フォルクスワーゲン・グループ・ジャパンは2021年4月6日、日本における旗艦モデルのパサート/パサート・ヴァリアント/パサート・オールトラックをマイナーチェンジし、同日より発売した。
車種展開は以下の通り。
■パサート
TSIエレガンス:429万9000円
TSIエレガンス・アドバンス:499万9000円
TDIエレガンス:464万9000円
TDIエレガンス・アドバンス:534万9000円
■パサート・ヴァリアント
TSIエレガンス:449万9000円
TSIエレガンス・アドバンス:519万9000円
TDIエレガンス:484万9000円
TDIエレガンス・アドバンス:554万9000円
TDI Rライン:584万9000円
■パサート・オールトラック
TDI 4モーション:552万9000円
TDI 4モーション・アドバンス:604万9000円
今回の商品改良は、新世代のVWデザインの採用やパワートレインの変更、最新の運転支援システムの全車標準装備化などを実施したことが特徴だ。
まずエクステリアでは、最新のVWデザインで仕立て直した前後バンパーとラジエーターグリル、リアの中央部分に移設したPassatロゴなどによって、上質感や洗練度をいっそう高める。ボディサイズはセダンで全長が5mmほど、ヴァリアントで同10mmほど拡大。ボディカラーはパサートに新色のアクアマリンブルーメタリックを含む4色を、パサート・ヴァリアントにRライン専用色のラピスブルーメタリックを含む6色を、パサート・オールトラックに新色のアクアマリンブルーメタリックを含む5色を設定した。
内包するインテリアでは、表地のデザインを刷新した新しいドアトリム、トリムカラー、インストルメントパネルなどを採用。ダッシュパネルには従来のアナログ時計に替えてバックライト付きのPassatロゴを配する。また、センターコンソールには大型の収納スペースを装備。さらに、タッチコントロール式のエアコンディショナーコントロールパネルを組み込んで操作性を向上させた。ほかにも、アンビエントライトのカラーをインフォテイメントシステムとデジタルメータークラスターに同色で反映。従来以上に先進的なコックピット空間を演出している。
パワートレインについては、従来設定していたガソリンエンジンの1.4TSIユニットを最新世代の1.5TSIユニット(1497cc直列4気筒DOHC直噴インタークーラー付ターボ)に換装したことがトピック。最高出力は150ps/5000~6000rpm、最大トルクは250Nm/1500~3500rpmを発生する。トランスミッションには7速DSGを組み合わせた。一方、ディーゼルエンジンの2.0TDIユニット(1968cc直列4気筒DOHCコモンレール式直噴インタークーラー付ターボ。最高出力190ps/3500~4000rpm、最大トルク400Nm/1900~3300rpm)は、組み合わせるトランスミッションを6速DSGから7速DSGに変更。より緻密でスムースな走行性能を実現した。
運転支援システムに関しては、2つの最新機構をフォルクスワーゲン車として初採用したことが注目点だ。まず、同一車線内全車速運転支援システム“Travel Assist”。従来の渋滞時追従支援システム“Traffic Assist”をさらに進化させたシステムで、ドライバーがあらかじめ設定した車速内において前走車との車間および走行レーンの維持をサポートし、高速道路などの長距離移動において安全性の向上と疲労の軽減に寄与する。もう1つは、LEDマトリックスヘッドライト“IQ.LIGHT(アイキューライト)”。フロントカメラで対向車や先行車を検知し、マトリックスモジュールに内蔵されLEDを個別に制御することで、最適かつきめ細かい配光を可能とした。一方、インフォテイメント機構の進化も図り、eSIM内蔵の通信モジュールによる常時コネクティッドの新世代システムを採用。オンラインサービス“We Connect”と合わせることで最新の渋滞情報などが入手できるほか、スマートフォンの専用アプリにて窓の閉め忘れや駐車位置などの車両情報を確認することができ、さらに車両ドアの開錠・施錠をスマートフォンの専用アプリ上で操作をできる“ドアロック&アンロック”を新たに導入した。
なお、パサート/パサート・ヴァリアントのグレード構成は、従来の“エレガンスライン”に代わりパワーシートを標準で採用して快適性を高めた“エレガンス”、従来の“ハイライン”に代わり駐車支援システム“Park Assist”やヘッドアップディスプレイなどの先進機構を多数組み込んだ“エレガンス・アドバンス”の2タイプをガソリンエンジンとディーゼルエンジンのそれぞれに設定。また、パサート・ヴァリアントにはプレミアムスポーツワゴンとしての魅力を満載したディーゼルエンジン搭載車の“Rライン”をラインアップしている。