フェラーリ・ジャパンは2021年6月29日、F8トリブート(F8 TRIBUTO)のテーラーメイド特別モデル「アレッジェリータ カーボニオ35.6(ALLEGGERITA CARBONIO 35.6)」を発表した。製作台数はわずか2台の限定だ。
今回の特別モデルは、中国四国エリア唯一のフェラーリの正規ディーラー「M-Auto Italia」の創業20周年を記念して製作された限定車で、3902cc・V型8気筒DOHCツインターボエンジン(720ps/770Nm)を縦置きミッドシップ搭載するF8トリブートをベースに、同社の拠点である広島をリスペクトして、「瀬戸内海の青」「シトラスのイエロー」「毛利元就」をテーマに据えて内外装をスペシャルに仕立てる。基本デザインはフェラーリ・デザインセンターの最高責任者であるフラビオ・マンゾーニ氏が率いるメンバーとM-Auto Italiaがプロジェクトチームを結成して手がけた。なお、車名のアレッジェリータ カーボニオ35.6は、可能な限りのカーボンパーツを随所に採用し、通常モデルより35.6kgの軽量化に成功したことに由来している。
車種としては、2つの仕様を設定する。1台は白を基調としてブルーパールを散りばめた 「Bianco Hiroshima」。この仕様は、瀬戸内の水面に降り注ぐ太陽光の煌めきをスタイリングで表現している。もう1台は、マットグレーで彩った「Grigio Hiroshima」。この仕様は、鍛造された鏃(やじり)を想起させるグレーを基調にアレンジしたことが特徴だ。また、2仕様ともに、安芸(現在の広島県)の名将、毛利元就が遺した三子教訓状に由来する伝説の「3 本の矢」をイメージする特別なアクセントをサイドに施している。
内装に関しては、鮮やかなシトラスイエローのカラーリングを採用したことがトピック。バケットタイプのシートには、シトラスイエローのカラーにブルーのラインと跳ね馬を入れる。また、リアのバルクヘッドに装着するデディケイションプレートとドアシルに配するキックプレートには、跳ね馬と「tailor made」「ALLEGGERITA CARBONIO 35.6」のロゴを刻印。さらに、エンジンルームにはマンゾーニ氏本人の手による直筆サインを添付した。