英国ロータスカーズは2022年3月16日(現地時間)、新世代スポーツカー・シリーズの「エミーラ(Emira)」のファーストエディションに2リットル直4ターボエンジン搭載車のI4モデルを設定し、本年4月8日に発売すると発表した。ユーザーへの納車は本年末を予定。車両価格は7万1995ポンド(約1115万円)に設定している。
メーカー自ら「ロータスが造り上げた最高で最後のミッドシップエンジン・スポーツカー」を謳うエミーラは、その言の通り電動化されていない純内燃機関の新型車で、新しいロータスのスポーツカーアーキテクチャーに基づいて新設計した押出し結合のアルミニウムシャシーに、ミッドシップ配置のパワーユニットを採用した、2シーターのピュアスポーツカーに仕立てている。これまでは初期限定モデル「ファーストエディション(FIRST EDITION)」の3.5リットルV6エンジン(3456cc・V型6気筒DOHC・VVT-iスーパーチャージャーエンジン、最高出力405ps/6800rpm、最大トルクMT420Nm/2700~6700rpm、AT430Nm/2700~6700rpm)搭載車の詳細のみを発表していたが、今回2リットル直4ターボエンジン搭載車の内容も明らかとなった。
肝心のパワーユニットには、メルセデスAMG製のM139型2リットル直列4気筒DOHC直噴ターボエンジンを搭載。ミッドシップ化に即して吸気系およびエグゾーストシステムを変更し、合わせて新設計のソフトウェアを組み込む。ローラーベアリングを配したツインスクロールターボも、反応性の向上やターボラグの最小化を図った。最高出力は360bhp、最大トルクは430Nmを発生。エンジンカバーにはロータスの専用アレンジを施す。トランスミッションにはロータスとメルセデスAMGが共同で開発したパドルシフト付きの8速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)を組み合わせ、0→100km/h加速は4.5秒以下、最高速度は290km/h、CO2排出量は195g/kmを実現した。
足回りに関しては、日常走行での使用に合わせて調整したうえで、ロータスのダイナミックなパフォーマンスとハンドリングを最適にブレンドした「ツアー(TOUR)」を採用。そして、より強化された「スポーツ(SPORT)」をロータスドライバーズパックのオプションで用意する。また、シューズにはダイヤモンドカットでプレミアムなツートン仕上げとした20インチ超軽量Vスポーク鍛造アロイホイールを装着。無償オプションでシルバーまたはグロスブラックのバージョンも選択可能だ。さらに、タイヤには空気圧モニター(TPMS)を装備。2ピース構造のディスクを配したブレーキには、レッド、ブラック、イエロー、シルバーのLOTUSロゴ入りキャリパーを設定している。
装備面については、専用の“EMIRA FIRST EDITION”バッジを貼付するほか、オールラウンドLEDライトやチタン製エグゾーストフィニッシャー、電動ドアミラー、リアパーキングセンサーなどを標準で採用。また、フロントバンパーエアブレードやフロントスプリッター、サイドシル、リアディフューザーなどをグロスブラックで仕上げるロワーブラックパック、プライバシーガラスやアルカンターラのヘッドライナーなどで構成するデザインパック、フロントパーキングセンサーやリアカメラなどを組み込むコンビニエンスパックを設定する。ボディカラーはセネカブルー、マグマレッド、へセルイエロー、ダークバーダント、シャドーグレー、ニンバスグレーという計6色をラインアップ。内装にはレッド、ブラック、アイスグレー、タンのナッパレザーと、レッド、イエロー、グレーのステッチを施したブラックのアルカンターラという7種類のインテリアトリム&シートを設定した。
なお、通常モデルの2リットル直4エンジン搭載車は2023年春の発売を予定し、車両価格は5万9995ポンド(約925万円)~に設定。また、通常モデルの3.5リットルV6エンジン搭載車は2023年1月の発売を予定し、車両価格は6万4995ポンド(約1005万円)~に設定している。