トヨタ・ヤリスクロス 価格:179万8000〜281万5000円 デビュー/2020年8月 販売台数/8万2800台(2021年1〜9月)
ヤリスクロスは、車名のとおりヤリスのSUVバージョン。基本メカニズムはヤリスと共通性が高いが、日本と欧州をメイン市場とするワールドカーだけに多くの部分が専用に仕上げられている。
スタイリングは、ライズがRAV4の弟分なら、こちらはハリアーの弟分的な印象。全長×全幅×全高4180×1765×1590mmと小柄ながら、ボトム部のクラディングパーツと大きく張り出したフェンダー、そして大径タイヤによりまるで大地に踏ん張るかのような安定感がある。面の張りで動きを表現したというボディパネルも個性的だ。
インテリアは機能的で装備は充実。このクラスでは珍しい運転席パワーシートやハンズフリーパワーバックドアの設定がうれしい。後者は従来のトヨタ車の2倍の速さで開閉するというスグレモノだ。さらに、電子制御パーキングブレーキやオートブレーキホールド機能も付く。
一見クーペのようなプロポーションながら、室内空間と荷室が広いのもありがたい。着座設定は前後ともアップライト。4名乗車時でも長尺物が積みやすいよう、リアシートを3分割可倒式としたのが特徴だ。荷室容量はクラストップレベルの390リッターを誇る。加えてデッキボードは60:40分割で高さを調節できる。片側を下げて背の高い荷物を積み、もう片方は上げて後席を前倒しして荷室とフラットにつなげるなど独自の使い方ができる。
パワーユニットは1.5リッターハイブリッドと1.5リッターガソリン。2WDと4WDではリアサスペンションの形式が異なる。走り味はそれぞれキャラクターがはっきりしている。ガソリンは軽快さが持ち味。ハイブリッドはロングドライブにも適した落ち着いた印象だ。ハイブリッドはトヨタSUVの中でもっとも低燃費であり、ガソリン車の4WDは、マルチテレインセレクトを搭載している。雪道を中心に走破性は十分。乗り心地もヤリスよりワンランク上である。ADAS機能もこのクラスとしては望外なほど充実している。
ヤリスクロスの個性は万能性。ユーティリティ、快適性、走りのすべてが高いレベルに仕上げられている。
グレード=ハイブリッドZ(FF)
価格=THS 258万4000円
全長×全幅×全高=4180×1765×1590mm
ホイールベース=2560mm
トレッド=前1515×後1515mm
最低地上高=170mm
車重=1190kg
エンジン=1490cc直3DOHC12V(レギュラー仕様)
最高出力=67kW(91ps)/5500rpm
最大トルク=120Nm(12.2kgm)/3800〜4800rpm
モーター最高出力=59kW(80ps)
モーター最大トルク=140Nm(14.4kgm)
WLTCモード燃費=27.8km/リッター(燃料タンク容量36リッター)
(市街地/郊外/高速道路=29.4/29.9/26.1km/リッター)
サスペンション=前ストラット/後トーションビーム
ブレーキ=前ベンチレーテッドディスク/後ディスク
タイヤ&ホイール=215/50R18+アルミ
駆動方式=FF
乗車定員=5名
最小回転半径=5.3m
●主な燃費改善対策:ハイブリッドシステム/アイドリングストップ/可変バルブタイミング/電動パワーステアリング/充電制御/電気式無段変速機
●主要装備:トヨタセーフティセンス(プリクラッシュセーフティ+レーントレーシングアシスト+全車速追従レーダークルーズコントロール+オートマチックハイビーム+ロードサインアシスト)/インテリジェントクリアランスソナー/バックガイドモニター/6エアバッグ/フルLEDヘッドライト/フロントスーパーUVカット&IRカットガラス/合成皮革&ツイード調ファブリックシート/運転席電動調節機能/前席シートヒーター/3分割可倒式リアシート/オプティトロンメーター/本革巻きステアリング/スマートエントリーシステム/オートAC/通信+充電用USB/8インチ・ディスプレイオーディオ/18インチアルミ
●装着メーカー&ディーラーop:ハンズフリーパワーバックドア7万7000円/アダプティブハイビームシステム+カラーヘッドアップディスプレイ9万9000円/ブラインドスポットモニター+リアクロストラフィックオートブレーキ4万9500円/パノラミックビューモニター3万3000円/Tコネクトナビキット11万円/ETC2.0ユニット2万5575円
●ボディカラー:ブラックマイカ×ホワイトパールクリスタルシャイン(op7万7000円)
※価格はすべて消費税込み リサイクル費用は8630円