【CD取材ノート】ランクルは別格のクロカン、そう100系に乗って実感した。さすが世界で最も信頼されるだけのことはある! by 岡本幸一郎

ランクル40子供時代、ランクルはあの40系が現役だった。

 筆者がクルマに興味を持ち始めた小学生の頃、ランドクルーザー(ランクル)は40系が現役だった。トヨタのように大きな自動車メーカーになると、乗用車だけでなくジープみたいなクルマも作るんだ、という感じで認識していた。それと、たまに見かけるステーションワゴンタイプの55型のユニークなデザインも印象的で、これもランクルなんだと思った。そのうち60系が出てきたりして、いろいろあるんだなという印象を強めた。その後もランクルは、プラドを含めいろいろラインアップが拡大されたが、正直言って、自分と近しいクルマではなかった。子供や大学生時代はもちろん、仕事でも主に走り系のメディアに関わっていたので、なかなかランクルに乗る機会がなかったのも一因である。

ランクル55

ランクル40 60

 ランクルは、タフさと悪路走破性の高さで、ブレないバックボーンを持った名車。その系譜をきちんと整理して理解できたのは、今の仕事でランクルの歴史の記事を書く機会があってからのことである。そんなに遠い昔の話ではない。自分で初めてランクルをドライブしたのは、20世紀の終わりごろ、V8ユニットを詰んだ100系だった。それまでパジェロやジムニー、サファリなどは乗ったことがあったが、100系は別次元の完成度。一線を画していて感銘を受けた。セルシオと同じエンジンだからだろうが、あの静かでなめらかな走りに圧倒された。乗り心地も、リジッドアクスルなのにあの快適さなんて、信じられなかった。陸の巡洋艦として、世界中で歓迎される理由が分かった気がした。

ランクル100

ランクル100メカ

【プロフィール】
岡本幸一郎(おかもとこういちろう)/1968年、富山県生まれ。幼少期にクルマに目覚め、小学校1年生で街を走るクルマの車名すべて言い当てるほどになる。大学卒業後、自動車専門誌の編集などを経てフリーランスへ。AJAJ会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

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