【最新モデル試乗】VWの実力派SUV、ティグアンがよりハンサムに。気筒休止システム付き新型1.5リッターターボ搭載

VWティグアンTSI・Rライン 新型は4グレード構成 主軸は1.5ℓターボ(150ps)を積むFF仕様アクティブ/エレガンス/Rライン フラッグシップとなる新設定の2リッターターボ(320ps)+4WDのRは純スポーツモデル
VWティグアンTSI・Rライン 新型は4グレード構成 主軸は1.5ℓターボ(150ps)を積むFF仕様アクティブ/エレガンス/Rライン フラッグシップとなる新設定の2リッターターボ(320ps)+4WDのRは純スポーツモデル

VWティグアンTSI・Rライン 価格:7DCT 503万9000円 試乗記

人気のティグアンが約4年半ぶりにリファイン

 マイナーチェンジを受けたVWティグアンが上陸した。現行2ndモデルの日本発売は2017年初頭。およそ4年半ぶりの大規模なリファインになる。

 新型はハンサムな印象が増した。新グラフィックのヘッドライトなど、従来からの雰囲気を継承しながら新鮮さを演出している。
 ボディサイズは全長×全幅×全高4520×1860×1675mm(Rライン)。全長は旧型比で15mm延長された。それでも、据え置かれた全幅や、5.4mの最小回転半径は、使い勝手のよさをイメージさせる。ティグアンの高い人気を裏付ける重要なスペックである。

 パワーユニットは1.5リッターガソリンが主軸。150psの最高出力と250Nmの最大トルク値はそのままに、排気量が1.4リッターから1.5リッターへと変更されたのは、カタログ値ではなく実用上の燃費を向上させるための、いわゆる「ライトサイジング」が図られた結果だ。
 走行状況に応じて2気筒に切り替える気筒休止機構が採用され、組み合わせるDCTが6速から7速へと変更されたのも同様の理由だ。WLTCモード燃費は14.3km/リッター。なお、2リッターディーゼルはカタログから落ちた。

全長×全幅×全高4520×1860×1675mm Rラインは大径タイヤと専用エクステリア標準装備
全長×全幅×全高4520×1860×1675mm Rラインは大径タイヤと専用エクステリア標準装備
Fマスクはシャープな印象 ヘッドライトは「IQ LIGHT」と命名された高機能LED ウインカーはシーケンシャル式
Fマスクはシャープな印象 ヘッドライトは「IQ LIGHT」と命名された高機能LED ウインカーはシーケンシャル式

圧倒的な静粛性に感銘。320ps+4WDのRグレードも待ち遠しい!

 試乗車は、専用ボディキットや19インチタイヤを装備するスポーティなRライン。走り始めてすぐに感じたのは「ティグアンって、こんなに静かだったけ?」という印象。エンジン透過音は小さく、大径タイヤを履くことで危惧されたロードノイズも、思いのほか低い。

 かつては耳に届く「こもり成分」がわずかに増すことで判断できたVW製エンジン特有の「2気筒時のノイズ」は、ティグアンではメーターパネルの表示を確認しない限りわからない。それを含め、「予想と期待を上回る静粛性」の持ち主だった。

 駆動方式はFF。日常シーンではもちろん問題はないものの、きつい上り坂途中のタイトなヘアピンコーナーからの脱出、といったシーンになると、前2輪で負担するトラクション能力は「限界が近い……」というイメージを受けた。ディーゼルとの組み合わせで輸入され、人気を博していた4WD仕様が「排ガス関連の技術的要因」でラインアップから消えたのは残念だ。
 一方、320ps/420Nmを発する強心臓を、4WDシャシーと組み合わせたハイパフォーマンスなRの新設定はうれしいニュース。Rは今年後半からデリバリー開始予定。テストドライブが待ち遠しい1台である。

