【最新モデル試乗】車中泊やワーケンションに対応した「もうひとつの部屋」、ダイハツ・アトレーはミニキャンパーとして使える!?

ダイハツ・アトレーRS アトレーは写真のライトバンとデッキバン(ダブルキャブトラック)の2シリーズ エンジンは全車ターボ(64ps)を搭載 ボディカラーは写真のレーザーブルークリスタルシャインなど全6色
ダイハツ・アトレーRS アトレーは写真のライトバンとデッキバン(ダブルキャブトラック)の2シリーズ エンジンは全車ターボ(64ps)を搭載 ボディカラーは写真のレーザーブルークリスタルシャインなど全6色

ダイハツ・アトレーRS(4WD) 価格:CVT 182万6000円 試乗記

新型はプロユース・ベースのマルチなBOXバン

 アトレーは、日本の物流を担う「はたらくクルマ」、ハイゼット・カーゴの上級バージョン。新型は「使い尽くせるマルチBOX」をコンセプトに開発され、広いキャビンスペースの徹底活用を追求した。車中泊やワーケーションにも対応する、いわばデイリーユースのミニキャンパーという存在である。車両仕様は従来の5ナンバーワゴンから、最大積載量350kgの4ナンバーライトバンに変更された。

 試乗車はRSの4WD仕様。ガンガン積めて、たくましく走る実力グレードだ。エンジンは64ps/91Nmのターボ。トランスミッションはCVT。4WDシステムは電子制御式で、オートと4WDロックモードが選べる。
 ルックスはプロユースのハイゼットとほぼ共通。道具感たっぷりの骨太な印象を与える。スクエア形状のボディは使い勝手抜群、そして大きく見える。これは足元が145/80R12サイズと控えめな設定ということも影響しているに違いない。

 運転席に乗り込む。全高が1890mmとたっぷりしているにもかかわらず乗降性は優秀。よじ登るイメージではなく横スライドで乗り込めた。インパネは水平基調の機能的な造形。メーターも各コントロールも、「あるべきところに配置されている」印象で、実に使いやすい。オーバーヘッドシェルフなど、室内各部に多くの小物入れが用意されている点もうれしい。

スタイルはスペース効率重視のBOX形状 スライド式ドアの開口部はワイド
スタイルはスペース効率重視のBOX形状 スライド式ドアの開口部はワイド
車両仕様は4ナンバー登録の商用車 初回車検は乗用車の3年に対し2年 以後は2年ごとに更新 ボディはタフな作り
車両仕様は4ナンバー登録の商用車 初回車検は乗用車の3年に対し2年 以後は2年ごとに更新 ボディはタフな作り

自由に自在に使えるリアスペースは魅力たっぷり!

 圧巻はリアスペースだ。2分割式の後席は足元スペースにスッキリと収納でき、最大で長×幅×高1820×1265×1215mmのフリースペースが出現する。それはまさに、ユーザーを刺激する自由空間。「もうひとつの部屋」として楽しい使用シーンを連想させる。テーブルとしても使えるラゲッジボードなど、多彩な専用アクセサリーが用意されているのも魅力だ。

 走りは予想以上に静かでスムーズだった。アトレーはちょうど前席下にエンジンを搭載している。しかし街中はもちろん、高速道路でもその存在を主張することはない。巧みにノイズがカットされ、静粛なままクルージングが楽しめた。CVTの出来もいい。変速比幅を拡大し、とくに発進時のギアを低めに設定した効果でラバーバンド感を感じない。

 パフォーマンスは満足のいくレベル。高速道路の速い流れにも無理なく乗れる。100km/hクルージングは余裕たっぷり。ボクシー形状ながら横風の影響もさほど受けなかった。
 乗り心地はなかなか快適だ。サスペンションは、路面の継ぎ目や不整を上手にいなし、空荷状態でも後輪からの気になる突き上げはない。適度な重さで路面状況をリアルに伝えるステアリングも運転に自信を与える。
 アトレーは、ユーザーのわがままに応えるマルチユースモデル。走るホビー空間というイメージが楽しい実力派である。

