アウディの新世代EVの第3弾「Q4 e-tron/Q4スポーツバックe-tron」が日本発表

アウディの電気自動車“e-tron”シリーズのプレミアムコンパクトSUV「Q4 e-tron/Q4スポーツバックe-tron」が日本デビュー。発売は本年秋以降を予定

 フォルクスワーゲン・グループ・ジャパンは2022年1月17日、電気自動車のアウディe-tronファミリーの第3弾となるプレミアムコンパクトSUV「Q4 e-tron」とSUVクーペ「Q4スポーツバックe-tron」を発表した。発売は本年秋以降を予定する。

▲アウディQ4 e-tron 車両価格は599~689万円に設定。ボディサイズは欧州仕様で全長4588×全幅1865×全高1632mm/ホイールベース2764mmと、Q3とQ5の中間に位置
▲アウディQ4 e-tron 車両価格は599~689万円に設定。ボディサイズは欧州仕様で全長4588×全幅1865×全高1632mm/ホイールベース2764mmと、Q3とQ5の中間に位置

車種展開は以下の通り。
Q4 40 e-tron:599万円
Q4 40 e-tronアドバンスト:662万円
Q4 40 e-tron Sライン:689万円
Q4スポーツバック40 e-tronアドバンスト:688万円
Q4スポーツバック40 e-tron Sライン:716万円

▲アウディQ4スポーツバックe-tron 車両価格は688~716万円に設定。ボディサイズは欧州仕様で全長4588×全幅1865×全高1612mm/ホイールベース2764mm
▲アウディQ4スポーツバックe-tron 車両価格は688~716万円に設定。ボディサイズは欧州仕様で全長4588×全幅1865×全高1612mm/ホイールベース2764mm

 アウディのBEV(バッテリー エレクトリック ビークル)戦略の中核を担う“e-tron”シリーズは、SUVモデルのe-tronおよびe-tronスポーツバック、グランツーリスモのe-tron GTがすでにデビューしており、今回のQ4 e-tronとQ4スポーツバックe-tronは、シリーズの第3弾に当たる。

▲Q4 e-tron(写真)/Q4スポーツバックe-tronはSUVモデルのe-tron/e-tronスポーツバック、グランツーリスモのe-tron GTに続く“e-tron”シリーズの第3弾に位置する
▲Q4 e-tron(写真)/Q4スポーツバックe-tronはSUVモデルのe-tron/e-tronスポーツバック、グランツーリスモのe-tron GTに続く“e-tron”シリーズの第3弾に位置する

 エクステリアについては、Q4 e-tronがSUVフォルム、Q4スポーツバックe-tron がSUVクーペフォルムを基調としたうえで、短いフロントオーバーハングや筋肉質なフェンダー、美しいルーフライン、柔らかく流れるようなサイドライン、ワイドなプロポーションを強調する水平基調のリアエンド、最新のアウディQファミリーに共通するオクタゴン(八角形)かつ開口部のないシングルフレームグリルなど、ひと目でアウディの電気自動車とわかる独自のデザイン言語を採用する。また、マトリクスLEDヘッドライトには量産車として世界初となるMMIを通じて4つのデザインから選択可能なデジタルデイタイムランニングライトを組み込んだ。ボディサイズは欧州仕様で全長4588×全幅1865×全高1632(スポーツバック1612)mmと、Q3とQ5の中間に設定。一方、室内長はQ5を上回るサイズを実現し、合わせて荷室容量は後席使用時520/最大1490(スポーツバック同535/1460)リットル、カップホルダーやドリンクホルダーなど収納スペース容量は計24.8リットルを確保して、上位モデルに匹敵する積載性および使い勝手を創出した。

▲短いフロントオーバーハングや筋肉質なフェンダー、美しいルーフライン、柔らかく流れるようなサイドラインなど、ひと目でアウディの電気自動車とわかる独自のデザイン言語を採用する
▲短いフロントオーバーハングや筋肉質なフェンダー、美しいルーフライン、柔らかく流れるようなサイドラインなど、ひと目でアウディの電気自動車とわかる独自のデザイン言語を採用する

 空力特性の向上に注力したことも、Q4 e-tron/Q4スポーツバックe-tronの訴求点。電動開閉式の冷却エアインレットやフロントスポイラーに対して垂直に配置したディフレクター、立体的なホイールディフレクター、空力性能を最適化したエクステリアミラーハウジングとテールゲートのサイド部分(Q4 e-tron)およびリアスポイラー(Q4スポーツバックe-tron)などを採用し、Cd値(空気抵抗係数)はQ4 e-tronが0.28、Q4スポーツバックe-tron が0.26という優秀な数値を成し遂げた。
 グレード別の装備では、アドバンスにヘクラグレー塗装のフロントグリルやマトリクスLEDヘッドライト、19インチアルミホイールなどを装備して上級感を強調。一方でSラインには、プラチナムグレーとクロームパーツを組み合わせたフロントグリルや、セレナイトシルバーのカラーリングを施したフロントバンパーおよびサイドシル上部、20インチアルミホイールなどを配備してスポーティさを際立たせた。

