トヨタ・ランドクルーザー 価格:510万〜800万円 デビュー/2021年7月 販売台数/2万6231台(2021年1〜9月/プラドを含む)
トヨタSUVの頂点に立つランドクルーザーは、ブランド70周年の節目に300系に生まれ変わった。新型は、インパクト抜群のフロントマスクが与えられ強い存在感を放つ。全長×全幅×全高は4985×1980×1925mm。大柄なボディサイズは従来200系と同等。2850mmのホイールベースは80系(1990年デビュー)以来の数値を継承する。メカニズム面はエンジンもプラットフォームも全面刷新。従来の200系と比較して大幅な軽量化と車体剛性の向上を果たした。
実際にドライブしても、軽快な印象が際立つ。軽量化したとはいえ、車重は2.5トンオーバー、ボディも大柄だが、意のままに操る実感がある。ダカールラリーの経験を生かした新グレード、GRスポーツでは走りの一体感がいっそう増す。
良好なハンドリングは、油圧パワーステアリングの進化に加えて、ADASの操舵支援のために採用されたアクチュエーターが寄与している。確実な路面フィールと、スッキリとした手応えが心地いい。若干、制御面で気になるところはあるものの、ランドクルーザー初の操舵支援を実現した点も画期的といえる。
エンジンは従来の4.6リッターV8ガソリンから一変。レクサスLS用をベースに特性を見直した3.5リッターV6ツインターボ・ガソリン(415ps/650Nm)と、新開発の3.3リッターV6ディーゼル・ツインターボ (309ps/700Nm)を搭載。300系はディーゼルが復活した。
両者を比べると、ガソリンが100ps以上も高い最高出力を誇り、ディーゼルは最大値で50Nm太いトルクを、より低い回転域で発生するという関係となっている。ディーゼルは常用域での力強いトルク感が印象的。ガソリンはターボ付きながら低回転域も扱いやすく、踏み込んだ際の伸びやかさが印象的だ。パフォーマンスはどちらも優秀。燃費面ではディーゼルに軍配が上がる。
装備は最新アイテムを満載。ラグジュアリーカーとしても最高。盗難を防ぐため、トヨタ車で初めて指紋認証スタートスイッチを採用した。
300系の人気は沸騰中。これから注文しても納車までかなり時間を要する。公式サイトには2年以上かかる旨が掲載されている。待つだけの価値ある1台である。
グレード=ZXディーゼル
価格=10SAT 760万円
全長×全幅×全高=4985×1980×1925mm
ホイールベース=2850mm
トレッド=前1665/後1665mm
最低地上高=225mm
車重=2550kg
エンジン=3345cc・V6 DOHC24Vディーゼル・ツインターボ(軽油仕様)
最高出力=227kW(309ps)/4000rpm
最大トルク=700Nm(71.4kgm)/1600~2600rpm
WLTCモード燃費=9.7km/リッター(燃料タンク容量80リッター)
(市街地/郊外/高速道路=.2/9.7/11.3km/リッター)
サスペンション=前ダブルウィッシュボーン/後トレーリングリンク車軸式
ブレーキ=前後ベンチレーテッドディスク
タイヤ&ホイール=265/55R20+アルミ
駆動方式=4WD
乗車定員=5名
最小回転半径=5.9m
●主な燃費改善対策:直噴エンジン/電子制御式燃料噴射/過給器/インタークーラー/高圧噴射
●主要装備:フルタイム4WD/AVS/リアトルセンLSD/マルチテレインセレクト/ドライブモードセレクト/トヨタセーフティセンス(プリクラッシュセーフティ+レーントレーシングアシスト+ドライバー異常時対応システム+レーダークルーズコントロール+ロードサインアシスト+アダプティブハイビームシステム)/ブラインドスポットモニター/パーキングサポートブレーキ/VDIM/パノラミックビューモニター/チルト&スライド電動ムーンルーフ/エアロ一体タイプサイドステップ/本革巻きステアリング/オプティトロンメーター(2眼式)/カラーヘッドアップディスプレイ/独立温度調節式オートAC/本革シート/前席電動調節機能/マイコンプリセットドライビングポジションシステム/スマートエントリー&スタートシステム/指紋認証スタートスイッチ/ディスプレイオーディオ
●主要メーカーop:Tコネクト・ナビゲーションシステム(JBLプレミアムサウンドシステム付き)45万7600円/リアエンターテインメントシステム17万4900円/クールボックス7万1500円/タイヤ空気圧警報システム2万2000円/ルーフレール3万3000円/寒冷地仕様3万1900円
ボディカラー:プレシャスホワイトパール(op5万5000円)
※価格はすべて消費税込み ※リサイクル費用は1万3910円