トヨタがランドクルーザー70の日本再導入を予告。内外装やメカニズムは時代の要請に合わせてアップデート。パワーユニットには1GD-FTV型2.8リットル直列4気筒DOHCディーゼルターボエンジンを搭載
トヨタ自動車は2023年8月2日、ランドクルーザー・シリーズのヘビーデューティモデルとなる「ランドクルーザー70」を日本市場で再販すると発表した。
質実剛健かつ堅牢で普遍のヘビーデューティモデルに位置するランドクルーザー70は、1984年11月に市場デビュー。ホイールベースは2310mmのショート、2600mmのセミロング、2730mmのセミロング、2980mmのロング、3180mmのスーパーロングが設定され、ボディタイプはバン、ワゴン、ハードトップ、ソフトトップ、ピックアップなどをラインアップしていた。日本市場では排出ガス規制の問題もあり、2004年7月に販売を終了。しかし、70系のデビュー30周年を迎えた2014年8月には、アニバーサリーモデルとしてバン(GRJ76K型)とピックアップ(GRJ79K型)を、2015年6月30日生産分までの期間限定で発売した。
70系のデビュー40周年を目前に控える本年8月に発表された新しい70シリーズは、伝統の“70”シリーズのキャラクターを継承したうえで、時代に即した進化を果たしたことが特徴である。
パワートレインには、30周年記念モデルに搭載した1GR-FE型4リットルV型6気筒DOHCガソリンエンジンに代わり、力強い動力性能と低燃費、そして排出ガスのクリーン化を成し遂げた1GD-FTV型2.8リットル直列4気筒DOHCディーゼルターボエンジンを搭載。最高出力は204ps(150kW)、最大トルクは500Nmを発生する。トランスミッションには専用セッティングの6 Super ECT(電子制御式6速AT)を組み合わせ、駆動機構には信頼性の高いパートタイム4WD(H2/H4/L4)を採用。電動デフロックも配備する。懸架機構には改良版の前コイルスプリング/後リーフスプリングの4輪リジッド式を採用した。
基本骨格には、耐久性に優れるラダーフレームを継続採用したうえで、衝突安全性を向上させた高剛性ボディを採用。丸目のLEDヘッドランプやフロントグリル、ボンネット、前後バンパーなどのディテールも刷新される。ボディサイズは30周年記念モデルと比べて80mmほど長く、それ以外は同寸の全長4890×全幅1870×全高1920mm/ホイールベース2730mmに設定した。
インテリアに関しては、前方視界に優れる水平基調のインパネや死角を減少させた直立基調のAピラー、低いベルトラインなどを踏襲したうえで、新造形のステアリングホイールやメーターパネル、シフトレバー、センターコンソールなどを装備。シート配列は2列式で構成し、表皮には新タイプを導入している。
なお、日本市場におけるランドクルーザー70の発売は本年11月を予定。生産は当初、月に400台ほどだが、2025年にかけて生産台数を増やす計画である。