▲Cd値(空気抵抗係数)はQ4 e-tron(写真)が0.28、Q4スポーツバックe-tron が0.26という優秀な数値を実現
▲Cd値(空気抵抗係数)はQ4 e-tron(写真)が0.28、Q4スポーツバックe-tron が0.26という優秀な数値を実現

 内包するインテリアは、センタークラスターがドライバーに向けられたドライバーオリエンテッドなデザインで構成し、特徴的なセンターコンソールと専用デザインのシフターを装備する。また、メーターには10.25インチのアウディバーチャルコックピットを、センターには11.6インチのMMIタッチディスプレイを配して、フルデジタルのコックピットを創出。さらに、アウディ初となる上下ともにフラットな形状の新世代のステアリングホイールは、物理ボタンのないシームレスなタッチ操作式でアレンジした。一方、フロントスクリーンには上下2つに分けて情報を表示するARヘッドアップディスプレイをコンパクトセグメントとして日本初導入。上部にはナビゲーションや車線逸脱警告などをフロントガラス越しの視界に映像を重ねて約10m前方に表示し、下部には速度などの主要な情報を約3m前 方に表示する構成で仕立てている。

▲10.25インチのメーターディスプレイおよび11.6インチのMMIタッチディスプレイを配備。日本導入モデルのハンドル位置は右
▲10.25インチのメーターディスプレイおよび11.6インチのMMIタッチディスプレイを配備。日本導入モデルのハンドル位置は右
▲タッチパネル操作を組み込んだ新設計のステアリングやシフトを配したフローティングパターンのセンターパネルを採用
▲タッチパネル操作を組み込んだ新設計のステアリングやシフトを配したフローティングパターンのセンターパネルを採用

 電気自動車専用のMEBプラットフォームに搭載されるパワートレインは、本国で用意する2種類のバッテリー容量と3種類の駆動バージョンのうちの「40 e-tron」を採用する。基本システムは、最高出力150kW/最大トルク310Nmを発生する駆動用モーター1基をリアアクスルに、システム電圧400Vのテクノロジーを使用した総容量82kWh(実容量77kWh)のリチウムイオンバッテリーを前後アクスル間の床下に搭載して、後輪を駆動。0→100km/h 加速は8.5 秒でこなし、さらに一充電走行距離は欧州WLTPサイクルで最大516kmを実現した。一方で充電に関しては、200Vの普通充電が標準3kW、オプションで最大8kWまで対応。急速充電は CHAdeMO規格の125kWに対応し、5%から80%までの充電を38分(理論値)でこなす。
 通常とは異なるモーター始動・停止方法を導入した点も、Q4 e-tron/Q4スポーツバックe-tronのアピールポイントだ。着席してスタートボタンを押す従来の方法か、もしくはブレーキペダルを踏むだけでイグニッションはONに移行。停車時はサイドブレーキボタンを押し、ブレーキを離すとイグニッションOFFとなる。 パーキングブレーキのボタンは未設定だ。また、走行中の回生ブレーキの強さはパドルシフトで3段階に調整可能。さらに、アウディ初のBモード(パドルシフトで最大のレベル3に相当)を組み込み、アクセルペダルだけで速度調整ができるワンペダルでのドライブ感覚を実現した。

▲最高出力150kW/最大トルク310Nmを発生する駆動用モーターをリアアクスルに、システム電圧400Vのテクノロジーを使用した総容量82kWh(実容量77kWh)のリチウムイオンバッテリーを前後アクスル間の床下に搭載して、後輪を駆動。一充電走行距離は欧州WLTPサイクルで最大516kmを実現
▲最高出力150kW/最大トルク310Nmを発生する駆動用モーターをリアアクスルに、システム電圧400Vのテクノロジーを使用した総容量82kWh(実容量77kWh)のリチウムイオンバッテリーを前後アクスル間の床下に搭載して、後輪を駆動。一充電走行距離は欧州WLTPサイクルで最大516kmを実現

 先進安全運転支援システムの充実ぶりも見逃せない。フロントカメラをはじめ、車体前後に中距離レーダーと超音波センサーを、また車体前後と左右ミラーに計4つの360°周辺環境カメラを配備。機能面では、従来のアダプティブクルーズコントロールとアクティブレーンアシストを統合したアダプティブクルーズアシストのほか、並走する死角の車両を検出するアウディサイドアシスト、後方から近づく自転車や車両をセンサーで監視するエグジットワーニングなど、多数の最新機構を採用している。

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