ベントレーが2020年開催のバサースト12時間レースで優勝を飾ったコンチネンタルGT3レーサーから着想を得た2台のコンチネンタルGT Sのビスポークモデル「コンチネンタルGT Sバサースト」を発表。パワーユニットにはスポーツエグゾーストを装備した4リットルV8ツインターボエンジンを搭載
英国ベントレーのビスポーク部門であるマリナーとオーストラリアのベントレー シドニーは2023年1月23日(現地時間)、ラグジュアリークーペのコンチネンタルGT Sをベースとする2台のビスポークモデル「コンチネンタルGT Sバサースト(Continental GT S Bathurst)」を発表した。
今回公開された2台のコンチネンタルGT Sバサーストは、3996cc・V型8気筒DOHC32Vツインターボガソリンエンジン(最高出力550ps/最大トルク770Nm)を搭載する既存のコンチネンタルGT Sをベースに、オーストラリアで2020年に開催されたバサースト12時間レースで優勝を飾ったコンチネンタルGT3レーサーをオマージュして特別に製作したビスポークモデルである。
まず1号車は、優勝したレースカーのカラーリングからインスピレーションを得て、鮮やかなアップルグリーンのボディカラーに、ベルーガブラックのルーフやウイングミラー、ロアバンパー、リアトランクを配して、コントラスト豊かなルックスを創出。グリルマトリックスには、レースカーと同様にナンバー7のロゴを配する。また、ブライトクロームメッキをポリッシュブラックに変更するブラックラインスペシフィケーションを採用するとともに、フロントスプリッターやサイドスカート、リアディフューザーをカーボンファイバー製に変更するスタイリングスペシフィケーションを装備して、よりアグレッシブなビジュアルを具現化した。
インテリアに関しては、ラグジュアリーでありながらパフォーマンスも感じられる特別なアレンジを施す。キャビン空間にはベルーガのレザーとダイナミカの素材を使用し、アップルグリーンのパイピングとコントラストステッチをアクセントとして配備。また、トレッドプレートには2台のうちの1台であることを示す“ONE OF TWO”のロゴを、ドアシルプレートには“BATHURST 12HR TRIBUTE”のロゴを刻印する。さらに、シートのヘッドレストには“BATHURST”のステッチを、助手席側のカーボンファイバー製テクニカルフィニッシュのフェイシアにはサーキットを表したメタルオーバーレイを、ドアトリムにはコンチネンタルGT3レーサーを模したイラストを、センターコンソールにはナンバー7のロゴを中心に優勝したドライバーの名前(ジュール・グーノン/ジョーダン・ペッパー/マキシム・スール選手組)と周回数(313ラップ)および走行距離(1940.6km)を刻印した。
一方で2号車は、2017年末に発売され、2018年に参戦を開始した第2世代のコンチネンタルGT3の導入を反映した、シルバーテンペストのボディカラーを採用。エクステリアとビスポーク仕上げのインテリアには、ブラッククロームとカーボンファイバーのスタイリングスペシフィケーションを配備した。
足回りに関しては、2台ともに先進の48V電動アクティブアンチロールコントロールシステムであるベントレーダイナミックライドを組み込む。0.3秒で1300Nmを発生させ、アンチロールバー内のモーターがコーナリングフォースをアクティブに補正。ハードなコーナリング時のボディのロールを最小限に抑えるとともに、左右のホイールを互いに切り離すことで巡航速度での乗り心地の向上を図っている。
なお、2台の車両には記念のフレーム入りオブジェと、優勝車の1:18スケールモデルが付属するという。