フォルクスワーゲンがゴルフのハイパフォーマンスモデル「R」シリーズの日本導入20周年を祝う特別仕様車の「ゴルフR 20 Years」を設定。パワーユニットには通常モデル比で+13psを果たした“2.0TSI”エンジンを搭載
フォルクスワーゲン ジャパンは2023年7月19日、ゴルフのハイパフォーマンスモデル「R」の特別仕様車「ゴルフR 20 Years(トゥエンティーイヤーズ)」を日本に導入すると発表した。車両価格は792万8000円に設定する。
第4世代のゴルフをベースとし、3.2リットル挟角V6エンジンと4MOTIONシステムを組み合わせた最初のゴルフRである「ゴルフR32」が誕生してから20周年を迎える2022年、欧州市場ではそのアニバーサリーモデルとなる「ゴルフR 20 Years」が発売された。日本市場では2003年1月よりゴルフR32をラインアップ。つまり、今年が導入20周年となるアニバーサリーイヤーとなり、それを祝うために今回の特別仕様車「ゴルフR 20 Years」が設定された。
パワーユニットに関しては、専用チューニングの“2.0TSI”1984cc直列4気筒DOHC16V直噴インタークーラー付ターボエンジンを搭載。最高出力はベースユニット比で+13psの333ps/5600~6500rpmを発生し、また最大トルクは420Nm(42.8kg・m)と変わらないものの、発生回転域は2100~5350rpmから2100~5500rpmへと広がる。さらに、排気系には“Akrapovič(アクラポヴィッチ)”チタンエキゾーストシステム(デュアルツインエキゾーストパイプ)を装着。トランスミッションには7速DSGを組み合わせ、0→100km加速はベースモデルよりコンマ1秒速い4.6秒をマークし、最高速度も270km/hへと向上した。
シャシー面については、アダプティブシャシーコントロール“DCC”を標準装備したうえで、通常のコンフォート/スポーツ/レース/カスタムのモードに加えて、「スペシャル」と「ドリフト」の専用モードを設定する。「スペシャル」モードはニュルブルクリンク・ノルトシュライフェ(北コース)にてテストされた特別なモードで、とくに要求の厳しいレーストラックでの走行のために設計。このプロファイルでは4MOTIONシステムを含むすべての主要なパラメーターが最適なバランスで機能するようセッティングしており、その結果として優れたトラクションと安定性を実現し、コーナリングスピードを向上させる。 一方、サーキットなどのクローズド施設で使用するために設定された「ドリフト」モードは、ESCスポーツモードへの自動切り替えおよび4MOTIONシステムによる動力配分との組み合わせにより、パフォーマンスを最大限に引き出すことが可能。Rパフォーマンス トルクベクタリング付き4MOTIONシステムのドリフト設定によって、狙い通りのオーバーステアによる正確なドリフト操作を具現化した。
エクステリアはフロントフェンダーおよびリアエンドの“R”ロゴをブルーで彩るとともに、Bピラーには20周年記念モデルであることを示す“20”エンブレムを配する。また、ドアミラーもブルーでペイント(ラピスブルーのボディカラーはブラック)。強力なダウンフォースを発生させる専用リアスポイラーも装備する。足もとにはブラックフィニッシュの専用8J×19・5ダブルスポークアルミホイール(タイヤは235/35R19サイズ)とブルー塗装ブレーキキャリパーを装着した。ボディカラーはピュアホワイトとディープブラックPEのほか、4万4000円の有償オプションとしてラピスブルーMEを設定している。
内包するインテリアは、リアルカーボンのデコラティブパネルやブルー“R”エンブレムを配したレザーマルチファンクションステアリングホイール、ブルー“R”ロゴを入れたブルー/ブラックのナパレザーシートおよびパワーシート(運転席<前後/高さ/角度/リクライニング>〈前後/高さ/角度/リクライニング〉メモリー付)/パワーランバーサポート(運転席)/シートベンチレーション(運転席/助手席)を特別装備。“20R”を映し出して足もとを照らす専用ロゴプロジェクションも採用する。さらに、キーカバーにはブルー“R”エンブレムを配備した。機能装備として、R専用グラフィックを配したデジタルメータークラスター“Digital Cockpit Pro”やVolkswagen純正インフォテイメントシステム“Discover Pro”、スマートフォンワイヤレスチャージングなども組み込んでいる。