【CD取材ノート】ボクはスーパーカー世代。デザインに憧れスーパースポーツに熱中した。そして、行き着いた先は… by 西川淳

フェラーリやランボルギーニはつねにガレージにあったという西川さん。中でもカウンタックとフェラーリBBが並んだ姿は圧巻だったとか

フェラーリやランボルギーニはつねにガレージにあったという西川さん。中でもカウンタックとフェラーリBBが並んだ姿は圧巻だったとか

夢の実現は、ガレージに並んだカウンタックとBB

 小さい頃からスーパーカーに憧れていた。だからボクにとってのイタリア車は長らく=フェラーリやランボルギーニ、マセラティ、ランチア、アルファロメオだった。20代の頃、まだこの業界に来る前に初めてイタリア車に触れた。友人のランチアデルタ16Vを借りて、大阪から高知までドライブしたことを覚えている。

カウンタック02

フェラーリ01

 以来、プライベートでも実に多くのイタリア車に乗ってきた。フェラーリやランボルギーニはつねに何かしらのモデルが身近にあった。振り返ってみれば惚れたのはその走りではなくスタイリングだった。子供の頃の憧れがそのまま所有欲につながったということだろう。ハイライトはガレージに並んだカウンタックとフェラーリBB、夢の実現である。

8C 01

166

 アルファロメオにもよく乗った。ジュリエッタ・スパイダーから8Cコンペティチオーネまで。なかでも気に入って乗っていたのは166スーパーで、日本に間違って入ってきた3ペダルの正規輸入車だった。FFのミドルサイズサルーンだったけれど、カタチの良さもさることながら高速クルーズがとても得意で気持ちのいいクルマだった。高速走行中にパワーステが壊れて動かなくなったときは往生したけれど、今となっては懐かしい思い出だ。

500

 ひとしきりイタリア車を乗り尽くした筆者が辿り着いたのが1970年式のフィアット(ヌォーバ・チンクェチェント)というわけで、ある意味、原点回帰。イタリア車の真髄はチンクにあるのだと密かに思っている。

【プロフィール】
西川淳(にしかわじゅん)/奈良県生まれ。クルマを歴史、文化面から技術面まで俯瞰して眺めることを理想とする自動車ライター。大学では精密機械工学部を専攻。輸入車やクラシックカーなど趣味の領域が得意ジャンル。AJAJ会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

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