機能的なインパネは従来モデルを踏襲 各部の作りは入念 新型は常時コネクティッドのインフォテインメント機能導入 RラインはSDナビ標準 ステアリングは専用本革巻き
機能的なインパネは従来モデルを踏襲 各部の作りは入念 新型は常時コネクティッドのインフォテインメント機能導入 RラインはSDナビ標準 ステアリングは専用本革巻き
Rラインはファブリック&マイクロフリースのコンビシート標準 写真の本革仕様はセットop(31万9000円) 乗り心地は適度に硬め
Rラインはファブリック&マイクロフリースのコンビシート標準 写真の本革仕様はセットop(31万9000円) 乗り心地は適度に硬め
Rラインはデジタルメータークラスター仕様 ヘッドアップディスプレイ標準
Rラインはデジタルメータークラスター仕様 ヘッドアップディスプレイ標準
トランスミッションは従来の6速DCTから7速DCTに変更 シフト基部に各種スイッチ配置
トランスミッションは従来の6速DCTから7速DCTに変更 シフト基部に各種スイッチ配置
走行モードはエコ/コンフォート/ノーマル/スポーツ/カスタムの5種から選択できる
走行モードはエコ/コンフォート/ノーマル/スポーツ/カスタムの5種から選択できる
同一車線でのセミ自動運転を実現したトラベルアシスト(ACC)新装備
同一車線でのセミ自動運転を実現したトラベルアシスト(ACC)新装備
3ゾーンフルオートAC標準 スイッチは操作性に優れた新形状
3ゾーンフルオートAC標準 スイッチは操作性に優れた新形状
荷室は広大 後席使用時615リッター 後席を倒すと最大1655リッター
荷室は広大 後席使用時615リッター 後席を倒すと最大1655リッター
1497cc直4DOHC16Vターボ 150ps/5000~6000rpm 250Nm/1500~3500rpm 可変気筒システム搭載 WLTCモード燃費:14.3km/リッター
1497cc直4DOHC16Vターボ 150ps/5000~6000rpm 250Nm/1500~3500rpm 可変気筒システム搭載 WLTCモード燃費:14.3km/リッター
Rラインは255/45R19タイヤ標準 DCCパッケージ装着車は255/40R20サイズを装着
Rラインは255/45R19タイヤ標準 DCCパッケージ装着車は255/40R20サイズを装着

VWティグアンTSI・Rライン主要諸元と主要装備の主要諸元と主要装備

グレード=TSI・Rライン
価格=7DCT 503万9000円
全長×全幅×全高=4520×1860×1675mm
ホイールベース=2675mm
トレッド=フロント:1590×リア:1580mm
車重=1520kg
エンジン=1497cc直4DOHC16Vターボ(プレミアム仕様)
最高出力=110kW(150ps)/5000~6000rpm
最大トルク=250Nm(25.5kgm)/1500~3500rpm
WLTCモード燃費=14.3_km/リッター(燃料タンク容量60リッター)
(市街地/郊外/高速道路=11.4/14.4/16.1km/リッター)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:4リンク
ブレーキ=フロント:ベンチレーテッドディスク/リア:ディスク
タイヤ&ホイール=255/45R19+アルミ
駆動方式=FF
乗車定員=5名
最小回転半径=5.4m
主な燃費改善対策:アイドリングストップ/筒内直接噴射/可変バルブタイミング/気筒休止/電動パワーステアリング/充電制御/DSG
主要装備:アダプティブクルーズコントロール(全車速追従機能付き)/緊急時停車支援システム/レーンキープアシスト/同一車線全車速運転支援システム(トラベルアシスト)/レーンチェンジアシストシステム/スタティックコーナリングライト/ダイナミックコーナリングライト/ダイナミックライトアシスト/アラウンドビューカメラ/駐車支援システム/デイタイムランニングライト/ドライバー疲労検知システム/前後パークディスタンスコントロール/リアトラフィックアラート/プリクラッシュブレーキ/LEDマトリックスヘッドランプ/リアフォグランプ/ダークティンテッドガラス(リア3面)/3ゾーンフルオートAC/アレルゲン除去機能付きフレッシュエアフィルター/VW純正インフォテイメントシステム・ディスカバープロ/デジタルメータークラスター/ヘッドアップディスプレイ/ETC2.0対応車載器/モバイルオンラインサービス/ブルーモーションテクノロジー/AC100V電源ソケット/専用ファブリック&マイクロフリース・トップコンフォートシート/前後シートシーター/ステアリングヒーター/インテリアアンビエントライト/Rライン専用エクステリア(フロントグリル+前後バンパー+リアスポイラー+ホイールエクステンション+サイドスカート)/ドライビングプロファイル機能/19インチアルミ(5ダブルスポーク)
装着メーカーop:レザーシートパッケージ31万9000円/DCCパッケージ22万円
ボディカラー:ナイトシェードブルーメタリック
※価格はすべて消費税込み ※DCCパッケージ装着車のタイヤサイズは255/40R20
撮影協力/マースガーデンウッド御殿場

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