【CD取材ノート】イタリア車は“共に闘ってきた相棒”。クルマとの対話が良き思い出ですby 竹岡圭

竹岡さんのラリーマシンはアバルト。モータースポーツはマシンと息を合わせることが大切。イタリア車はドライバーとマシンの対話がしやすいと語る

竹岡さんのラリーマシンはアバルト。モータースポーツはマシンと息を合わせることが大切。イタリア車はドライバーとマシンの対話がしやすいと語る

モータースポーツでの相棒、それが私のイタリア車のイメージ

 何を隠そう、モータースポーツシーンで私の相棒になってくれたマシンって、なぜだかイタリア車が多いんですよ。アバルト500ラリーR3T、アルファロメオ・ジュリエッタ、ランチア・フルビア、アルファロメオ・ジュリエッタ・スプリント・ザガート(通称ジュリエッタSZ)…。みんな、私と一緒に闘ってくれた相棒たちです。

アバルト

 もちろん他の国のクルマでもモータースポーツはしてきましたけれど、レースやラリーでは、通常のドライブよりマシンと息を合わせないといけないわけで、イタリア車はそういった対話がしやすいと言いましょうか、一緒に頑張ってきた感がすごく強いんですよね。

フルビア

アルファ

 とくにフルビアとジュリエッタSZは私が生まれる前の古いクルマですし、その時だけお借りしたマシンだったのですが、パッと乗っていきなり思うように操れたというのが、強い印象として残っています。メンテナンスがよくされていたのもあるのですが、クルマから体温や鼓動が伝わってくる感じがあって「もうちょいいけそう?」とか「少し抑えた方がいい?」などと、まさにクルマとお話しながら乗っていた思い出があります。

 だからでしょうか? イタリア車は壊れやすいなんてよく言われますけど、競技中に壊滅的に壊れたことは一度もないんです。同じ思いで一緒にフィニッシュを駆け抜けた、素晴らしき熱き相棒たちでした。

【プロフィール】
竹岡圭(たけおかけい)/各種メディアやリアルイベントで、多方面からクルマとかーライフにアプローチ。一方で官公庁や道路会社などの委員なども務める。レースやラリーにもドライバー/監督として積極参戦。AJAJ副会長、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

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