【最新モデル試乗】システム出力300ps。プジョー初のPHV車、3008GTハイブリッド4のすごい実力

プジョー3008GTハイブリッド4 最新3008はフロントマスクを中心に造形をリフレッシュ 全車の安全・運転支援システムが大幅に充実した GTハイブリッド4はプジョー初のプラグインHVと4WDシステムを組み合わせたトップモデル
プジョー3008GTハイブリッド4 最新3008はフロントマスクを中心に造形をリフレッシュ 全車の安全・運転支援システムが大幅に充実した GTハイブリッド4はプジョー初のプラグインHVと4WDシステムを組み合わせたトップモデル

プジョー3008GTハイブリッド4 価格:8SAT 565万円 試乗記

最新モデルは安全・運転支援システム充実。PHV+4WDが新登場

 2nd 3008は、ミニバンイメージのモノスペース型パッケージの持ち主だった1stモデルから一転。スタイリッシュなSUVとして2016年にデビューした。日本では2017年から販売がスタートし、いまやプジョーを代表する存在として高い人気を誇っている。

 試乗モデルはGTハイブリッド4。フレームレスの新しいフロントマスクや、ADAS機能の大幅進化などさまざまなアップデートが施された最新バージョンのトップグレードである。
 最大の注目点は、「プジョー車初」のプラグインハイブリッドシステムだ。「GT」を名乗るだけに、300psというシステム出力がもたらす動力性能は鮮烈。0〜100km/h加速を5.9秒でクリアし、最高速は240km/hに達する。末尾に加えられた「4」の数字が示すように、3008シリーズで唯一となる4WDシステムを採用した点も大きな特徴である。

 内外装は「パワーユニットは異なってもクルマの基本価値は対等」というブランドコンセプトを踏まえて、純エンジンモデルとほぼ共通。見た目の違いは、エンブレムやメーター表示程度。後席のシートバックを前倒しした際、わずかに前上がりの傾斜が残る点は純エンジンモデルと異なるが、それを除けば使い勝手も同様だ。

全長×全幅×全高4450×1840×1630mm 車重1850kg EV時はリアモーターで走る
全長×全幅×全高4450×1840×1630mm 車重1850kg EV時はリアモーターで走る
フロントマスクは新意匠。ヘッドランプは従来より薄型形状のフルLED オートハイビーム標準
フロントマスクは新意匠。ヘッドランプは従来より薄型形状のフルLED オートハイビーム標準

電池に余裕があればピュアEVとしては走る快適設計

 走りは静粛にしてパワフル。システム起動時のデフォルトとなる「ハイブリッド」モードは、駆動用バッテリー充電量に余裕がある限り、後輪モーターのみでスタート。その後も基本的にはモーター走行が優先される。モーター最高出力が83kW(112ps相当)と余裕があるので、アクセルレスポンスがシャープな「完全なEV」としてのフィーリングが味わえる。

 そんな状態からさらにアクセルを踏み加えると、直ちにターボ付きの1.6リッター 4気筒ガソリンエンジンに火が入り、300psの高スペックが実感できる。見た目にそぐわないほどのパンチ力あふれるたくましい加速を発揮してくれる。4WD化されたこともあり車重は純エンジン仕様に比べると 400kgほど重いが、実際にはさほど気にならない。低重心感あふれるハンドリングやしなやかな乗り味は、なかなか好印象だった。

 集合住宅での充電環境など、日本では必ずしも使い勝手に優れるとはいえないプラグインモデル。しかし、充電の問題がクリアできるなら、3008GTハイブリッド4は魅力的な存在だ。環境に優しいだけでなく、4WD化など、商品性が大幅に高まっている。中でも走りの実力は高い。

