BMWジャパンは2021年11月4日、プレミアムミドルクラスSUVのX3に電気自動車の「iX3」をラインアップし、同日より発売した。車種展開はiX3・Mスポーツの1グレード構成で、車両価格は862万円に設定。ユーザーへの納車は、本年11月以降を予定している。
注目のパワーユニットには最高出力210kW/6000rpm、最大トルク400Nm/0~4500rpmを発生する電気モーターと、総電力量80.0kWhのリチウムイオン電池を搭載して後輪を駆動。一充電での走行距離は欧州WLTPサイクルで460kmを実現する。また、電気モーターやパワーエレクトロニクスなどをアルミニウムのハウジング内に格納したeDriveユニットを採用し、省スペースおよび軽量化を実現。スポーツモード/コンフォートモード/ECO PROモードなど、電気自動車のためにセッティングした独自のサウンドを奏でるBMWアイコニック・サウンド・エレクトリックも組み込んだ。
充電に関しては、急速充電器で最大80 kW、自宅や公共の普通充電の設備で最大9.6kWでの充電が可能。80kWの急速充電利用時では70分以内で約80%までの充電が完了し、また10分の急速充電で約80kmの航続可能距離を伸ばすことができる。9.6kWの普通充電では、約8時間で0から100%の状態までの充電が可能だ。ドライバーの好みや走行状況に応じて3段階からの選択が可能なブレーキエネルギー回生システムも標準で採用している。
機構面では、高速道路での渋滞時においてドライバーの運転負荷を軽減するハンズオフ機能付き渋滞運転支援機能や、高性能3眼カメラ&レーダーおよび高性能プロセッサーによる高い解析能力で精度と正確性がより向上したドライビングアシスト・プロフェッショナル、車両が直前に前進したルートの最大50mまでを記憶してその同じルートをバックで正確に戻ることが可能なリバースアシスト機能を組み込んだパーキング・アシスタント・プラスなどを標準装備。また、スポーツ走行から快適なクルージングまで任意に調整することができるアダプティブサスペンションを採用した。
エクステリアに関しては、BMWロゴのまわりやキドニーグリルのまわり、リアスポイラーの一部、ディフューザーなどをBMWiブルーと称する青色で仕上げたことがトピック。また、フロント部には専用デザインエレメント付キドニーやフラットな造形のアダプティブLEDヘッドライトを、サイドビューには前ホイールアーチ後方に配したエアブリーザーやジェットブラックにアルミニウムのアクセント加えた20インチ Mエアロダイナミックホイール890Mバイカラー(前8J×20/後9.5J×20、タイヤサイズは前245/45R20タイヤ/後275/40R20)を、リアセクションには縦型のエアブリーザーや新グラフィックのコンビネーションランプなどを配備した。
インテリアについては、スタート/ストップ・ボタンやシフトノブのまわりをBMWiブルーで仕立てたうえで、デジタル表示の12.3インチ・マルチディスプレイメーターパネルやタッチパネル機能付きの12.3インチ・ワイドコントロールディスプレイ、BMWジェスチャーコントロール、ワイヤレスチャージングなどを標準で設定。閉じているときでも室内を明るい光で満たすパノラマガラスサンルーフも装備する。また、シート表皮にはヴァーネスカレザー(モカ/ブラック/オイスター)を採用。さらに、BMWコネクテッドドライブやBMWインテリジェント・パーソナル・アシスタントといった最新システムを標準で組み込んだ。