1粒で2度美味しい!変幻自在のKカースポーツ

ダイハツ・コペン・セロ 試乗記

コペン01.JPGダイハツ・コペン・セロ 価格:5MT 1927800円/7CVT 1906200

選ぶ楽しさ。3種のデザイン設定!

 2014年に発表された2ndコペンは、現在日本で購入できるオープンスポーツの中で、最も身近な存在だ。

 価格は標準仕様であれば200万円を下回る。しかも購入後の維持費が安いKカーである。それでいながらアクティブトップと呼ぶ電動開閉式ハードトップを標準装備している。フルオープンの開放感だけでなく、屋根を閉じるとクーペ並みの快適性と居住性が楽しめるマルチ派だ。

 コペンは、スチール骨格+樹脂製外板という凝ったボディ構造を採用する。これにより同じ骨格から3種類のスタイリングが設定できた。現在のラインアップは最初に登場したローブ、「タフ&アグレッシブ」をコンセプトとするエクスプレイ、そして丸いヘッドランプとリアコンビランプが印象的なセロの3種。ローブとセロはボディの樹脂パネルが交換できる。

 グレード構成は標準仕様と、ビルシュタイン製ショックアブソーバー、MOMO製ステアリング、レカロシートを組み込んだSグレードを設定。走りを追求するユーザーに応えている。

コペン02.JPGクローズド時の耐候性はクーペに匹敵 ルーフはブラック仕上げ クローズド時はトランクに9㌅ゴルフバッグが積める

心地いい排気サウンドが走りのBGM

 660ccターボ(64ps9.4kg・m)は全車共通。3気筒独特のノイズは巧みに抑え込まれ、マフラーからは心地よいサウンドが響く。しかも高回転でもスムーズなフィーリングをキープする、スポーツカーらしい仕上がりだ。加速は力強く、スピードの伸びがいい。

 トランスミッションは、7速マニュアルモード付きCVTと、5MTを設定。CVTでも痛快な変速をかなしてくれるが、ボクのお勧めは確実なシフトワークが楽しめるMTである。

 乗り心地は、低速時にタイヤの固さを感じる場面があるものの、Kカーとしてはサスペンションが相当しなやかに動くので、予想以上に快適だ。

コペン03.JPGインパネ形状はシンプル 最新モデルはナビ装着キット標準 室内カラーは写真のベージュのほかにレッドと黒を設定

ライトウェイトスポーツらしい楽しい走り

 フットワークは高水準。ステアリングの操舵フィールは上質で、コーナリング中は4輪がしっかり路面に接地し、前後がバランスよくグリップを分担する......つまり、後輪駆動車を思わせる特性を示す。前輪駆動という形式から予想する以上に楽しい走りが味わえる。

 ボディを樹脂外板とし、スチール骨格に十分以上の剛性を持たせたことが、重量のかさむ電動開閉式ハードトップを採用しつつ、ライトウエイトスポーツカーらしい走りの楽しさが追求できた要因だろう。

 コペンは、シーンに応じてオープンとクーペを使い分けできるスポーツカー。注目に値する1台である。

コペン04.JPGシートはサポート性と座り心地に優れたハイバック形状 シートヒーター標準装備

コペン05.JPGトップはコンソールのスイッチで操作 約20秒でフルオープンに変身

※次ページでスペックを紹介

ダイハツ・コペン・セロ主要諸元

コペン06.JPG

グレード=セロ(CVT
価格=7CVT 1906200
全長×全幅×全高=3395×1475×1280mm
ホイールベース=2230mm
トレッド=フロント1310×リア1295 mm
車重=870kg
エンジン=658cc3DOHC12Vターボ(レギュラー仕様)
最高出力=47kW64ps)/6400rpm
最大トルク=92Nm9.4kgm)/3200rpm
JC08モード燃費=25.2 km/リッター
サスペンション=フロント・ストラット/リア・トーションビーム
ブレーキ=フロント・ベンチレーテッドディスク/リア・ドラム
タイヤ&ホイール=16550R16+アルミ
駆動方式=FF
乗車定員=2
最小回転半径=4.6m
※価格とスペックは20191月現在

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