【最新モデル試乗】SUVもデザインで選ぶ時代。クーペフォルムのアウディQ5スポーツバックの先進性

アウディQ5スポーツバック1stエディション Q5スポーツバックは2リッターディーゼル(204ps)を搭載した40TDI系と3リッターV6ターボ(354ps)のSQ5を設定 1stエディションは40TDIクワトロSラインをベースにした限定車
アウディQ5スポーツバック1stエディション Q5スポーツバックは2リッターディーゼル(204ps)を搭載した40TDI系と3リッターV6ターボ(354ps)のSQ5を設定 1stエディションは40TDIクワトロSラインをベースにした限定車

アウディQ5スポーツバック1stエディション 価格:7DCT 837万円 試乗記

デザインと実用性の見事な融合。アウディらしさ満点

 アウディQ5にクーペフォルムのスポーツバックが追加された。ラインアップは2ℓ直4ディーゼル(204ps/400Nm)を積む40TDIクワトロ・アドバンスと同Sライン、そして3ℓ・V6ターボ(354ps/500Nm)を搭載したSQ5の3グレード。試乗車は、40TDIクワトロSラインをベースにした限定車、1stエディションである。

「スポーティなキャラクターと高い実用性を追求」とメーカーが説明するとおり、Q5スポーツバックの魅力はデザインと機能性の融合。流麗なルーフラインを描きながら、ベース車に対して室内の広さをほとんど犠牲にしていない。後席に身長175cmのパッセンジャーが座っても、頭上にはコブシ1個ほどの余裕があり、膝前も広い。前席下への足入れ性も優れている。開放感も十分だ。大人4名でのロングクルーズが快適にこなせる室内である。

荷室も広い。ラゲッジ容量は後席使用時550リッター、最大1550リッターと十分。しかもホイールハウスが目立たないスクエア形状なので使い勝手がいい。

流麗なルーフラインはクーペイメージ 全長×全幅×全高4685×1900×1685mm 駆動方式は4WD 高速時の安定性は高水準
流麗なルーフラインはクーペイメージ 全長×全幅×全高4685×1900×1685mm 駆動方式は4WD 高速時の安定性は高水準
インパネ形状は標準Q5と共通 大型センターディスプレイはドライバー側に傾けて配置 ステアリングには路面状況がリアルに伝わる
インパネ形状は標準Q5と共通 大型センターディスプレイはドライバー側に傾けて配置 ステアリングには路面状況がリアルに伝わる

走りの完成度はピカイチ! なかでも足回りは秀逸

 走りも素晴らしかった。パワートレーンは、2リッター直4ディーゼルターボとベルト駆動式オルタネータースターター(BAS)、そしてリチウムイオンバッテリーを組み合わせたマイルドハイブリッド仕様。48Vではなく12Vだからその恩恵は控えめだが、ディーゼルとは思えないほど静かで滑らかな点は大きな魅力。パワーも力強い印象だ。7速DCTの制御もかつてとは比べ物にならないほどスムーズになっている。

 足回りの仕上がりには大いに感心した。以前からQ5のポテンシャルは相当なものだと感じていたが、その思いがさらに高まった。引き締まっていながらもよく動くサスペンションがフラットな走行姿勢をキープする。高速巡行は快適そのもの。タイヤの接地の仕方も理想に近く、ステアリングを介して路面がどのような状態であるかを的確に伝えてくる。このクラスでベストの完成度だった。1stエディションは路面状況に応じてダンパーの減衰力を自動調節するダンピングコントロール機能を標準装備。この効果も大きいに違いない。

 ADAS関連も充実しており、停車中に後続車が2m以内に近づくと点灯して注意を促すアラート機能を備えたマトリクスLEDリヤライトの採用が新しい。
 Q5スポーツバックは、クルマとしての高い実力はもちろん、スタイリッシュな見た目が大きな魅力。このルックスが手に入るなら、ベース車比で50万円ほどの価格差も納得できるに違いない。

