フィアットの世界観を体現した新型ミニバン「ドブロ(DOBLÒ)」が日本デビュー。車種展開は標準ボディで5名乗りの「ドブロ」とロングボディで3列シート式7名乗りの「ドブロ・マキシ」を設定。パワートレインには1.5リットル“BlueHDi”ディーゼルターボエンジン+EAT8を搭載
Stellantisジャパンは2023年5月11日、フィアットの新型ミニバンの「ドブロ(DOBLÒ)」を発表し、同日より発売した。車種展開は標準ボディで5名乗りの「ドブロ(DOBLÒ)」とロングボディで3列シート式7名乗りの「ドブロ・マキシ(DOBLÒ MAXI)」を設定する。
車両価格は以下の通り。
ドブロ:399万円
ドブロ・マキシ:429万円
フィアット・ドブロは新世代のマルチパーパスビークルとして2000年に初代モデルのタイプ223が本国デビュー。2010年には第2世代のタイプ263に移行し、欧州市場のみならず南米などでも高い人気を博す。そして、2022年には第3世代のK9に移行。Stellantisグループのシトロエン・ベルランゴやプジョー・リフターなどと基本コンポーネントを共用するモデルに刷新された。
今回日本に導入されるのは第3世代の最新モデルで、「ファミリーや仲間とアウトドアで楽しく遊べるクルマ」であるシトロエン・ベルランゴ、「オシャレで洗練された“シックなギア”」であるプジョー・リフターに対し、ドブロは「趣味を堪能するオトナの遊びゴコロを叶える、“ジブン時間”を楽しめるクルマ」を標榜する。
エクステリアに関しては、フィアット・ブランドらしい丸みを感じさせる造形を基調に、ブラックのアクセントで各部をコーディネートして、精悍かつ力強いミニバン・ルックを創出する。また、フロント部にはヘッドライトから伸びる一本のラインを施し、FIATエンブレムとともにシャープで印象的なマスクを実現。一方でサイドセクションは、伸びやかなルーフにしっかりとした形状のルーフレールを、ドアパネル面にキズ防止にも役立つエアバンプを配し、デザインと実用性を巧みに両立する。リアドアには高い開口部を有するスライド式を採用した。そしてリアビューは、オリジナリティあふれる縦長のコンビネーションランプやルーフ後端に設けたスポイラー、ブラックのバンパーなどによって、スタイリッシュかつ道具感あふれる後ろ姿を具現化。上ヒンジ式のリアゲートには、車両の後ろに十分なスペースがない場合でもガラスのみをコンパクトに開けられるオープニングガラスハッチを組み込んだ。足もとにはブラック塗装の16インチアルミホイールと205/60R16タイヤを装着する。ボディサイズはドブロが全長4405×全幅1850×全高1800mm/ホイールベース2785mm、ドブロ・マキシが全長4770×全幅1850×全高1870mm/ホイールベース2975mmに設定。ボディカラーは2ボディとともにジェラートホワイト、マエストログレー、メディテラネオブルーという3色をラインアップした。
インテリアについては、ブラックカラーでコーディネートしたシックなキャビン空間に、実用的な装備を豊富に盛り込んだことが訴求点だ。コクピットは直感的に操作できるスイッチ類や多様な情報を見やすく表示する8インチタッチスクリーン、握り心地のいいレザーステアリングホイール、パドルスイッチなどを配して、ドライバーの運転のしやすさをサポート。また、ファブリック表皮のフロントシートまわりには8カ所の多彩な収納スペースを設けて、使い勝手を向上させる。一方、後席の3座独立シートはゆったりとした座面幅を確保し、長距離ドライブでも疲れにくい設計。ドブロ・マキシに設定する3列目の2座独立シートは、130mmのスライド幅に加えて脱着機構も組み込み、様々なシーンに合わせて多様なシートアレンジを可能とした。ラゲッジスペースに関しては、ドブロが後席使用時で597リットル、後席格納時で最大2126リットル、助手席を前倒した際の最大積載長2700mmを、ドブロ・マキシが3列目取り外し/後席使用時で850リットル、後席格納時で最大2693リットル、助手席を前倒した際の最大積載長3060mmを実現。また、ドブロにはフレキシブルラゲッジトレイを、ドブロ・マキシにはロールアップ式トノカバーを装備した。
パワーユニットには最高出力130ps/3750rpm、最大トルク300Nm/1750rpmを発生する“BlueHDi”1498cc直列4気筒DOHCコモンレール式直噴ディーゼルターボエンジンを搭載。トランスミッションにはEAT8(8速エフィシェントオートマチックトランスミッション)を組み合わせて、前輪を駆動する。また、信号待ちなどでの不要なアイドリングをコントロールするSTART&STOPシステムを採用したほか、ドライブモードとしてノーマルとエコを設定。WLTCモード燃費は18.1km/リットルを実現した。
先進安全運転支援システムの充実ぶりも見逃せない。アクティブセーフティブレーキ[歩行者検知機能付]やレーンキーピングアシスト、トラフィックサインレコグニション(TSR)、ドライバーアテンションアラート/コーヒーブレークアラート、ブラインドスポットモニター、アダプティブクルーズコントロール、ヒルスタートアシストシステム、オートハイビーム、パーキングセンサー&リアパークカメラ (トップリアビジョン機能付)、キーレスエントリー&スタートなどを標準で装備している。