まるで190クラスの再来! 「最善」を尽くした新型メルセデス・ベンツCクラスは乗って安心、満足感の高いクルマの代表である

メルセデス・ベンツC200アバンギャルド 価格:9SATC 654万円 写真はAMGスタイリングパッケージや18インチアルミなどをセットしたAMGライン(op32万6000円)装着車 新型は最新レーダーセーフティパッケージ標準 C200&C220dセダンの納車は秋にスタート
メルセデス・ベンツC200アバンギャルド 価格:9SATC 654万円 写真はAMGスタイリングパッケージや18インチアルミなどをセットしたAMGライン(op32万6000円)装着車 新型は最新レーダーセーフティパッケージ標準 C200&C220dセダンの納車は秋にスタート

メルセデス・ベンツCクラス 価格:654〜705万円 新車ニュース

全車、電動パワートレーン採用。新型はSクラスの凝縮版

 新型Cクラス(W206)の先行予約がスタートした。欧州における正式発表が今年2月だったから、異例のスピードである。
 どのプレミアムブランドもそうだが新車の「タマ不足」は深刻だ。Cクラスも同様なのだろう。そのため、本来なら旧型(W205)の在庫を一掃するまで待たなければならなかった新型の日本デビューが早まった。

 ラインアップは、セダンがC200アバンギャルド、C200・4マチック・アバンギャルド、C220dアバンギャルド、C350eアバンギャルドの4グレード、ワゴンはC200アバンギャルドとC220dアバンギャルドの2仕様だ。納車開始は350eを除くセダンが2021年秋(350eは2022年中ごろ)、ワゴンは2022年春を予定している。

 新型は、スタイリングも中身の充実度も、フラッグシップモデル、Sクラスの「凝縮版」に変身した。その意味で、まさに「190の再来」といえる。
 Cクラスの原点は1982年にデビューした190シリーズ(W201)である。190は当時のSクラス(W126)とよく似たエクステリアデザインと高度な設計で、「小ベンツ、ベビーベンツ」(1980年代におけるベンツとは=Sクラスを意味していた)と評された。190Eのすごさは、コンパクトなサイズの中にメルセデスの「最善の思想」が宿っていた点だった。

 Cクラスと名乗るようになったW202以降は、マーケットにおけるいっそうの販売拡大(世代拡張など)を目指すために、新たなイメージをまとって登場するケースが多かった。もちろん基本機能はメルセデス一流だったが、細部までSクラスに近づいたとは言い難かった。
 結果的にCクラスは最も売れるメルセデスに成長し、欧州Dセグメントの代表車として君臨することになる。
 ちなみに190から数えて第6世代となる最新型が登場するまでの間に、メルセデス自身も大きく変わった。いまやフルラインアップメーカーであり、Cクラスは、たくさんの弟分(FFコンパクト)を抱える、名実ともに「中核モデル」に成長した。
 いつかは Sクラスだった位置付けが、いまやいつかはCクラスでもおかしくなくなった。
 新型は従来以上にラグジュアリーに変身。内外装のデザインだけでなく、快適&安全装備の数々も最新Sクラスから受け継いだ。まさに「ザ・コンパクト・ベンツ」の原点に回帰した。

セダンにはEVとして100km走行可能なPHVの350eをラインアップ 2リッターエンジン(204ps)とモーター(129ps)+大容量バッテリーでシステムを構成 2022年中ごろ納車を開始
セダンにはEVとして100km走行可能なPHVの350eをラインアップ 2リッターエンジン(204ps)とモーター(129ps)+大容量バッテリーでシステムを構成 2022年中ごろ納車を開始
C220dアバンギャルド・ステーションワゴン(写真は欧州仕様) 価格:9SATC 705万円 ワゴンの荷室容量は後席使用時で従来比30リッター増の490リッター/最大1510リッター
C220dアバンギャルド・ステーションワゴン(写真は欧州仕様) 価格:9SATC 705万円 ワゴンの荷室容量は後席使用時で従来比30リッター増の490リッター/最大1510リッター

ガソリン/ディーゼル/PHVを設定。PHVはEV走行100km実現!

