ロータス・エミーラのレースモデル「エミーラGT4」が登場

ロータスが新世代スポーツカー・シリーズ「エミーラ」のレース専用モデル「エミーラGT4」を公開。2022年シーズンのモータースポーツ・シーンに投入予定

 英国ロータスカーズは2021年9月8日(現地時間)、新世代スポーツカー・シリーズのエミーラのレースモデルとなる「エミーラGT4(Emira GT4)」を公開した。

▲ロータス・エミーラGT4 新世代スポーツカー・シリーズのエミーラをベースとしたレースモデル。2022年シーズンのモータースポーツ・シーンに向けて限定生産する予定
▲ロータス・エミーラGT4 新世代スポーツカー・シリーズのエミーラをベースとしたレースモデル。2022年シーズンのモータースポーツ・シーンに向けて限定生産する予定

 ロータスカーズは2028年に創立80周年を迎えるが、そこに向けて「Vision80」プランを策定し、新たな経営戦略を鋭意推し進めている。メインとなるのは、開発および生産体制の抜本的な見直しと、販売車種の刷新だ。販売車種については、エリーゼ/エキシージ/エヴォーラの生産を2021年内に終了。そして、新型スポーツカー・シリーズの「タイプ131」を新たに生産する。その一環としてラインアップするのが、本年7月に発表された「エミーラ」。そして今回、そのエミーラのレースモデルとなる「エミーラGT4」のプロトタイプを公開した。

▲トヨタ製の2GR-FE型3.5リットルV型6気筒DOHC・VVT-iエンジンにハロップ製のTVS1900スーパーチャージャーを組み合わせて専用チューニングを施したパワーユニットをミッドシップ搭載
▲トヨタ製の2GR-FE型3.5リットルV型6気筒DOHC・VVT-iエンジンにハロップ製のTVS1900スーパーチャージャーを組み合わせて専用チューニングを施したパワーユニットをミッドシップ搭載

 エミーラGT4は、ロータスと英国のモータースポーツ・エンジニアリング会社であるRMLグループがタッグを組んで開発を進めた。ロータスは「公道とサーキットでの経験を活かしたロータスの70年以上の革新の集大成であり、そのパフォーマンスはエキサイティングな新時代の始まりを示している」とコメントする。実質的には、世界中のモータースポーツ・シーンで大活躍するエヴォーラGT4の後継モデルとなるだろう。
 ミッドシップ配置の動力源に関しては、トヨタ製の2GR-FE型3.5リットルV型6気筒DOHC・VVT-iエンジンにハロップ製のTVS1900スーパーチャージャーを組み合わせて専用チューニングを施したユニットを搭載。最高出力は400bhp(405.5ps)/7200rpmを発生する。ここにxTracのシフトパドル付き6速トランスミッションとLSDを組み合わせた。
 足回りは前後ダブルウィッシュボーン/オーリンズ製コイルオーバーダンパー/アンチロールバーで構成。制動機構にはアルコン製ディスク&キャリパー+ボッシュ製モータースポーツABSを組み込んでいる。

▲空力性能を最大限に高める専用設計のエアロパーツを組み込んだうえで、複合材による高度なボディワークによって軽量化も達成。ボディサイズは全長4410×全高1290mm(全幅は未公表。トレッドは1664mm)、乾燥重量は1260kgに設定する
▲空力性能を最大限に高める専用設計のエアロパーツを組み込んだうえで、複合材による高度なボディワークによって軽量化も達成。ボディサイズは全長4410×全高1290mm(全幅は未公表。トレッドは1664mm)、乾燥重量は1260kgに設定する

 エクステリアについては、空力性能を最大限に高める専用設計のエアロパーツを組み込んだうえで、複合材による高度なボディワークによって軽量化も達成。ボディサイズは全長4410×全高1290mm(全幅は未公表。トレッドは1664mm)、乾燥重量は1260kgに設定する。タイヤは前265/645-18/後305/680-18サイズのピレリP ZERO-GT4(FIA GT4規格公認タイヤ)を装着。燃料タンク容量は96リットル(FIA公認)を確保した。一方、内装にはFIA準拠のロールケージを装備。専用シートや6点式ハーネス、モーテック製ダッシュボード(データロギング付)、消火器なども設定している。

 エミーラGT4は、ロータスの拠点であるヘセルのテストトラックにおいて2021年終盤に正式発表を予定。2022年シーズンのモータースポーツ・シーンに向けて限定生産したのち、需要に応じて2023年以降の増産を計画している。

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