英国のアストンマーティンは6月11日(現地時間)、同社のコンティニュエーション(Continuation)プログラムの最新モデルである「アストンマーティンDB4 GT ザガート コンティニュエーション(DB4 GT Zagato Continuation)」の第1号車を、ル・マン24時間レース(決勝レースは6月15日~16日)の会場、サルト・サーキット内のアストンマーティンVIPホスピタリティブースで公開すると発表した。
▲アストンマーティンDB4 GT ザガート コンティニュエーション ボディカラーはオリジナルモデルの塗装色を忠実に再現したロッソ・マハと呼ばれるレッドでペイントされる 車両価格はDBS GT ザガートとの2台で構成するDBZセンテナリー・コレクションで600万ポンド(約8億2900万円)!
今回お披露目となるサーキット専用スポーツカーのDB4 GT ザガート コンティニュエーションは、2台のモデルから構成されるアストンマーティンDBZセンテナリー・コレクション(DBZ Centenary Collection)のうちの1台で、19台限定で生産される最初の完成車である。これまでのコンティニュエーションモデルと同様、製造は英国バッキンガム州ニューポート・パグネルに本拠を置くアストンマーティンのヘリテージ部門、アストンマーティン・ワークスが担当。また、同車はイタリアのコーチビルダー兼デザインスタジオであるザガートの生誕100周年を祝う記念車という性格を有し、同時にアストンマーティンとザガートの50年以上に及ぶコラボレーションの歴史を雄弁に物語るモデルでもあるという。
▲基本骨格はサーキット走行に最適化した軽量チューブラーフレームを薄板アルミニウム製ボディパネルで覆うという当時と同じ手法を採用する
今回発表するDB4 GT ザガート コンティニュエーションは、ロッソ・マハと呼ばれるレッドカラーでペイントされる。このレッドは、当時のオリジナルモデルが用いた塗料メーカーMax Meyer&ICIが調合したカラーを完璧に再現したものだ。また、基本骨格については現在の技術であるデジタルボディスキャンを採用することで、オリジナルモデルのボディを詳細に調査。サーキット走行に最適化した軽量チューブラーフレームを薄板アルミニウム製ボディパネルで覆うという、当時と同じ手法を採用する。同時に、ボディパネルは1.2mm厚のフラットなアルミニウムシートから製作し、数百時間にも及ぶ超一流のクラフトマンシップによる手作業で仕立てた。
▲インテリアはオブシディアン・ブラックレザーを基調とし、カーボンファイバー製シートやドアカード、ヘッドライナー、リアエリアにこのレザー張りを導入する
内包するインテリアに関してはオブシディアン・ブラックレザーを基調とし、カーボンファイバー製シートやドアカード、ヘッドライナー、リアエリアにこのレザー張りを導入する。また、フロアにはオブシディアン・ブラックレザーの縁取りを施し、さらにオブシディアン・ブラックによるマッチング・ステッチを加えたブラック・ウィルトン・カーペットを敷いた。ほかにも、コンティニュエーション仕様のインストルメントとFIA公認ロールケージを装備。足もとには、シルバーにペイントされてリップ部に光沢仕上げが施されたボラーニホイールを装着した。
パワーユニットにはツインスパークプラグを備えた4.7リットル直列6気筒ガソリンエンジンを搭載。最高出力は390bhpを発生し、4速マニュアルトランスミッションとLSDを介して後輪を駆動する。
▲パワーユニットにはツインスパークプラグを備えた4.7リットル直列6気筒ガソリンエンジンを搭載 最高出力は390bhpを発揮する
DB4 GT ザガート コンティニュエーションとDBS GT ザガート(DBS GT Zagato)の2台で構成するDBZセンテナリー・コレクションの価格は、税別で600万ポンド(約8億2900万円)に設定。最初のオーナーへの納車は、DB4 GT ザガート コンティニュエーションが2019年第3四半期、DBS GT ザガートが2020年第4四半期を予定する。また、アストンマーティンは新規のコンティニュエーションモデルとして、最も野心的なモデルと称する「ゴールドフィンガーDB5コンティニュエーション(Goldfinger DB5 Continuation)」を2020年に発表予定であることも予告している。