トヨタ・ヤリスクロス・ハイブリッドZ(FF) 価格:THS 258万4000円 試乗記
ヴェゼルの「フィット派生のクロスオーバーSUV」というキャラクターを考えると、ライバルの第1候補はヤリスクロスだと思いがち。だが、車両ポジショニングはヴェゼルのほうが半ランク上。ワールドワイドで見ると、今年日本でも発売予定のカローラクロスのほうが拮抗する。
ヤリスクロスは新鮮さが魅力だ。エクステリアはウルトラマンを彷彿させる力強く精悍なフロントマスク、大胆なクラッディング処理のサイド、ハリアーのようにくびれからつながるリアなど、オン/オフどちらにも映える。
一方、インテリアはヤリスとの共通性を感じる。大型液晶を用いたメーターやSUVの骨太さを表現したインパネセンターなど、若干の専用化が施されているが、イメージはそのままだ。 居住性は良好。短いホイールベースながら後席スペースにも余裕がある。とはいえ、ヴェゼルと比べると前席優先。ラゲッジは40対20対40の分割シートやデッキボードなどのアイデアで、見た目以上の収納力を誇る。
パワートレーンは1.5リッターガソリンとハイブリッド。プラットフォームはヤリスと同じGA-Bをベースに、クロスオーバー化による全高/重心の高さをトレッド拡大でカバー。摺動ロスを大きく低減したショックアブソーバーと第3世代EPS制御を盛り込む。 フットワークはヤリス譲りの高い基本性能に「重厚さ」と「穏やかさ」がプラスされた。 SUVというよりも、よくできたハッチバックの印象が強い。
グレード=ハイブリッドZ(FF)
価格=THS 258万4000円
全長×全幅×全高=4180×1765×1590mm
ホイールベース=2560mm
トレッド=フロント:1515×リア:1515mm
最低地上高=170mm
車重=1190kg
エンジン=1490cc直3DOHC12V(レギュラー仕様)
最高出力=67kW(91ps)/5500rpm
最大トルク=120Nm(12.2kgm)/3800〜4800rpm
モーター最高出力=59kW(80ps)
モーター最大トルク=140Nm(14.4kgm)
WLTCモード燃費=27.8km/リッター(燃料タンク容量36リッター)
(市街地/郊外/高速道路=29.4/29.9/26.1km/リッター)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:トーションビーム
ブレーキ=フロント:ベンチレーテッドディスク/リア:ディスク
タイヤ&ホイール=215/50R18+アルミ
駆動方式=FF
乗車定員=5名
最小回転半径=5.3m