第3世代の新型シトロエンC5がサルーンとステーションワゴン、SUVを高度に融合させたクロスオーバーモデル「C5 X」として復活

最新のシトロエン・デザインを纏ったフラッグシップモデルの「C5 X」がワールドプレミア。シトロエン・アドバンスト・コンフォート・プログラムによって安らぎのツーリング体験を提供

 ステランティスは2021年4月12日(現地時間)、シトロエン・ブランドのフラッグシップモデルに位置する新型「C5 X」を世界初公開した。

▲シトロエンの新しいフラッグシップモデルとなるC5 X。サルーンのエレガンスさとステーションワゴンのダイナミズム、SUVの高いスタンスを組み合わせた新世代のクロスオーバーモデルとして開発された
▲シトロエンの新しいフラッグシップモデルとなるC5 X。サルーンのエレガンスさとステーションワゴンのダイナミズム、SUVの高いスタンスを組み合わせた新世代のクロスオーバーモデルとして開発された

 約14年ぶりの全面改良で、しかも欧州生産モデルとしては約4年ぶりの復活となる第3世代の新型C5は、進化版のEMP2(Efficient Modular Platform 2)プラットフォームをベースに、サルーンのエレガンスさとステーションワゴンのダイナミズム、そしてSUVの高いスタンスを組み合わせた新世代のクロスオーバーモデルとして開発され、車名はそのキャラクターを示すように「C5 X」を名乗る。

▲基本フォルムは2016年開催のパリ・モーターショーで発表された「CXperience Concept」にインスパイアを受けてデザインした
▲基本フォルムは2016年開催のパリ・モーターショーで発表された「CXperience Concept」にインスパイアを受けてデザインした

 まず基本フォルムは、2016年開催のパリ・モーターショーで発表された「CXperience Concept」にインスパイアを受けてデザイン。Dセグメントのスタイリングのコードを刷新し、SUVの魅力的な要素を加えてサルーンとステーションワゴンを融合させたファストバックのボディスタイルを採用する。また、長いフロントフードに流れるようなエアロダイナミックライン、高い位置に配したウエストライン、リアエンドのキックアップ、大型のテールゲートなどは、シトロエンのトップレンジを彩ってきた様々なモデルの流儀を最新のアレンを施しながら踏襲した。一方、従来のサルーンよりも高くなったグランドクリアランスとトール&ナロータイヤを装着した720mmの大径ホイールによって、SUVのファンにも好まれる高い位置でのドライビングポジションを実現する。ボディサイズは全長4805×全幅1865mm×全高1485mm、ホイールベース2785mmに設定した。

▲Dセグメントのスタイリングのコードを刷新し、SUVの魅力的な要素を加えてサルーンとステーションワゴンを融合させたファストバックのボディスタイルを創出した
▲Dセグメントのスタイリングのコードを刷新し、SUVの魅力的な要素を加えてサルーンとステーションワゴンを融合させたファストバックのボディスタイルを創出した
▲ボディサイズは全長4805×全幅1865mm×全高1485mm、ホイールベース2785mmに設定
▲ボディサイズは全長4805×全幅1865mm×全高1485mm、ホイールベース2785mmに設定

 各部の造形にも徹底してこだわる。ボディの前後には新型C4から導入したシトロエンの新しいV字型LEDライトシグネチャーを配備。そのライト類を巧みに組み込むバンパー造形や厚みのあるフェンダーおよびサイドアンダーモール、足もとの存在感を高める新デザインの19インチアロイホイール、スマートかつお洒落にアレンジしたモデルバッジなども印象的だ。

▲ボディの前後には新型C4から導入したシトロエンの新しいV字型LEDライトシグネチャーを採用する
▲ボディの前後には新型C4から導入したシトロエンの新しいV字型LEDライトシグネチャーを採用する

 内装するインテリアは、シトロエンのカスタマイズ哲学に基づき、ドライバーのイメージに合わせてパッセンジャーコンパートメントを形作ることができるオリジナルの室内スペースを構築。また、温かみのある素材とシックなカラーリングを用いて、細部にまでこだわりつつ洗練されたキャビン空間に仕立てる。シートに関しては、高密度フォームと厚みのある構造を特徴とするアドバンスト・コンフォート・シートを装備。また、広いグラスエリアや余裕のあるレッグルーム、大開口のガラスサンルーフを採用するなどして、長時間の移動でもリラックスできる空間を創出した。一方、先進機能としてドライバーの視界にすべての関連情報を表示する拡張ヘッドアップディスプレイを採用。さらに、12インチHDタッチスクリーンや4つのUSB Type-Cソケット、ワイヤレススマートフォン充電を装備したほか、タブレットと同等の環境を実現するMy Citroën Drive Plusを設定した。

