独アウディAGは2023年3月16日(現地時間)、新型電動SUVの「Q6 e-tron」プロトタイプの北極圏におけるテストシーンを公開した。
Q6 e-tronは、アウディの新しい電気自動車用プラットフォームであるプレミアムプラットフォームエレクトリック(PPE)を最初に採用するモデルで、パワートレインには800Vの主電源システムにパワフルで効率的な電気モーター、革新的なバッテリーと充電管理システム、新開発の電子アーキテクチャーを搭載する、アウディの電動化とデジタル化における次の大きなステップを体現する新世代の電動SUVに位置する。また、アウディが本社を構えるバイエルン州のインゴルシュタットの工場で生産する初の電気自動車というキャラクターも有しており、市販時にはアウディの電動化戦略を象徴する本社工場発の1台としてデビューする予定だ。
今回の北極圏におけるテストでは、極低温下における始動や操縦性の調整、舗装や氷雪の混在する路面での車両運動性能の見極めなど、同地ならではの試験を実施したと思われる。また、厳しい気象条件下における車室内の快適性の維持も確認したはずだ。アウディは2025年までに20車種以上のニューモデルを市場に投入し、そのうちの10車種以上が電気自動車となる予定なので、今回のテストで得たデータの蓄積は他モデルにも活かされることだろう。
なお、アウディAGのマルクス・ドゥスマンCEOは、「アウディの電動化戦略“Vorsprung 2030”は、数多くの危機に直面する時代においても進むべき正しい道を示しており、持続可能性に完全に焦点を当て、製品のデジタル化と電動化を体系的に進めていく」とコメントしている。