マツダの3列シートクロスオーバーSUVのCX-8がビッグマイナーチェンジ。SUVらしい力強さと都会的でエレガントな美しさを融合した新デザインの採用や、「OFF-ROAD」モードを追加したMi-DRIVEの設定およびサスペンションセッティングに見直しなどによるダイナミクス性能の進化、特別仕様車「Grand Journey」や新グレード「Sports Appearance」の追加などを実施
マツダは2022年11月2日、最上位クロスオーバーSUVのCX-8を大幅商品改良し、同日より予約受注を開始した。発売は12月下旬を予定する。
車種展開は以下の通り。
25S:2WD299万4200円/4WD323万700円
25S Smart Edition:2WD332万3100円/4WD355万9600円
25S Black Tone Edition:2WD364万9800円/4WD388万6300円
25S Grand Journey(特別仕様車):4WD399万9600円
25S Sports Appearance:2WD403万2600円/4WD426万9100円
25S Exclusive Mode・7名乗り:2WD427万4600円/4WD451万1100円
25S Exclusive Mode・6名乗り:2WD443万9600円/4WD467万6100円
25T Black Tone Edition:2WD418万6600円/4WD442万3100円
25T Exclusive Mode:2WD482万2400円/4WD505万8900円
XD:2WD337万7000円/4WD361万3500円
XD Smart Edition:2WD370万5900円/4WD394万2400円
XD Black Tone Edition:2WD403万2600円/4WD426万9100円
XD Grand Journey(特別仕様車):4WD438万2400円
XD Sports Appearance:2WD441万5400円/4WD465万1900円
XD Exclusive Mode・7名乗り:2WD465万7400円/4WD489万3900円
XD Exclusive Mode・6名乗り:2WD482万2400円/4WD505万8900円
今回の商品改良は、エクステリアデザインの刷新や新ボディカラーの追加、ダイナミクス性能の進化、安全性および利便性の強化、特別仕様車「Grand Journey(グランドジャーニー)」と新グレード「Sports Appearance(スポーツアピアランス)」の追加など多岐に渡っている。
まずデザイン面では、SUVらしい力強さと都会的でエレガントな美しさを融合した新デザインを採用して、最上位クロスオーバーSUVならではの個性と存在感をより際立たせる。フロントマスクはシャープでモダンなブロックメッシュパターンを配し、これをバンパー立体と連続した造形に仕立てることで、上質かつ力強いマスクを創出。一方、リアビューはバンパーとランプのコーナーをより広げた上で水平なキャラクターラインと合わせ、さらに最新のランプシグネチャーとソリッドなメッキシグネチャーを組み込んで、ワイドなプロポーションを活かし切るワイドでスタビリティ感のある後ろ姿を実現した。外寸は従来比で全長が25mm、全幅が5mmほど拡大する。ボディカラーに匠による手塗を再現したマツダ独自の塗装技術「匠塗TAKUMINURI」の第3弾となるロジウムホワイトプレミアムメタリックを追加して、CX-8の美しいプロポーションと高い品格をより強調したことも訴求点だ。
最上級グレードのExclusive Modeも、デザインの進化を果たす。エクステリアではボディから前後バンパーロア、ホイールアーチ、クラッディング/ボディロアガーニッシュまでをボディ同色で統一。合わせて、ガンメタリックのフロントグリルやシルバーのフロント&リアバンパーガーニッシュ、ルーフレール、大型マフラーカッター、高輝度ダーク塗装の大径19インチホイールなどを装備して、ルックスの美しさと高級感を引き上げる。一方で内装には、ピュアホワイトまたはブラックのナッパレザーシートにキルティング模様のステッチ、上品な金属感を表現したヘアラインシルバーのインパネ加飾などを専用装備した。