 新型Cクラス最大の注目は、全グレードが電動化された点だろう。200用のガソリンは1.5リッター直4ターボ(204ps/300Nm)、220d用のディーゼルは2リッター直4ディーゼルターボ(200ps/440Nm)。これに最大20ps/200Nmのブーストが可能な48Vマイルドハイブリッドシステム(ISG)を搭載する。PHVの350eは2リッター直4ターボ(204ps/320Nm)とモーター(120ps/440Nm)、そして25.4kWhの大容量リチウムイオンバッテリーの組み合わせだ。トランスミッションは全車9速ATになる。

 ラインアップ中、俄然興味を引くモデルが、驚異の電動パフォーマンスを特徴とする350eだ。満充電でのEV走行距離は、実に100kmと発表されている。多くのユーザーの日常利用は、ガソリンなしで対応できるスペックだ。納車はあと1年先になるが、待つだけの価値は十分にある。
 200および220dといった各ISGグレードももちろん魅力たっぷり。48Vマイルドハイブリッド化によって、いちだんとスムーズで経済的な走りを実現したことは確実である。

 ボディサイズはセダン、ワゴンとも全長×全幅4751×1820mm。旧型比でややロング&ワイドになったスタイリングは、まさにSクラス譲り。細部までSクラスの世界観が再現されている。機能もSクラスと同等だ。最新のインテリジェントドライブシステムや片側あたり130万画素というデジタルライトを積極導入。リアアクスルステアリング機構(4WS)やARナビゲーションといったセグメント初となる装備も数多い。
 新型Cクラスは、すべてがメルセデスの最新テイストでまとめられた理想的な1台といえる。快適なメルセデス・ライフのパートナーである。

C200とC220dは48Vマイルドハイブリッド(ISG) C200は1.5リッター直4ターボ(204ps/300Nm)/C220dは2リッター直4ディーゼルターボ(200ps/400Nm)とモーター(15ps/200Nm)の組み合わせ
C200とC220dは48Vマイルドハイブリッド(ISG) C200は1.5リッター直4ターボ(204ps/300Nm)/C220dは2リッター直4ディーゼルターボ(200ps/400Nm)とモーター(15ps/200Nm)の組み合わせ
新設定のリアアクスルステアリング(4WS)は小回り性と安定性をリファイン
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標準のDIGITALライトはウルトラハイビーム付き 片側130万画素のLEDを制御し最適な配光を実現
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インパネはドライバー側に6度傾けた11.9インチメディアディスプレイと12.3インチメーターを装備したデジタル仕様 ステアリングは各種スイッチを配置したツインスポーク形状
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液晶メーターは各種デザインが選べる 写真は従来のアナログメーターイメージの標準スタイル
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シンプル表示モード 機能を絞った表示パターン 中央上部にデジタル速度計をレイアウト
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速度/回転計ともデジタル表示したアクティブなスポーツモード 左側にGフォースメーターを配置
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MBUXシステムは音声でコントロール可能 HDDナビゲーションはクラス初のAR(拡張現実)機能を導入 的確な誘導を実施する
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シートはレザーツインシート標準 写真の本革仕様はセットop(34万8000円) ホイールベースを旧型比25mm延長した効果で後席レッグルームは21mm拡大 居住性はクラストップ級
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アンビエントライトは64色から選択できる設計 単色の発光に加えて色の連続変化も楽しめる ACの温度設定に応じ青や赤に点灯する機能も搭載
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Cクラスは全車アジリティコントロールサス標準 駆動方式はFRを基本にセダンは4WDも設定
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セダンの全長×全幅×全高4751×1820×1438(AMGライン4793×1820×1448)mm ワゴンは全高のみ1455(AMGライン1462)mmになる ホイールベースは全車2865mm
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