【最新モデル試乗】フロントフェイス一新。よりラグジュアリーに変身したBMW・X7の到達点

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BMW・X7・M60i xドライブ 日本仕様はV8ガソリン(530ps/750Nm)のM60iと直6ディーゼル(340ps/700Nm)を設定。パワーユニットはマイルドハイブリッド仕様

存在感抜群。新マスクは新鮮堂々!

 X7がイメージチェンジした。X7は、BMWを代表するプレミアムな存在。米国パームスプリングで、新型7シリーズとともに国際プレス試乗会が開催された。
 SUVとセダン、BMWの「2トップ」で印象的だったのは、スプリットヘッドライトが組み込まれたフロントマスク。X7と7シリーズに共通するプレミアムレンジの新しい顔は鮮烈だ。BMW伝統の丸い4灯ヘッドライトはプレミアムカーに関しては消えてしまった。この新しい顔に何日か接していると、4灯ヘッドライト顔を古く感じてしまう。

 後ろ姿はマイナーチェンジ前と大きな差はない。リアゲートを横に横断するアクセントバーがやや細めになり、合わせてテールランプのデザインが小変更された程度。ちなみにボディサイズは全長×全幅×全高5170×2000×1835mm。見た目の印象どおり、実に堂々としている。日本ではやや気を遣う大きさだ。

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X7 03スポーティで上質な室内は外観以上に進化していた

 乗り込むとインテリアは外観以上に進化していた。メーターとディスプレイは薄い1枚の板になり、最新のBMWで採用されているオペレーティングシステム8が採用された。ひさしがなくてもはっきり見える表示は見やすい。しかもいかにも最新モデルに乗っている気にさせてくれる。
 ATのセレクターも新しい。スティックタイプからクリスタルガラスでできた小さなツマミに変更された。後方に引けばD、もう一度引くとSになる。Rを選ぶ場合は前方に押せばいい。すべてが指先の操作で完結する。

 センターコンソールにはいつものiDriveコントローラーが鎮座しているが、その後方に車高調整用のスイッチがある。X7はかなり背が高いが、車高を下げると乗り降りは楽になる。またオフロードなど最低地上高を確保したい場合には車高を上げることができる。その動きはスムーズで実用的だ。

 X7は3列シートの7シーター。3列目に乗り込むときには2列目シートを前にスライドさせ、シートバックを倒さなければならない。この作業は、シートバック横に付いているスイッチを操作するだけで完結する。元に戻す際は、同じスイッチを操作すればいい。

 荷室アレンジもリアゲートを開けると見えるスイッチ操作でOK。ラゲッジスペースを最大にするためには下側の荷物マークにmaxと書いてあるスイッチを押す。3列目シートがたたまれ、さらに2列目シートが後ろに下がったあとにシートバックが倒れる。自動的に広くフラットなスペースが生まれる様は圧巻だ。

 走り始めると22インチランフラットタイヤを履いていても乗り心地がまろやかで、プレミアムカーにふさわしい快適性だった。遮音性が高く走行中もエンジン音は小さい。V8ユニット(530ps)はアクセルペダルを深く踏み込むとそれなりに吠えるが、心地よいサウンドだ。
 最新X7はラグジュアリーとスポーティさが際立っていた。フラッグシップがまた進化した。

X7インパネ

X7シート

BMW・X7主要諸元

X7真横

グレード=M60i・xドライブ
価格=8SAT 1698万円
全長×全幅×全高=5170×2000×1835mm
ホイールベース=3105mm
トレッド=フロント:1690/リア:1690mm
車重=2610kg
エンジン=4394cc・V8DOHC32Vターボ(プレミアム仕様)
最高出力=390kW(530ps)/5500rpm
最高トルク=750Nm(76.5kgm)/1800〜4600rpm
モーター最高出力=9kW(12ps)/2000rpm
モーター最高トルク=200Nm(20.4kgm)/0〜300rpm
WLTCモード燃費=8.2km/リッター(燃料タンク容量83リッター)
(市街地/郊外/高速道路:5.6/8.7/9.8km/リッター)
サスペンション=フロント:ダブルウィッシュボーン/リア:マルチリンク
ブレーキ=前後ベンチレーテッドディスク
タイヤ&ホイール=フロント:275/40R22/リア:315/35R22+アルミ
駆動方式=4WD
乗車定員=7名
最小回転半径=6.2m

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