【CD取材ノート】思い出のドライブは、人生初の愛車購入時、そして直近では欧州弾丸ツアー！ by山本シンヤ

初めての東京→静岡の100kmは今より遠かった気がする…

　免許を取得して約30年、色々な場所をドライブしたが、その中で一番印象に残っているのは、「初めて愛車を購入した時のドライブ」かもしれない。自ら中古車情報誌で見つけて購入したいすゞ・ジェミニ（JT190）での東京から自宅まで100㎞ちょっとを走行……。今では通勤の如く普通に走らせている道路環境だが、免許取り立ての自分にとっては大イベントだった。愛車を手にした喜び、初めて走る都心の渋滞、そして高速道路のハイスピード走行と、ドキドキとワクワクが入り混じったドライブだったのを良く覚えている。

　自動車メディアの仕事を初めてからは、世界の道でドライブを行なっている。
　これまでアメリカ横断で1本道を延々と走った事やアフリカでゾウ／キリンを横目に見ながら走った悪路など色々な道を体験したが、直近で記憶に残るのは、パリ～ドイツの弾丸ツーリングである。某編集部がパリモーターショーの期間に合わせてドイツで取材をセッティング。飛行機で行くのが普通だが、スタッフが「せっかくなので、クルマで行きませんか」と提案があり、そういう事が嫌いじゃない僕は、快諾（笑）。

　フランスを出発しベルギー～ルクセンブルクを経てドイツまでのルートだった。日本と違ってクルマで国を超えるのは新鮮である。風景はもちろん道路環境や走行スタイルなどが国によって違う事をリアルに感じられるからだ。走るだけで本当に勉強になる。復路はドイツ・ニュルブルクリンクやベルギー・ゾルダーサーキットに立ち寄りながら戻ったが、Googleマップのおかげで迷子になることはなし。結局、1泊2日で約1000㎞を走行した。まだまだ走れそうな気持ちだったのは、ズバリ「ドライブが楽しかった」からである。

【プロフィール】
山本シンヤ（やまもとしんや）／静岡県生まれ。自動車メーカー商品開発、チューニングメーカーの開発を経てモータージャーナリストに転身。「造り手」と「使い手」の気持ちを伝えることをモットーに「自動車研究家」を名乗る。AJAJ会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員