インパネはプジョー独自形状 小径ステアリングとハイマウントメーターの組み合わせ 中央に8インチタッチスクリーン装備 各部の作りは上質でスポーティ ナビ機能はop(24万8380円)
インパネはプジョー独自形状 小径ステアリングとハイマウントメーターの組み合わせ 中央に8インチタッチスクリーン装備 各部の作りは上質でスポーティ ナビ機能はop(24万8380円)
シートは座り心地に優れたテップレザー&アルカンターラのコンビ仕様 前席は座面の長さが調節可能 室内空間は余裕たっぷり
シートは座り心地に優れたテップレザー&アルカンターラのコンビ仕様 前席は座面の長さが調節可能 室内空間は余裕たっぷり
225/55R18タイヤ+アルミ装着 足回りはしなやか 最低地上高175mm
225/55R18タイヤ+アルミ装着 足回りはしなやか 最低地上高175mm
充電は200V普通充電に対応 駆動バッテリーは13.2kWh
充電は200V普通充電に対応 駆動バッテリーは13.2kWh
1.6リッター直4ターボ(200ps)+2モーターの組み合わせ システム総合出力300ps 1充電時EV航続距離は64km
1.6リッター直4ターボ(200ps)+2モーターの組み合わせ システム総合出力300ps 1充電時EV航続距離は64km
トランスミッションは8速AT 変速はスムーズ 大型パドルの操作性はハイレベル 駐車ブレーキは電動式
トランスミッションは8速AT 変速はスムーズ 大型パドルの操作性はハイレベル 駐車ブレーキは電動式
センターディスプレイは多機能型 バック時後方と俯瞰情報を表示
センターディスプレイは多機能型 バック時後方と俯瞰情報を表示
ACCは全車速対応型 ステアリングコラムに操作部を配置 前席は座面の長さが調節可能 室内空間は余裕たっぷり
ACCは全車速対応型 ステアリングコラムに操作部を配置 前席は座面の長さが調節可能 室内空間は余裕たっぷり
リアゲートは電動式 後席収納時に荷室は完全フラットにならない
リアゲートは電動式 後席収納時に荷室は完全フラットにならない

プジョー3008GTハイブリッド4 主要諸元と主要装備の主要諸元と主要装備

グレード=GTハイブリッド4
価格=8SAT 565万円
全長×全幅×全高=4450×1840×1630mm
ホイールベース=2675mm
トレッド=フロント:1580×リア:1590mm
車重=1850kg
エンジン=1598cc直4DOHC16Vターボ(プレミアム仕様)
最高出力=147kW(200ps)/6000rpm
最大トルク=300Nm(30.6kgm)/3000rpm
フロントモーター最高出力=81kW(110ps)/2500rpm
リアモーター最高出力=83kw(112ps)/14000rpm
フロントモーター最大トルク=320Nm/500〜2500rpm
リアモーター最大トルク=166Nm/0〜4760rpm
駆動用バッテリー総電力量=13.2kWh
WLTCモード燃費=15.3㎞/リッター(燃料タンク容量43リッター)
(市街地/郊外/高速道路=11.5/16.7/16.7㎞/リッター)
充電電力使用時走行距離=64km(WLTCモード)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:マルチリンク
ブレーキ=フロント:ベンチレーテッドディスク/リア:ディスク
タイヤ&ホイール=225/55R18+アルミ
駆動方式=4WD
乗車定員=5名
最小回転半径=5.6m
主要燃費改善項目=プラグインハイブリッド/可変バルブタイミング/筒内直接噴射/アイドリングストップ/電動パワーステアリング/ブレーキエネルギー回生システム
主要装備=アクティブセーフティブレーキ/レーンポジショニング&レーンキープアシスト/アクティブブラインドスポットモニター/トラフィックサインインフォメーション/ドライバーアテンションアラート/アクティブクルーズコントロール(ストップ&ゴー機能付き)/エレクトリックパーキングブレーキ/フロント&リアバックソナー/ワイドバックアイカメラ/ヒルディセントコントロール/フルLEDヘッドライト/インテリジェントハイビーム/スポーティフロントグリル/ホイールアーチモール/クロームエキゾーストエンド/ルーフレール/ブラックダイヤモンドルーフ(2トーンボディカラー)/左右独立調整式オートAC/12㌅デジタルヘッドアップインパネ/本革巻きスポーツステアリング/パドルシフト/ドライブモードセレクター/テップレザー&アルカンタラシート/運転席電動調節機能/8インチタッチスクリーン/ハンズフリー電動テールゲート/PEUGEOTミラースクリーン/ワイヤレススマートフォンチャージャー
装着メーカーop=パノラミックサンルーフ15万3000円/ナビゲーションシステム24万8380円/ETC車載器1万450円
ボディカラー=ヴァーティゴブルー(op8万2500円)
※価格はすべて消費税込み リサイクル費用は1万9220円

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