トヨタのオフィシャルチューナーとして、モータースポーツ事業/自動車用品事業/デザイン事業を手がけるトムス(TOM'S)は2022年2月18日、本年1月開催の東京オートサロン2022で発表したGR86とスープラ、そしてユーズドカーのレクサスGS Fをベースとする3台のカスタムコンプリートカー、「TOM'S GR86 TURBO WIDE BODY」「TOM'S SUPRA TOURER」「TOM'S LEXUS GS F produced by Kazuki Nakajima」の注文受付を専用サイトにて開始した。
改めて各モデルの特徴を見ていこう。
まずTOM'S GR86 TURBOは、「クルマを、楽しむ」をテーマに据えて開発。空力性能をアップさせるディフューザーやワイドフェンダーでボディメイクした外観は“魅せる楽しみ”をもたらし、ターボを装着して最高出力300ps/最大トルク350Nmを発揮する2387cc水平対向4気筒エンジンは“走る楽しみ”を提供する。それらを支える足回りは、強化したブレーキや車高調整式スポーツサスペンション、ブレースで補強したシャシーによって“操る楽しみ”を実現した。
今回注文を受け付けるのはワイドボディ仕様(ベースグレード:SZ)で、車両価格は592万8000円~に設定。本年末には、ノーマルボディターボ仕様(ベースグレード:RZ、車両価格488万3000円~)とワイドボディターボ仕様(ベースグレード:SZ、車両価格680万7000円~)の受注を開始する予定である。
次にTOM'S SUPRA TOURERは、既存のフラッグシップモデルであるTOM'S SUPRAのスポーツ性能を保持しつつ、ツーリングモデルとして新たにチューニングしたことが特徴。ドライカーボンのディフューザーや1950mmのワイドボディで国産車の枠を超えたスタイリングを与え、一方で最高出力420ps/最大トルク563Nmへとパワーアップした2997cc直列6気筒エンジンはチューニング車特有のピーキーさを排除して乗り手を疲れさせない出力特性を具現化する。さらに、ボディブレースの見直しによってしなやかな足回りを成し遂げ、街乗りや長距離ドライブをも楽しみへと変える“アーバン・ツアラー”へと変貌させた。オプションとしてブレンボ製GTSブレーキキット(Front)や車高調整式サスペンション「KW version3」、カーボン製内装パーツ等も用意している。車両価格(予価)は1166万円~に設定した。
そしてTOM'S LEXUS GS F produced by Kazuki Nakajimaは、自らもレクサスGS Fを数台乗り継ぐほど、このクルマに対して特別な想いを寄せる、トップレーシングドライバーの中嶋一貴氏がエアロデザインや全体コンプセプトをプロデュースした特別なカスタムカーだ。大人が優雅に乗れてスポーツ走行も楽しめる“ミニマルデザイン”コンセプトから生まれた車両デザインは、フロント、サイド、リアに取り付けたカーボン製ディフューザーを地上高やアプローチアングル等を工夫して設計し、気兼ねなく日常使いできる仕様にアレンジ。控え目なルックスに反し、フロア下は極力フラットボトムで構成して、優れた空力性能を確保した。一方、ブレーキパッドは制動性能を向上させ、かつダストを減少させるTOM'Sパフォーマーを採用。一見ノーマル然としたマフラーも専用設計のステンレス4本出しマフラーを組み込み、合わせて排気効率やエンジンのファインチューニングによってノーマルの最高出力477psから500ps(オプション)に向上させる等、レーシングドライバーとしてのこだわりを内包する。ベースとなるユーズドカーは“TOM'S基準”に達したものをセレクト。オプションとしてエンジンファインチューニングやスポーツサスペンション、ブラック再塗装ホイールなどのほか、ノーマルマフラー仕様も選択可能とした。車両価格(予価)は832万7000円~に設定している。