ダイナミクス性能に関しては、従来の「NORMAL(ノーマル)」と「SPORT(スポーツ)」に加えて「OFF-ROAD(オフロード)」モードを新たに組み込んだ「MAZDA INTELLIGENT DRIVE SELECT」(略称Mi-DRIVE)を設定し、悪路の走破性を向上。また、揺れの低減やコントロール性能の引き上げを狙って、サスペンションのスプリングおよびダンパー特性の見直しを図る。また、骨盤を立たせて着座姿勢を安定させるよう、シートクッションやバネを改良してコーナリング中などでの乗員上体の安定性を高めた新しいフロントシートを装着した。
パワートレインについては、SKYACTIV-G2.5TのPY-VPTS型2488cc直列4気筒DOHC16V直噴ガソリンターボエンジン(230ps/42.8kg・m)の改良を実施。豊富な低速トルクを微細にコントロールできるようアクセルペダルの操作力を最適化し、さらに素早いアクセル操作に対してドライバーが欲しい加速力を瞬時に発揮できるようAT変速タイミングとロックアップの制御を変更した。これ以外のパワートレイン、SKYACTIV-G2.5のPY-VPS型2488cc直列4気筒DOHC16V直噴ガソリンエンジン(190ps/25.7kg・m)とSKYACTIV-D 2.2のSH-VPTS型2188cc直列4気筒DOHC16Vコモンレール式直噴ディーゼルターボエンジン(200ps/45.9kg・m)は基本的に従来と共通だ。
安全性能の面では、アダプティブLEDヘッドライト(ALH)のグレアフリー(防眩)ハイビームLEDを従来の12分割から20分割へと増やして、夜間の視認性を高めてドライバーの危険認知をサポート。また、追従走行機能とステアリングアシスト機能により高速道路や自動車専用道路の渋滞時に運転疲労を軽減するクルージング&トラフィック・サポート(CTS)を新採用した。一方、機能装備の面ではApple CarPlayにワイヤレス接続機能を追加するとともに、USB Type-C端子を新たに装備して、利便性を向上させた。
新設定の特別仕様車で、アウトドア志向に仕立てた「Grand Journey」を解説していこう。
ベースグレードは25SおよびXDのSmart Editionの4WDで、外装にはシルバー塗装フロント&リアバンパーセンターガーニッシュやガンメタリック塗装フロントグリル、グロスブラックのドアミラー、ブラックメタリック塗装の切削加工19インチアルミホイール、ルーフレール、ブライトのサイドガーニッシュなどを専用装備して、SUVらしい堅牢さと力強さをいっそう強調。一方で内装には、グレージュの合成皮革/ファブリック表皮によるシートおよびドアトリムや、ハニカムグレージュとサテンクロームメッキで仕立てたインパネ加飾などを配備して、乗員を明るく、かつやさしく包み込むキャビン空間を創出した。機能装備の面では、ハンズフリー機能付パワーリフトゲートや10.25インチセンターディスプレイ、7インチマルチスピードメーター(TFTカラー)、LED間接照明(足元:フロント/セカンドシート)、助手席6Wayパワーシート、セカンドシート・シートヒーター(左右席)、サードシート充電用USB端子×2(サイド)、地上デジタルTVチューナー(フルセグ)、ワイヤレス充電(Qi)などを標準で設定。また、駆動機構は4WDのみを採用し、合わせてOFF-ROADモードを組み込んだMi-DRIVEを装備した。
成熟した大人のスポーツマインドを刺激しつつ上質さも表現した新グレードの「Sports Appearance」に話を移そう。
エクステリアに関しては、深い光沢によって精悍さを際立たせるブラック塗装のフロントグリル/シグネチャーウィング/バンパー下部/クラッディング/ボディロアガーニッシュ/ドアミラーや大径マフラーカッターを専用装備。足もとには、ブラックメタリック塗装の19インチアルミホイールを組み込む。一方、インテリアにはレッドまたはブラックのスムースレザーシートや上質さを醸し出すライトグレーのステッチを配した。