ポルシェジャパンは5月28日、8世代目に進化したポルシェ911(992)を7月5日に発売すると発表した。
▲ポルシェ911(992)・カレラ4S 価格:8SMT1772万円 全長4519×全幅1852×全高1300mm ホイールベース2450mm トレッド前1589×後1557mm 車重1565kg 新型911は全モデルがワイドボディとなった
車種展開は以下の通り。
ポルシェ911カレラS:1666万円
ポルシェ911カレラ4S:1772万円
ポルシェ911カレラSカブリオレ:1891万円
ポルシェ911カレラ4Sカブリオレ:1997万円
なお、トランスミッションは全車8速PDK、ハンドル位置は右である。
992のモデルコードを冠した第8世代のポルシェ911は、まず「道を選ばない"高性能"」が訴求点となる。市街地や高速道路、ワインディング、そしてサーキットに至るまで、あらゆる走行シーンで安心かつ快適にスポーツカーの走りが楽しめるよう、ボディは後輪のトレッドを拡大して安定性を高めたワイドボディを全モデルに採用。同時に、前輪のトレッドの拡大やリアホイールの大径化なども実施し、ロードホールディング性能の向上を成し遂げる。また、ボディにアルミ合金材などを多用して軽量化を図り、ボディサイズ拡大に伴う重量増を抑制。さらに、ボディの曲げ剛性とねじれ剛性は従来比で約5%向上させた。ほかにも、リアスポイラーをはじめとする空力パーツに電子制御機構を組み込み、走行安定性と燃料消費のバランスを最適化させる。
▲搭載エンジンは改良版の2981cc水平対向6気筒DOHCツインターボユニット パワー&トルクは450ps(331kW)/530N・mに引き上がる
搭載エンジンについては、改良版の2981cc水平対向6気筒DOHCツインターボユニットを採用する。ターボチャージャーの大型化や過給圧の引き上げ、ピエゾインジェクションバルブの設定、新設計のインタークーリングの導入、吸排気効率の向上などにより、最高出力は従来ユニットより30ps(22kW)アップの450ps(331kW)/6500rpm、最大トルクは同30N・m(3.1kg・m)アップの530N・m(54.0 kg・m)/2300~5000rpmとなった。組み合わせるトランスミッションには、エンジンの出力アップに適合させた8速PDK(デュアルクラッチトランスミッション)をセット。従来モデルの7速PDKからギアレシオを一新し、ワイドレシオ化を果たしている。
▲ポルシェ911・カレラ4Sカブリオレ 価格:8SMT1997万円 全長4519×全幅1852×全高1299mm 車重1635kg 全自動開閉式電動ソフトトップ+3本マグネシウムバー製強固バーを採用する
シャシーに関しては、前述の通りトレッドを拡大したうえで、新開発のウエットモードプログラムの採用やポルシェ・アクティブ・サスペンション・マネージメント(PASM)の改良、タイヤサイズの拡大などを敢行。同時に、制動機構の強化や操舵機構のリファインなども行う。また、運転支援および安全システムとして、衝突被害軽減ブレーキや自動再発進機能付きアダプティブクルーズコントロール、レーンキープアシスト、LEDマトリックスヘッドライトなどを設定。コネクティッド機能のPorsche Connectもいっそう進化させた。
エクステリアについては、リアにエンジンを搭載したファストバックの2ドアクーペおよびカブリオレという伝統の基本スタイルを踏襲しながら、ワイドなボディを力強い造形で包み込むことで、存在感あふれるスタイリングを構築する。また、新開発の4灯式LED丸型ヘッドライトやワンピース形状のLEDリアライトアーチなどを採用し、伝統と新しさを巧みに融合させた。
▲インテリアは水平基調のワイドなダッシュボードなど随所で伝統的なレイアウトを受け継ぎながら各パーツを最新の技術でアレンジした
内包するインテリアは、1970年代の911をモチーフとした水平基調のワイドなダッシュボードや中央に大型タコメーターを配したポディウム風5連メーターなど、随所で伝統的なレイアウトを受け継ぎながら、各パーツを最新の技術でアレンジする。センター部には10.9インチのPCMタッチスクリーンをセット。シート形状は911伝統のヘッドレスト一体タイプを踏襲するが、構成材の見直しなどで従来より約3kg軽量化し、同時にショルダーサポートも大幅に改善した。リアシートの形状も変更され、バックレスト高とシート幅はそれぞれ20mmほど拡大している。