ポルシェ ジャパンは2021年6月23日、第8世代のポルシェ911(992)に「GTS」モデルをラインアップし、同日より予約受注を開始した。
車種展開は以下の通り。
911カレラGTS:7MT/8PDK1868万円
911カレラGTSカブリオレ:8PDK 2093万円
911カレラ4 GTS:8PDK 1974万円
911カレラ4 GTSカブリオレ:8PDK 2199万円
911タルガ4 GTS:8PDK 2199万円
なお、ハンドル位置は全車で右と左の選択が可能である。
第6世代の911(997)で初めて設定され、控えめなルックスながらより高性能な走りが楽しめる911として人気を博してきた「GTS」シリーズだが、新型の911(992)ではそのキャラクターを継承しながら、パフォーマンスや内外装の演出にさらなる磨きをかけている。
肝心のパワーユニットは、スポーツエグゾーストシステムを組み込んだうえで専用セッティングを施した2981cc水平対向6気筒DOHCツインターボユニットを搭載。スペックは通常911の385ps(283kW)/450Nm、911Sの450ps(331kW)/530Nmを上回る最高出力480ps(353kW)/6500rpm、最大トルク570Nm/2300~5000rpmを発生する。レブリミットは7500rpmに設定。組み合わせるトランスミッションは8速PDK(デュアルクラッチトランスミッション)のほか、カレラGTSでは7速MTも選択可。性能面は、カレラ4 GTSで0→100km/h加速が先代より0.3秒速い3.3秒を実現した。
足回りに関しては、新世代ポルシェ アクティブサスペンションマネジメント(PASM)を標準で装備。また、通常モデルより10mm低く設定したスポーツシャシーも採用する。さらに、ターボモデルに由来するリアステムのヘルパースプリングコンセプトによって、あらゆる走行条件でリバウンドに変更なくメインスプリングに張力がかけられるようにチューニングした。一方、タルガ4 GTSにはPASMを組み込んだ911タルガ4S用シャシーをセットする。シューズについては、911ターボ譲りの前20インチ(タイヤサイズ245/35ZR20)、後21インチ(同305/30ZR21)のブラック仕上げセンターロック式軽合金製ホイールを装着。ブレーキ機構には、フロントに対向6ピストン式アルミ製モノブロックキャリパー+Φ408mmディスクを、リアに対向4ピストン式アルミ製モノブロックキャリパー+Φ380mmディスクを組み込んだ。
エクステリアでは、サテンブラックまたはハイグロスブラックのアクセントを随所に施したことが訴求点だ。フロントビューは、ブラックの大型サイドエアインテークとスポイラーリップを備えた専用のスポーツデザインフロントエプロンを装着。さらに、ポルシェ ダイナミックライトシステム プラス(PDLS Plus)を配したティンテッドLEDヘッドライトを組み込んで、精悍なマスクを演出する。また、サイドセクションは前述したブラック仕上げのセンターロック式軽合金製ホイールに、専用アレンジのサイドシルを装備してスポーティなアピアランスを具現化。そして、リア部はブラックのトリムやティンテッドリアライト、ブラック基調のステンレススチール製テールパイプ、マットブラック仕上げのモデルロゴなどを採用して、スポーティかつ印象的な後ろ姿を創出した。さらに、エンジンフードルーバーとドアにはサテンブラック仕上げの“GTS”ロゴを装着。タルガ4 GTSはロールオーバーバーとサイドの“targa”ロゴもブラックで仕立てた。
内包するインテリアは、サムレストと12時位置のマーキングを備えたマルチファンクションスイッチ付GTスポーツステアリングホイールや、中央に配したアナログ式レブカウンターと4つのデジタルメーターに重要な車両情報を表示する2つの高解像度ディスプレイを組み込んだメーターパネルなどのスポーツアイテムを装備。また、7速MTのシフトレバーは迅速なギアシフトを目指して10mm短く設定する。さらに、Race-Tex(スウェードのような上質な見た目と手触りを備えたサーキット公認のマイクロファイバー素材)を採用したスポーツシートプラスを標準で採用。最新世代のPCM(ポルシェ コミュニケーションマネジメント)タッチスクリーンも組み込んだ。
なお、今後の導入予定オプションとして「ライトウエイトデザインパッケージ」をGTSモデルとして初設定する。炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製フルバケットシート、サイドウィンドウとリアウィンドウの軽量ガラス、軽量バッテリーの装着によって最大25kg軽量化。また、リアシートの省略やリアアクスルステアリングの追加、エアロダイナミクスエレメントの設定なども実施して、パフォーマンスをより向上させている。