伊マセラティは2021年12月15日(現地時間)、マセラティのアンバサダーを務めるデイビッド・ベッカム氏がマセラティのデザインセンターとともにアレンジしたワンオフモデル「MC20フォーリセリエ・エディション・フォー・デイビッド・ベッカム(MC20 Fuoriserie Edition for David Beckham)」を披露した。
点火システムにMTC (マセラティ・ツイン・コンバスチョン) ツインスパークおよびパッシブプレチャンバーを採用し、圧縮比11.0から最高出力630ps/7500rpm、最大トルク730Nm/3000~5500rpmを発生する新開発の3リットル・V型6気筒DOHC直噴ツインターボエンジンを縦置きミッドシップ搭載したMC20は、マセラティの新世代スーパースポーツとして世界中のファンから注目を集める1台。そのMC20をベースに、ユーザーが好みに応じて自分だけの1台を製作できるように幅広いオプションとスタイルを取りそろえた「フォーリセリエ・カスタマイズ・プログラム」を通じて、ベッカム氏が第2の故郷と語る米国マイアミへの熱い思いを、カスタマイズという形で表現した。
MC20フォーリセリエ・エディション・フォー・デイビッド・ベッカムの企画は、ベッカム氏がオーナーグループの一員に就く米国サッカークラブのインテル・マイアミCFのホームグランドであるマイアミを起点にカスタマイズデザインをスタート。チームのクラブカラーであるブラックとピンクの2種類のクロマチックカラーと、クラブユニフォームのグロッシーとマットの質感をオマージュしたカラーリングの導入を決定する。
エクステリアは、グロッシーブラックの特別なボディカラーを基調に、オパーク仕上げのトライデントロゴをグリルとCピラーに配し、さらにリアにはオパーク仕上げのマセラティロゴを組み込んで、ボディカラーとのコントラストを際立たせる。サイドに入れたトライデントおよび“Maserati FUORISERIE”のロゴも、クルマの性格を表す特徴だ。また、ドア部に配備する“MC20”バッジとブレンボ製ブレーキキャリパーは、印象的なパステルピンクで彩っている。
インテリアに関しては、ブラック基調の内装カラーにレザーとアルカンターラのマテリアルを多用し、ここにピンクのコントラストステッチを刻んで、魅惑的なキャビン空間を演出する。また、アルカンターラ表皮のバックレストにはトーンオントーンのレーザー彫刻を、ヘッドレストには立体的なパステルピンクの刺繍を入れて、特別感をいっそう引き立てた。一方、センタートンネルにはパーソナライズされたネームプレートを付属。グロッシーとマット仕上げが映えるこのプレートの上部には、トライデントロゴおよび“Maserati FUORISERIE”ロゴのレタリングがパステルピンクで施される。さらに、プレート下部のアルミニウム部分にはイタリック体で書かれた“For David”の名前が浮かび上がっており、ベッカム氏に向けたスペシャルな1台であることをひと際強調している。
ベッカム氏はMC20フォーリセリエ・エディション・フォー・デイビッド・ベッカムの製作について、「今回、フォーリセリエのカスタマイズ・プログラムでMC20のデザインと製作に参加できたことは、素晴らしい経験でした。クルマはモデルや色、車内の小さなディテールなど、個々のテイストが反映されるものだと思います。私の第2の故郷であるマイアミと、そこにある私のサッカークラブにインスパイアされたこのワンオフカーを、マセラティチームやデザイナーと協力して造ることができたのは、胸が高鳴る体験でした。ハンドルを握るのが、とてつもない歓びになります」と、感想を述べている。