BMWジャパンは2022年3月23日、BMW M8とM850iのクーペ/カブリオレ/グランクーペを仕様変更し、同日より発売した。ユーザーへの納車は本年第2四半期以降を予定する。
車種展開は以下の通り。
■M8
M8コンペティション クーペ:2477万円
M8コンペティション カブリオレ:2587万円
M8コンペティション グランクーペ:2440万円
■M850i
M850i xドライブ クーペ:1780万円
M850i xドライブ カブリオレ:1907万円
M850i xドライブ グランクーペ:1773万円
BMW M社が開発する高性能バージョンのMモデルには、2つのカテゴリーが存在する。1つはサーキットでの走行を可能としたMハイパフォーマンスモデルで、もう1つはサーキットで培われた技術を取り入れて走行性能を高めたMパフォーマンスモデルである。今回マイナーチェンジしたM8コンペティションはMハイパフォーマンスモデル、M850iはMパフォーマンスモデルに位置づけられる。
今回の変更内容は、内外装デザインを刷新してMモデルとしてのスポーティ感とラグジュアリーさをいっそう際立たせたことが特徴である。
まずはM8コンペティションから解説していこう。
エクステリアに関しては、Mヘッドライトシャドーラインの標準装備化などにより精悍さを増強。また、BMW Mが 50周年を迎えるにあたり、特別なMバッチをフロントとリア、ホイールに装着している。
内包するインテリアは、大型の12.3インチワイドコントロールディスプレイ(タッチパネル機能付)の採用により機能性を向上。さらに、Mフロントカーボンバケットシートをオプションで設定し、スポーツ走行時における乗員のサポート性能をいっそう引き上げた。
パワートレインは基本的に従来と共通で、4394cc・V型8気筒DOHC直噴Mツインパワーターボエンジン(最高出力625ps/6000rpm、最大トルク750Nm/1800~5860rpm)+Drivelogic付8速Mステップトロニックトランスミッション(電子制御8速AT)を搭載して4輪を駆動(M xドライブ)。ドライビングパフォーマンスコントロールやアクティブMディファレンシャル、アダプティブMサスペンションなども標準で組み込んでいる。
M850iに話を移そう。
エクステリアについては、よりスタイリッシュなデザインに仕立てたフロントバンパーに、光源を持つイルミーネーテッドグリルを配して、とくに夜間での存在感をアップ。また、ドアミラーにはMハイパフォーマンスモデルと同様の意匠を採用する。さらに、フロントグリル内にはMバッジを配備した。
インテリアでは大型の12.3インチワイドコントロールディスプレイ(タッチパネル機能付)の採用により機能性をアップ。合わせてドアスイッチ部にシルバー加飾を施して、上質感をいっそう高めた。
パワートレインは基本的に従来と共通で、4394cc・V型8気筒DOHC直噴ツインパワーターボエンジン(最高出力530ps/5500rpm、最大トルク750Nm/1800~4600rpm)+8速スポーツAT(ステップトロニック付)を搭載。駆動機構にはBMW独自のインテリジェント4輪駆動システムであるxドライブを採用している。
先進安全運転支援機能に関しては、全Mモデルに最新世代のシステムを導入。高性能3眼カメラ&レーダーや高性能プロセッサーによる高い解析能力によって、より精度と正確性が向上した最先端の運転支援システム「ドライビング・アシスト・プロフェッショナル」を標準で装備する。また、パーキングアシストには車両が直前に前進したルート最大50mまでを記憶し、その同じルートをバックで正確に戻ることが可能なリバースアシスト機能を組み込んだ。さらに、高速道路での渋滞時にドライバーをサポートする「ハンズオフ機能付き渋滞運転支援システム」を採用。ほかにも、バージョンアップしたBMWコネクテッド・ドライブ・プロフェッショナルやBMWインテリジェント・パーソナル・アシスタント(AI音声会話システム)、クラウドベースの音声サービスのAmazon Alexaを装備して利便性を高めている。