通常のQ5との大きな違いはリアフォルム。スタリリッシュでパーソナルなイメージがスポーツバックの大きな魅力
通常のQ5との大きな違いはリアフォルム。スタリリッシュでパーソナルなイメージがスポーツバックの大きな魅力
1stエディションのシートは本革スポーツ形状 前後席ともスペースは余裕たっぷり 乗り心地は速度が上昇するほどフラットに変化する
1stエディションのシートは本革スポーツ形状 前後席ともスペースは余裕たっぷり 乗り心地は速度が上昇するほどフラットに変化する
荷室容量は後席使用時550ℓ 3分割式の後席を倒すと1550ℓに拡大
荷室容量は後席使用時550ℓ 3分割式の後席を倒すと1550ℓに拡大
メーターはフル液晶バーチャルコクピット仕様 速度/回転計が大きな標準(写真上)と情報表示をメインにしたデザイン(同下)が選べる
メーターはフル液晶バーチャルコクピット仕様 速度/回転計が大きな標準(写真上)と情報表示をメインにしたデザイン(同下)が選べる
トランスミッションは7速DCT パドルシフト標準 変速は極低速時を含めスムーズ
トランスミッションは7速DCT パドルシフト標準 変速は極低速時を含めスムーズ
走行モードはコンフォート/オート/ダイナミックなど5種から選べる設定
走行モードはコンフォート/オート/ダイナミックなど5種から選べる設定
全車速対応ACCはステアリング部のレバーで操作する
全車速対応ACCはステアリング部のレバーで操作する
フロントマスクはダイナミック形状 ヘッドライトは走行状況に応じて照射範囲が変化
フロントマスクはダイナミック形状 ヘッドライトは走行状況に応じて照射範囲が変化
1stエディションは255/45R20タイヤ+アルミ装着 足回りは電子制御タイプ
1stエディションは255/45R20タイヤ+アルミ装着 足回りは電子制御タイプ
1968cc直4DOHC16Vディーゼルターボ 204ps/3800〜4200rpm 400Nm/1750〜3250rpm 全域静粛&パワフル WLTCモード燃費14.5km/リッター
1968cc直4DOHC16Vディーゼルターボ 204ps/3800〜4200rpm 400Nm/1750〜3250rpm 全域静粛&パワフル WLTCモード燃費14.5km/リッター

アウディQ5スポーツバック 主要諸元と主要装備の主要諸元と主要装備

主要諸元と主要装備
グレード=1stエディション(限定車)
価格=7DCT 837万円
全長×全幅×全高=4685×1900×1665mm
ホイールベース=2825mm
トレッド=1620/1610mm
最低地上高=185mm
車重=1910kg
エンジン=1968ccc直4DOHC16Vディーゼルターボ(軽油仕様)
最高出力=150kW(204ps)/3800~4200rpm
最大トルク=400Nm(40.8kgm)/1750~3250rpm
WLTCモード燃費=14.5km/リッター(燃料タンク容量70リッター)
(市街地/郊外/高速道路=11.7/14.5/16.2km/リッター)
サスペンション=前後ウィッシュボーン
ブレーキ=前後ディスク
タイヤ&ホイール=255/45R20+アルミ
駆動方式=4WD
乗車定員=5名
最小回転半径=5.5m
●主要燃費改善項目:筒内直接噴射/コモンレール式電子制御/高圧噴射装置/水冷式インタークーラー付きターボ/アイドリングストップ/電動パワーステアリング/7速Sトロニックトランスミッション
●1stエディション特別装備:Sライン・プラスパッケージ(アーティフィシャルインテリアレザートリム+前後席シートヒーター+アコースティックサイドガラス)/マトリクスLEDリアコンビネーションライト&ダイナミックインジケーター/20in・5セグメントスポークアルミ+255/45R20タイヤ/ファインナッパスポーツシート/ダンピングコントロールサスペンション/コントラストメタリックペイント
●主要装備:アウディプレセンスシティ&リア/サラウンドビューカメラ/アダプティブクルーズコントロール/アクティブレーン&サイドアシスト/パークアシスト/アウディホールドアシスト/アドバンストキーシステム/マトリクスLEDヘッドライト+ダイナミックターンインジケーター/Sラインバンパー/ハイグロスパッケージ/オートマチックリアゲート/12Vマイルドハイブリッドシステム/ストレージパッケージ/本革巻きステアリング/パドルシフト/MMIナビゲーション/アウディコネクト/バーチャルコクピットプラス
●ボディカラー:ウルトラブルーM
※価格はすべて消費税込み リサイクル費用は1万5060円

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