フィアットの都会派スモールSUVの500Xがマイナーチェンジ。新デザインのフロントグリルやリアエンブレムなどを配して新鮮味をアップ。グレードはアーバンSUVの500Xクロスとスポーティ志向の500Xスポーツを設定
Stellantis(ステランティス)ジャパンは2022年11月29日、フィアット・ブランドのコンパクトSUVである500Xをマイナーチェンジして発売した。
車種展開は以下の通り。
500Xクロス(500X Cross):418万円
500Xスポーツ(500X Sport):423万円
今回の改良は、新世代のフィアット・デザインの採用や機能装備の拡充などを図って、イタリアンコンパクトSUVとしての訴求力をいっそう高めたことが特徴である。
まず外装では、新デザインのフロントグリルやリアエンブレムを採用したことがトピックだ。FIATのロゴは従来の円形フレームからシンプルなシルバーに変更。グラフィックを抑え、1900年代初頭に初めて導入されたエンブレムの細長い文字が、最新のトレンドであるシンプルでミニマリスティックなロゴとして復活した。なお、このアレンジは電気自動車の500eで初採用されたものであるが、他のモデルとしては最初の導入となる。
装備面では、500Xクロスのドアミラーカバーをボディ同色からブラックに変更し、さらにアルミホイールを従来の17インチから18インチにサイズアップ。合わせてマットクローム仕上げの前後モールディングやダークグレー仕上げのルーフレールなどを配して、より精悍で力強いルックスを創出する。一方で500Xスポーツは、ダークグレー仕上げのドアミラーカバーや19インチアルミホイール、ボディ同色前後スポーツバンパー、ボディ同色サイドスカート、クローム仕上げデュアルエキゾーストパイプフィニッシャーなどを装備して、よりアグレッシブかつスポーティなスタイリングに仕立てた。
ボディカラーは、500Xクロスにジェラートホワイトとパッションレッドの2種類のソリッドカラーを標準設定し、オプションでメタリックカラーのファッショングレーを用意。500Xスポーツには前述の3色に加えて、メタリックカラーのイタリアブルーをオプションで設定している。
インテリアに関しては、500Xスポーツに自動防眩ミラーを標準で装備したことが訴求点。また、500Xスポーツはアルカンターラ/レザーステアリングホイール(オーディオコントロール/クルーズコントロール付)やダークグレー仕上げインストルメントパネル、レザーシートなどを標準で採用する。一方、500Xクロスにはレザーステアリングホイール(オーディオコントロール/クルーズコントロール付)やマットダークグレー仕上げインストルメントパネル、迷彩柄のプリントを施したファブリックシートなどを装備した。また、2グレードともにTFTメータークラスターや7インチタッチパネルモニター付きUconnect、USBポート、デュアルゾーン式フルオートエアコン、前席シートヒーターなどを標準で装備している。
パワートレインは基本的に従来を踏襲し、1331cc直列4気筒マルチエア16Vインタークーラー付ターボエンジン(最高出力151ps/5500rpm、最大トルク270Nm/1850rpm)+6速乾式デュアルクラッチオートマチックを搭載して前輪を駆動。先進安全運転支援システムも充実しており、走行中に車線から逸脱しそうな場面でドライバーに警告するレーンデパーチャーウォーニングや、ミラーの死角にある併走車の存在を知らせるブラインドスポットモニター、後退時に左右方向から接近する車両の存在を伝えるリアクロスパスディテクション、アダプティブクルーズコントロール、リアパーキングカメラ、自動ハイビーム、エレクトリックパーキングブレーキなどを標準で組み込んでいる。