▲先進機能としてドライバーの視界にすべての関連情報を表示する拡張ヘッドアップディスプレイを採用。12インチHDタッチスクリーンや4つのUSB Type-Cソケット、ワイヤレススマートフォン充電も装備する
▲先進機能としてドライバーの視界にすべての関連情報を表示する拡張ヘッドアップディスプレイを採用。12インチHDタッチスクリーンや4つのUSB Type-Cソケット、ワイヤレススマートフォン充電も装備する
▲高密度フォームと厚みのある構造を特徴とするアドバンスト・コンフォート・シートを装備。また、広いグラスエリアや余裕のあるレッグルームなどによって長時間の移動でもリラックスできるキャビン空間を実現した
▲高密度フォームと厚みのある構造を特徴とするアドバンスト・コンフォート・シートを装備。また、広いグラスエリアや余裕のあるレッグルームなどによって長時間の移動でもリラックスできるキャビン空間を実現した

 ラゲッジルームについては、寸法面からも機能面からもステーションワゴンの精神を念頭において設計する。フラットなフロアや側面、広く機能的な開口部などにより、荷室容量は後席使用時で545リットル、リアシートバックを倒すと最大1640リットルを確保。また、テールゲートと連動したラゲッジロールアップは荷物の積み込みを容易にし、合わせて電動テールゲートにはハンズフリー機能が備わるため、両手が塞がった状態でも容易に開閉することができる。さらに、パッセンジャーコンパートメントにも収納スペースを豊富に、かつ機能的にレイアウトした。

▲荷室容量は後席使用時で545リットル、リアシートバックを倒すと最大1640リットルを確保
▲荷室容量は後席使用時で545リットル、リアシートバックを倒すと最大1640リットルを確保

 パワーユニットに関しては、1.6リットル直4ガソリンターボエンジンのほか、1.6リットル直4ガソリンターボエンジン+モーター+リチウムイオンバッテリーで構成するプラグインハイブリッドのë-Comfortを設定。システム総出力は225psを発生し、EV走行での最高速度は135km/h、航続距離は50km以上を実現する。一方、シャシー面では最新のシトロエン・アドバンスト・コンフォート・サスペンションを採用。また、プラグインハイブリッド仕様には、さらに一歩進んだ制御を実現するシトロエン・アドバンスト・コンフォート・アクティブ・サスペンションを搭載し、3モードから選択可能としてプログレッシブ・ハイドロリック・クッションの効果をいっそう高めている。

▲1.6リットル直4ガソリンターボエンジン+モーター+リチウムイオンバッテリーで構成するプラグインハイブリッドを設定。EV航続距離は50km以上を実現
▲1.6リットル直4ガソリンターボエンジン+モーター+リチウムイオンバッテリーで構成するプラグインハイブリッドを設定。EV航続距離は50km以上を実現

 運転支援システム(ADAS)については、アダプティブクルーズコントロールとストップ&ゴーを組み合わせたハイウェイドライバーアシストやレーンキーピングアシストなどを採用して、半自律走行レベル2のドライビング体験を提供。ほかにも、ロングレンジブラインドスポットディテクションやリアクロストラフィックアラート、タッチスクリーンタブレットに外部環境を表示して操作を容易にするトップ360ビジョン、キーを持ったドライバーがクルマに近づくもしくは離れると自動的にドアをロック/アンロックするプロキシミティハンズフリーアクセス&スタートなど、日常ドライブをより快適にする多くの機能を装備した。

▲プラグインハイブリッド仕様には最新のシトロエン・アドバンスト・コンフォート・アクティブ・サスペンションを組み込む
▲プラグインハイブリッド仕様には最新のシトロエン・アドバンスト・コンフォート・アクティブ・サスペンションを組み込む

 なお、新型C5 Xは2021年後半より欧州で発売する予定。日本への導入も計画中で、発売時期や車両スペックなどは後日アナウンスする予定である。

SNSでフォローする