ダイハツは2022年7月5日、軽ハイトワゴンのムーヴ・キャンバスを全面改良し、7月13日に発売すると発表した。
車種展開は以下の通り。
ストライプスX:2WD149万6000円/4WD162万円2500円
ストライプスG:2WD167万2000円/4WD179万円8500円
ストライプスGターボ:2WD179万3000円/4WD191万円9500円
セオリーX:2WD149万6000円/4WD162万円2500円
セオリーG:2WD167万2000円/4WD179万円8500円
セオリーGターボ:2WD179万3000円/4WD191万円9500円
約6年ぶりの全面改良となる第2世代のムーヴ・キャンバスは、初代のファッショナブル性や可愛らしさを継承しながら、すっきりと洗練させた“新キャンバス”「ストライプス(STRIPES)」と、上質で落ち着いた世界観の「セオリー(theory)」を設定して、異なる2つの個性を創出したことがトピック。また、さらなるニーズの拡大を踏まえて、DNGAの展開やターボエンジンの新設定などにより走行性能を向上させ、さらに使い勝手の良い機能や装備の拡充も図った。
各モデルの概要を紹介していこう。
まずストライプスは、飾らない等身大志向の強い現代の価値観に合わせて、すっきりと洗練された可愛らしさを表現したことが特徴である。
エクステリアは、ムーヴ・キャンバスの特長であるスマイルフェイスをベースに、すっきりさせたフロントデザインを採用。また、全体的に丸みを強調させ、艶やかさを表現したボディラインに仕立てる。外装色はフレッシュなカラーやトレンドを意識した、シャイニングホワイトパールと組み合わせる多彩な2トーンカラー、具体的には新規開発色のアプリコットピンクメタリックとシトラスイエロークリスタルシャインのほか、スムースグレーマイカメタリック、サンドベージュメタリック、レイクブルーメタリック、ファインミントメタリック、レーザーブルークリスタルシャイン、ファイアークォーツレッドメタリックという計8タイプをラインアップした。
インテリアについては、ホワイトを基調としたインパネやドアトリムを採用して、シンプルですっきりとした明るいキャビン空間を演出。シートには触感のいい新開発のファブリック表皮を張り、カラーリングは小粋なライトグレー(GターボとGはシートパイピング付)で仕上げた。
一方でセオリーは、「大人な価値観や持論を表現できるクルマ」という想いを込めて、シックかつ落ち着いた雰囲気を表現したことが特徴だ。
エクステリアは、シックなカラーにさりげなくアクセントとして輝くメッキ加飾を施して、上質なハイトワゴンスタイルを創出。外装色は様々なシーンと調和するスマートなモノトーンカラーのレーザーブルークリスタルシャイン、サンドベージュメタリック、ファイアークォーツレッドメタリック、レイクブルーメタリック、スムースグレーマイカメタリック、シャイニングホワイトパール、ブラックマイカメタリックという計7タイプを設定した。
インテリアに関しては、内装カラーに深みのあるブラウンとネイビーを組み合わせて、上品で落ち着いたキャビン空間を実現。また、本革巻のステアリングホイールやシフトノブを配して、上質感を際立たせる。シート表皮はストライプスと同様に新開発のファブリック表皮を張り、カラーリングは優美なネイビー(シートパイピング付)で仕立てた。
2つのシリーズともに、女性ユーザーおよびスマホネイティブ世代を意識した使い勝手の良い機能や装備を鋭意採用したこともアピールポイントだ。
使い勝手の面では、つい立てを上げて高さのある荷物を固定できるバスケットモードの機能を片手でセッティングできるようにした新アレンジの置きラクボックス、タッチ&ゴーロック機能の追加やパワースライドドアにウェルカムオープン機能を新設定した両側パワースライドドア、バックなど手荷物の収納に便利な装備を加えたシートバックユーティリティフック(運転席/助手席)などを採用。また、快適性を高めるアイテムとして、保温機能付きの「ホッとカップホルダー」や運転席/助手席シートヒーター、停車時にメイク直しをしやすいバニティミラー、広々として飲食のしやすいインパネのスペース、マスク等の薄型小物が入るインパネアッパーボックス、ボトルガム等の小物が入るインパネロアボックスなどを設定する。さらに、シフト操作に連動したパーキングブレーキの作動やアクセル操作による解除でユーザーの疲労軽減に寄与する電動パーキングブレーキ+オートブレーキホールド機能を装備した。ほかにも、ワイヤレス対応のApple CarPlay機能を搭載したディスプレイオーディオやワイヤレス充電機能のQi(チー)、ダイハツ初の10インチスタイリッシュメモリーナビといった先進機能も導入している。
パフォーマンスの面では、DNGAによる高い基本性能をベースに、ユーザーの運転不安や悩みに寄り添う性能をつくり込んだことが特徴である。
パワーユニットは従来から踏襲する自然吸気のKF型658cc直列3気筒DOHC12Vエンジン(最高出力52ps/6900rpm、最大トルク6.1kg・m/3600rpm)+D-CVTのほか、力強い加速を演じるターボ仕様のKF型658cc直列3気筒DOHC12Vインタークーラーターボエンジン(最高出力64ps/6400rpm、最大トルク10.2kg・m/3600rpm)+D-CVTを新設定。また、DNGAの展開によって静粛性や発進性を向上させたうえで、燃費性能はWLTCモードで自然吸気仕様が2WD22.9km/リットル、4WD21.6km/リットル、ターボ仕様が2WD22.4km/リットル、4WD20.9km/リットルを実現した。
車体自体の改良も図り、DNGAの展開やハイテン材の使用率アップによって強度を高めながら50kgの軽量化を達成。合わせてシャシーのセッティングも見直し、安心で快適な乗り心地の良さを実現したサスペンションチューニングや、適度な操作力と操舵後の戻りの良さを成し遂げたステアリング制御などを採用した。
安全性能の進化も、新型ムーヴ・キャンバスの訴求点だ。
予防安全機能の「スマートアシスト」は、最新のステレオカメラの搭載により、衝突警報機能や衝突回避支援ブレーキ機能を夜間歩行者検知と追従二輪車検知に対応させるとともに検知距離、対応速度の向上を実現。また、ブレーキ制御付誤発進抑制機能を組み込んで、万が一の踏み間違い時に急発進を抑制する。さらに、アダプティブクルーズコントロール(ACC)を設定して、長距離運転や高速走行時の運転負荷軽減を果たした。ディーラーオプションとして、ブラインドスポットモニター(BSM)やプラスサポート(急アクセル時加速抑制)システムなども用意している。
ダイハツコネクトの進化も見逃せない。スマートアシストの作動回数を過去7日分表示して安全運転を促進する「スマアシレポート」、ドアロックやハザードランプ消灯忘れ等をスマートフォンに通知する「うっかりアシスト」を新設定。また、ディスプレイオーディオやコネクト対応ナビ、スマートフォンに車両のメンテナンス時期を通知する機能や、リコール開示日10~18カ月後時点で未実施のユーザーのスマートフォンに通知する機能を追加した。さらに、過去1年分の走行履歴を記録する機能を新たに組み込んでいる。