英国ベントレーは2021年5月27日(現地時間)、今後のダイバーシティ&インクルージョン強化計画の5つのステップ“ビヨンド100”戦略を発表し、その立ち上げを記念したフライングスパー(Flying Spur)のアートカー「ユニファイング・スパー(Unifying Spur)」を公開した。
まずは“ビヨンド100”戦略から解説しよう。ベントレーは昨年に創業100周年を迎え、101年目を迎える本年からは、ダイバーシティやインクルージョン、すなわち多様な人材で組織を構成し、その組織内の人員すべてがそれぞれの能力や考え方を認められ、かつ活かされる状態を実現するという計画を積極的に推し進める。そのステップとして、アウトリーチ(外部での人材探求)、リクルートメント(採用)、サクセション・プランニング(後継者計画)、カルチャー(文化)、ディベロップメント(開発)という5つに焦点を当てる“ビヨンド100(Beyond100)”戦略を展開すると表明した。
この新戦略の立ち上げを記念し、かつ新戦略の内容を象徴するモデルとして製作したのが、今回公開された「ユニファイング・スパー」だ。ベース車は“豪華リムジンの雰囲気をあわせもつスポーツセダン”を謳う新型フライングスパーのV8仕様(3996cc・V型8気筒DOHCツインターボエンジン。最高出力550ps/最大トルク770Nm)で、外装には多様性のシンボルであるプログレス・プライド・フラッグに使われる9色のカラーをあしらったペイントを採用。また、様々な人々の顔や踊る姿を一本の線でつなぎ、連帯する様子を表したイラストをボディ左右やリアのパネル面に描き、その線から繋がる“Love is Love”のメッセージをボンネットに配して、人種や宗教、性的志向に関係なく、人々が力を合わせることの大切さを表現する。デザインに関しては、余暇には絵画や彫刻を楽しむデザイナーのリッチ・モリス(Rich Morris)氏が担当した。
なお、ユニファイング・スパーは英国クルー本社で従業員に披露された後、様々なイベントで公開される予定だ。