室内は機能的なデザイン オーバーヘッドシェルフなど豊富な小物入れを用意 メーターはアナログ2眼式 タコメーター標準 CVTは発進時のギアを低めに設定 力強い加速に貢献
室内は機能的なデザイン オーバーヘッドシェルフなど豊富な小物入れを用意 メーターはアナログ2眼式 タコメーター標準 CVTは発進時のギアを低めに設定 力強い加速に貢献
荷室最大スペースは長×幅×高1820×1265×1215mm 圧倒的に広い!
荷室最大スペースは長×幅×高1820×1265×1215mm 圧倒的に広い!
荷室は工夫を満載 ラゲッジボードはop(3万8500円)
荷室は工夫を満載 ラゲッジボードはop(3万8500円)
ユーザーの自由発想で多彩な使用が可能 まさにフリー空間
ユーザーの自由発想で多彩な使用が可能 まさにフリー空間
リアゲートは開口幅×高1345×1165㎜の大型形状 荷室フロア高は630mmと低い
リアゲートは開口幅×高1345×1165㎜の大型形状 荷室フロア高は630mmと低い
シートは見た目以上にクッション性に優れる 前席は広いが後席の足元スペースはミニマム 後席は分割形状
シートは見た目以上にクッション性に優れる 前席は広いが後席の足元スペースはミニマム 後席は分割形状
9インチディスプレイオーディオ(8万2500円)はアップルカープレイ&アンドロイドオートに対応
9インチディスプレイオーディオ(8万2500円)はアップルカープレイ&アンドロイドオートに対応
カメラ映像を表示するスマートインナーミラーはop(5万5000円)
カメラ映像を表示するスマートインナーミラーはop(5万5000円)
658cc直3DOHC12Vターボ(64ps/91Nm) エンジンは前席下に縦置き搭載 WLTCモード燃費:14.7km/リッター
658cc直3DOHC12Vターボ(64ps/91Nm) エンジンは前席下に縦置き搭載 WLTCモード燃費:14.7km/リッター
ヘッドライトはアダプティブ機能付きLED フォグランプ標準
ヘッドライトはアダプティブ機能付きLED フォグランプ標準
足元は145/80R12タイヤ+スチールの組み合わせ 樹脂製カバー標準 最小回転半径4.2m
足元は145/80R12タイヤ+スチールの組み合わせ 樹脂製カバー標準 最小回転半径4.2m

ダイハツ・アトレー 主要諸元と主要装備の主要諸元と主要装備

グレード=RS(4WD)
価格=CVT 182万6000円
全長×全幅×全高=3395×1475×1890mm
ホイールベース=2450mm
トレッド=フロント:1305×リア:1300mm
最低地上高=160mm
車重=1020kg
エンジン=658cc直3DOHC12Vターボ(レギュラー仕様)
最高出力=47kW(64ps)/5700rpm
最大トルク=91Nm(9.3kgm)/2800rpm
WLTCモード燃費=14.7km/リッター(燃料タンク容量38リッター)
(WLTC市街地/郊外/高速道路:13.3/15.7/14.7km/リッター)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:トレーリングリンク
ブレーキ=フロント:ディスク/リア:ドラム
タイヤ&ホイール=145/80R12+スチール
駆動方式=4WD
乗車定員=4名
最小回転半径=4.2m
主な燃費改善対策:自動無段変速機/可変バルブタイミング/電子制御燃料噴射/アイドリングストップ装置/電動パワーステアリング
主要装備:スマートアシスト(衝突回避支援ブレーキ+衝突警報機能+前後誤発進抑制機能+車線逸脱抑制機能+標識認識機能+アダプティブドライビングビーム+全車速対応アダプティブクルーズコントロール+レーンキープコントロール+コーナーセンサーほか)/スーパーUV&IRカットガラス/LEDヘッドライト/TFTカラーマルチインフォメーションディスプレイ/タコメーター/フルファブリックシート/水平格納式リアシート(分割式)/大型LED荷室灯/オーバーヘッドシェルフ/デッキサイドトリム(スリット付き)/マルチフック/荷室アクセサリーソケット(12V)/オートAC/後席ヒーター/キーフリーシステム/電子制御式4WD/特別防錆保証
装着メーカーop:9インチスマホ連携ディスプレイオーディオ(オーディオ&フルセグTV付き)8万2500円/視界補助パック(スマートインナーミラー)5万5000円
ボディカラー:レーザーブルークリスタルシャイン(op2万7500円)
※価格はすべて消費税込み リサイクル費用は1万円

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