DSが旗艦ラグジュアリーSUVのDS7を大幅改良。エクステリアデザインの変更やインテリアの質感向上、機能装備のバージョンアップなどを図って、より優雅で洗練された移動空間を具現化
Stellantisジャパンは2023年4月14日、DSブランドのフラックシップSUVに位置するDS7をマイナーチェンジして発売した。
車種展開は以下の通り。
DS7 OPERA PureTech:689万8000円
DS7 OPERA E-TENSE4×4:799万円
今回の改良は、エクステリアデザインの変更やインテリアの質感向上、機能装備のバージョンアップなどを実施して、より優雅で洗練されたSUVに進化させたことが特徴である。
まずエクステリアでは、新意匠のヘッドライトやフロントグリル、フロントバンパーを採用する。よりスリムな形状となったヘッドライトにはハイビーム用ピクセルLEDモジュールを組み込むとともに、左右に84個ずつLEDを配して、より緻密な配光を実現したDSピクセルLEDビジョン3.0を新設定。対向車や先行車など周囲車両の乗員の眩しさを低減しつつ照射距離や照射範囲を拡大し、合わせて車速やワイパーの作動状況に応じて配光パターンを最適化する機能を内蔵した。また、フロントグリルにはダイヤモンドをモチーフとする大小のパーツをあしらった新タイプを採用。合わせてフロントフェイスの両脇には片側に4本ずつ、垂直方向のライトシグネチャーを備えた「DSライトヴェール」を組み込み、DSらしい光の装飾美を創出する。さらに、ヘッドライトとフロントグリル下部には高輝度タイプのガーニッシュ「DSダブルウイング」を配備し、エレガントかつ印象深いフロントマスクを実現した。ボディカラーに関しては、新色のブルーサファイアとグリラケのほか、ノアールペルラネラ、クリスタルパール、ブランナクレという計5色をラインアップしている。
内包するインテリアは、ダッシュボードとドアトリムに高品質なドレスの造形などに用いられるドレープ処理を施し、同時に個性的なパールトップステッチを配した、上質なナッパレザーを採用したことがトピック。一枚革を贅沢に用いたウォッチストラップデザインのシートや、クル・ド・パリ文様で仕立てたセンターコンソールと合わせて、DSブランドならではのプレミアムなキャビン空間を演出した。一方、インフォテインメントシステムのHDタッチスクリーンを従来の8インチから12インチへと拡大して、視認性および操作性を向上。また、コネクティッド機能を持つ最新の「DS IRISシステム」を新たに採用する。同システムは音声とジェスチャーで制御することが可能で、音声によるパーソナルアシスタントを設定。“OKアイリス”と呼びかけることで、目的地設定やエアコンの温度設定、電話の発着信、天気予報の表示などが音声操作で利用できる。E-TENSE4×4モデルでは、燃費履歴や充電設定なども表示できるようにした。ほかにも、オーディオシステムの定格出力を従来の515ワットから690ワットへと引き上げ、合わせて専用設定のFOCAL Electraプレミアムサウンドシステムを装備して、臨場感あふれるサウンド空間を実現した。
パワートレインは基本的に従来と共通で、OPERA PureTechが“PureTech”1598cc直列4気筒DOHC直噴ガソリンターボエンジン(225ps/300Nm)+EAT8(電子制御8速AT)を、OPERA E-TENSE4×4が“PureTech”1598cc直列4気筒DOHC直噴ガソリンターボエンジン(200ps/300Nm)+フロントモーター(81kW/320Nm)+リアモーター(83kW/166Nm)という総出力300ps/520Nmの動力源に、総電力量13.2kWhのリチウムイオンバッテリーとオンボードチャージャー+DC/DCコンバーター、トルクコンバーターに代わり湿式多板クラッチを配したe-EAT8(電子制御8速AT)を組み合わせて電動4×4システムを構成するプラグインハイブリッド(PHEV)を搭載。従来設定していた“Blue HDi”ディーゼル仕様はカタログから外れている。