プジョー・シトロエン・ジャポンは5月28日、シトロエン・ブランドの新型SUVとなる「C5エアクロスSUV(C5 AIRCROSS SUV)」を発売した。車種展開はC5エアクロスSUVシャイン(SHINE)のみの設定で、車両価格は424万円。また、ナッパレザーパッケージ(ナッパレザーシート・ブラウン&ブラック/フロントシートヒーター/電動メッシュサンシェード付パノラミックサンルーフ/運転席マルチポイントランバーサポート/ツートンナッパレザー革巻きステアリングホイール/アルミペダル)を36万円で用意する。
▲シトロエン・C5エアクロスSUVシャイン 価格:8SAT424万円 全長4500×全幅1850×全高1710mm ホイールベース2730mm 車重1640kg 乗車定員5名 搭載エンジンはクリーンターボディーゼルの2リットル"BlueHDi"
C5エアクロスSUVは、シトロエン・ブランドが推し進める「シトロエン・アドバンスド・コンフォート(Citroën Advanced Comfort)」プログラムから生まれた新世代のSUVだ。このプログラムはサスペンション、シート、ゆったりとした空間、素材、エアクオリティ、音響という6つの要素において、すべての乗員の快適性を追求した新しい開発手法である。
▲ルーフラインからCピラーを経てウェストラインへ連なるC型のクロームラインが印象的 最新の運転支援機構も豊富に組み込む
まずサスペンションでは、伝説の"ハイドロニューマチック"の現代的解釈であるPHC(Progressive Hydraulic Cushions=プログレッシブ・ハイドローリック・クッション)を採用したことが訴求点。PHCは通常のダンパーにセカンダリーダンパーを追加した構造の純メカニカルなシステムで、ダンパーシリンダー内に第2のダンパーシリンダーを配し、サイドには複数のポートを設置(ポート径はストロークエンドにいくに従い小さくなる)。セカンダリーシリンダーにはその内径に合ったセカンダリーピストンが存在し、ストロークが進むとそのセカンダリーピストンがシリンダーに入り込んでハイドロリックストップとして作用する。いわゆる位置依存型(ポジション・センシティブ)ダンパーを組み込んだPHCは、サスペンションが小さく細かく動く状況やストロークスピードが低い状況では、減衰力が小さく非常にソフトな乗り心地を提供。一方でサスペンションが大きく動く状況では、前述のセカンダリーピストンとシリンダーが生み出す減衰力で衝撃をスムースに吸収し、大きな凹凸でも快適なフィーリングを提供する仕組みだ。
▲懸架機構には伝説の"ハイドロニューマチック"の現代的解釈であるPHC(プログレッシブ・ハイドローリック・クッション)を採用する
次にシートについては、身体をソフトに優しく包み込みつつ、確実にサポートする新設計のアドバンスドコンフォートシートを採用する。シートクッション素材には、非常に密度の高い独自の高密度フォームを採用。また、シート表皮中央部に15mm分のレイヤーを重ねることで、座った瞬間の当たりの柔らかさとなじみの良さを向上させた。さらに、運転席にはマルチポイントランバーサポートも内蔵。ドライバーの体形に合わせたシートの微調整ができるだけでなく、8つのエアバッグが5パターンのマッサージを提供する。一方で後席は、独立した3座で構成。それぞれのシートが前後に150mmのスライド幅を持ち、バックレストは19°から26.5°までの5段階の調整を可能とした。
▲水平基調のダッシュボードはスムースな素材とフィニッシュで構成 ダイナミックエアフィルターシステムを組み込んだAQC(エアクオリティシステム)を装備する
そしてゆったりとした空間に関しては、2730mmのロングホイールベースを活かした広いキャビンスペースに加え、遮音性ラミネートをサンドイッチしたフロントサイドウィンドウや入念な防音材を設けたバルクヘッド等による高い室内静粛性、アウトドアアクティビティにも対応した最大1630リットルのラゲッジスペース、ハンズフリーの電動テールゲートなどによって、快適かつ機能性に富んだインテリアを構築。素材の面では、最新のシトロエンのデザインコードを表現した造形とディテールで構成する。さらに、ダイナミックエアフィルターシステムを組み込んだAQC(Air Quality System=エアクオリティシステム)や最新の8インチタッチスクリーン(FM・AMラジオ/USB/Bluetooth/Apple CarPlay/Android Auto対応)を採用し、コンフォート空間としての特性を最上レベルにまで引き上げた。
▲ナッパレザーパッケージを36万円で用意 シート表地はブラウン&ブラックのナッパレザーとなる
パワートレインについては、"BlueHDi"1997cc直4DOHCディーゼルターボ(177ps)+EAT8(電子制御8速AT)を搭載する。駆動方式はFFで、グリップコントロールやヒルディセントコントロールといった車輌制御システムを標準で装備。また、安全および運転支援機構として、ハイウェイドライブアシスト(トラフィックジャムアシスト+レーンポジショニングアシスト)やアクティブクルーズコントロール(ブレーキサポート付)、アクティブセーフティブレーキ(被害軽減ブレーキ)/ディスタンスアラート(夜間/サイクリスト検知)、パークアシスト、バックカメラ(トップリアビジョン機能付)などを採用した。