日産自動車は2022年1月27日、エントリーカーのマイクラ(日本名マーチ)の後継を担う新型コンパクトEVを欧州市場に投入すると発表した。
日産自動車はルノーおよび三菱自動車とのアライアンスにおいて、2030年に向けた新ロードマップの「Alliance 2030」を1月27日に発表。そのなかで、「新開発のCMF-BEVプラットフォームをベースとした、欧州で販売するマイクラの後継となる新型EVを発表。フランス北部のルノー・エレクトリシティでの生産を予定」とアナウンスする。CMF-BEVは世界で最も競争力のあるコンパクトEV用のプラットフォームで、マイクラの後継となる新型コンパクトEVのほか、ルノーの新コンパクトEV「R5」などにも使用される。日産の新型コンパクトEVは、デザインを日産が、開発をルノーが担当する計画だ。
公開された新型コンパクトEVの先行画像とティーザー動画では、ラウンディッシュな4ドアハッチバックのボディ形状を基調に、円形のLEDヘッドランプやバンパー部に配した縦長4分割のLEDライト、C字形状のリアコンビネーションランプなどを装備していることが確認できる。全体としては、歴代マイクラをオマージュしたデザインに仕上がっているようだ。ルノーでは1972年にデビューした往年の5(サンク)の先進デザインを現代的に解釈してコンパクトEVのR5を開発しているが、日産でもその路線を踏襲するのかもしれない。
日産のアシュワニ・グプタ最高執行責任者(COO)は、「この新型車は、新しい共通プラットフォームを採用する。日産がデザインし、ルノーが開発と生産を行うことで、アライアンスの資産を最大限に活用しながら、日産らしさにあふれる商品を実現する。これは、アライアンスの“Smart Differentiation(スマート差別化)”の好例。人気の高いマイクラの後継となる新型車は、欧州のユーザーにさらなるワクワクを提供することだろう」とコメントした。
なお、日産の新型コンパクトEVの投入時期は2024年を予定。航続距離は最大400㎞を目指すという。正式な車名や発売時期、搭載技術の詳細などについては、今後発表される予定だ。