新型プリウス発表会はグローバル・トヨタ・デザイン担当シニア・ジェネラルマネージャーのサイモン・ハンフリーズ氏が登壇。
BEVへの期待が高まる中で、トヨタは「いつまでハイブリッドを作り続けるんだ…?」という言葉を聞かない日はない、と語り始めた。
そのような中で、新型プリウスの開発について、豊田章男社長と開発陣の「おもしろい闘い」があったことを明かした。
1stプリウスは1997年に誕生。ラテン語の“開拓者”に由来する車名のとおりハイブリッドというジャンルを開拓。その後のトヨタ・ハイブリッドの歴史をスタートさせた。
トヨタはグローバルで2030万台のハイブリッド車を販売、累計1億6200万トンのCO2を削減した。
北米でもトヨタは520万代以上のハイブリッド車を販売し、8200万トンのCO2排出削減に貢献した。
プリウスの功績はCO2排出量削減だけでなく、ガソリンやディーゼルに代わる、新たな現実的な選択肢を広め、社会に受け入れられた点にある、と。
もちろん、カーボンニュートラルに向けてBEVの技術開発も進め、BEVのフルラインナップ化を推進している。
BEVだけでなく、ハイブリッドやプラグインハイブリッド、燃料電池車についても取り組み、世界中のさまざまなユーザーに向けて多様な選択肢が必要であり、それを用意している。
だからこそプリウスは、どうしても残さなくてはいけないクルマ。それは「みんなの手が届くエコカー」だから。
では新型プリウスは、どうあるべきか、熱い議論が交わされ、「コモディティ」か「愛車」か。章男社長は真の「コモディティ」にするべきでは、と提案。「プリウスをタクシー専用車にしてはどうか」。たしかに走行距離の長いクルマがエコなプリウスに変われば環境貢献度は大きい。
しかし開発陣はコモディティではなく、「愛車」を選択。合理的なベネフィットだけでなく、エモーショナルな体験、数字だけでなく、愛されるクルマを選んだ。
そして新型プリウスが登場。章男社長は「カッコいいね!」と言ってくれたという。
新型プリウスを好きになるポイントとしては
1.美しさ
2.エンジン付きEV
3.驚異のドライビング・ダイナミクス
4.デジタル化と品質
5.依然として世界で最効率のハイブリッドカーであること
この5点を挙げている。