BMWのXシリーズの旗艦モデルとなるX7がマイナーチェンジ。BMWの新しいラグジュアリーフェイスの採用や最新のカーブドディスプレイの装備、Mパフォーマンスモデルへの48Vマイルドハイブリッドシステムの導入などを実施
BMWジャパンは2022年11月15日、最上級ラグジュアリーSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)のX7を商品改良し、同日より販売を開始した。ユーザーへの納車は12月以降を予定する。
車種展開は以下の通り。
X7 xDrive40d Excellence:1339万円
X7 xDrive40d M Sport:1386万円
X7 M60i xDrive:1698万円
今回の改良は、BMWの新しいラグジュアリーフェイスの採用や最新のカーブドディスプレイの装備、Mパフォーマンスモデルへの48Vマイルドハイブリッドシステムの導入、ダイナミックなコーナリング時に効果を発揮するエグゼクティブ・ドライブ・プロの設定などを実施したことが特徴である。
まずエクステリアは、先に発表された7シリーズと同様、BMWのラグジュアリーモデルの新アイコンである上下2分割のツインサーキュラー&ダブルライトを採用。上部にはターンインジケーターを含むLEDデイタイムランニングライト、下部にはアダプティブマトリックス機能を配し、かつコーナリングライト機能も併せ持つLEDヘッドライトを組み込んでいる。また、BMWデザインの象徴であるキドニーグリルは存在感と力強さを主張するデザインに進化。クロームで縁取ることで高級感を強調し、合わせて暗闇で光を放ち存在感を増すアイコニックグロー・キドニーグリルに刷新した。足もとに23インチの大径アロイホイールをオプション設定して、高級SAVとしてのダイナミック感を高めたこともトピックだ。一方、M SportにはMエアロダイナミクスパッケージやMバッジ(サイドパネル)、Mハイグロスシャドーライン、Mスポーツエグゾーストパイプデザイン、Mサイドシルなどを採用して、従来モデルよりもスポーティさをアップ。オプションとして、Mスポーツ・Sportブレーキ・ハイグロスブラックやブラッククロームのMスポーツ・エグゾーストパイプトリム、Mスポーツエグゾーストシステム、Mハイグロスシャドーライン・エクステンティッド(マットブラック仕様のキドニーグリルフレーム&バー)などで構成するM Sportパッケージ・プロも用意する。また、M60iはハイグロスブラック/マットブラックのダブルバー付キドニーグリルやグリル右上の新Mバッジ、Mバッジ付きエアブリーザー(ハイグロスブラック仕上げ)、Mパフォーマンス・ミラーキャップ(ブラック)、Mスポーツ・ディファレンシャル、Mスポーツ・エグゾーストシステム、ダブルデザインテールパイプなどを装備して、Mパフォーマンスモデルならではの個性を強調した。
内包するインテリアは、12.3インチのメーターパネルと14.9インチのコントロールディスプレイを一体化させ、ドライバー側に湾曲させた最新のカーブドディスプレイを採用。また、トランスミッションのシフトレバーを廃止して全車パドルシフト化し、BMW特有の iDriveコントローラー回りをすっきりとさせることで、運転席まわりの空間を広くし、かつモダンな印象を付与する。クリスタルの質感とプリズムのきらめきが印象的なインテリアトリムには、ライトバーを内蔵した。一方、シートレイアウトは従来と同様に3列式で構成し、2/3/2名乗車の7名乗りと、2/2/2名乗車の6名乗りを設定。6名乗りの2列目にはセパレートタイプのコンフォートシートを配し、各種調整機構やアームレストを装備して乗員の快適性を高めている。また、M SportにはM専用インストルメントパネルデザイン(スポーツモード)やMレザーステアリングホイール、Mアルカンターラ・アンソラジット・ルーフライニングなどを装備した。
パワーユニットはxDrive40d系グレードにシステム最高出力352ps/システム最大トルク720Nmを発揮する2992cc直列6気筒DOHCコモンレール式直噴ディーゼルターボエンジン(340ps/700Nm)+電気モーター(9kW/200Nm)の48Vマイルドハイブリッドシステムを、M60iに48Vマイルドハイブリッドシステムを新採用したシステム最高出力530ps/システム最大トルク750Nmを発揮する4394cc・V型8気筒DOHCガソリンツインターボエンジン+電気モーター(9kW/200Nm)を搭載。トランスミッションには8速スポーツATを組み合わせ、駆動機構には前輪と後輪の駆動トルクを素早く正確に、かつ無段階に可変配分するBMW独自のインテリジェント4輪駆動システムであるxDriveを採用した。
足回りに関しては、オートマチックセルフレベリングコントロール付4輪アダプティブエアサスペンションを標準装備。サスペンションへのエアの供給はホイールごとに個別に調整し、あらゆる速度域で常に最適な車高を提供して、快適かつ安全なハンドリングを実現する。また、ハンドリング性能を向上させる電動パワーステアリングのインテグレイテッド・アクティブステアリングや、アンチロールスタビライザーを最適化して俊敏性とハンドリング精度を高めるエグゼクティブ・ドライブ・プロ、直進走行時の快適性向上に寄与するアクティブ・ロール・スタビライザーなど、最新のテクノロジーを精力的に組み込んだ。
先進安全装備についても最新世代のシステムを導入し、高性能3眼カメラ&レーダーや高性能プロセッサーによる高い解析能力によって、より精度と正確性が向上した最先端の運転支援システムのドライビング・アシスト・プロフェッショナルを標準で装備。また、時速35km以下で車両が直前に前進したルート最大200mまでを記憶し、その同じルートをバックで正確に戻ることが可能なリバース・アシスト・プロフェッショナル機能を配備したパーキング・アシスト・プロフェッショナルや、駐車時にステアリング、アクセル、ブレーキ操作が不要なパーキング・マニューバ・アシスト(駐車経路自動誘導)機能を備えたパーキング・サポート・プロフェッショナル、高速道路での渋滞時にドライバーをサポートするハンズオフ機能付き渋滞運転支援システムなどを採用する。ほかにも、バージョンアップしたBMWコネクテッド・ドライブやBMWインテリジェント・パーソナル・アシスタント(AI音声会話システム)を装備して利便性を高めている。