ダイハツが小型商用バンBEVのコンセプトカー「VIZION-F」をインドネシアで発表

ダイハツがインドネシア国際オートショーにおいて電気自動車の小型商用バンのコンセプトモデル「VIZION-F」を披露。小型商用車のグランマックス バンをベースに、現地のADM R&Dが企画・製作

 ダイハツは本年8月10日から20日にかけてインドネシアのジャカルタで開催される第30回インドネシア国際オートショー(The 30th GAIKINDO Indonesia International Auto Show)において、電気自動車の小型商用バンのコンセプトカー「VIZION-F(ビジョン エフ)」を世界初公開。合わせて、本年3月に発売した現地のLCGC(Low Cost Green Car。インドネシアにおけるエコカー基準)に適合する5名乗りコンパクトカーの新型AYLA(アイラ)のショーモデルや、レジャーなど幅広い用途で活用できる軽自動車の「アトレー」など計13モデルを出展し、多様なラインアップでインドネシアにおけるカーボンニュートラルの実現とモビリティの活性化に貢献する思いを発信した。

▲ダイハツがインドネシア国際オートショーにおいて電気自動車の小型商用バンのコンセプトカー「VIZION-F」を初公開。合わせて本年3月に発売した現地のLCGCに適合するコンパクトカーの新型AYLAのショーモデルなど計13モデルを展示する

▲ダイハツがインドネシア国際オートショーにおいて電気自動車の小型商用バンのコンセプトカー「VIZION-F」を初公開。合わせて本年3月に発売した現地のLCGCに適合するコンパクトカーの新型AYLAのショーモデルなど計13モデルを展示する

 

 ブースの主役となったVIZION-Fは、日本でも輸入・販売しているダイハツ・グランマックスをベースとした小型商用バンBEVのコンセプトモデルで、現地のADM R&D(アストラ・ダイハツ・モーターR&D)が企画・製作を担当。インドネシアのさらなる経済成長に伴う輸送量の拡大や、効率的なラストワンマイル輸送ニーズへの対応に加え、今後の輸送業界・企業のカーボンニュートラル対応ニーズの高まりを見据え、現地に最適な形での商用車の電動化に向けた新たな可能性を提示する。エクステリアにはディスプレイとしても機能するすっきりとしたデザインのフロントバンパーや、横長で一体化したLEDヘッドランプとグリル、同じく横長でアレンジしたリアLEDコンビネーションランプ、前後の光るDエンブレム、そして大開口部のリア両側スライドドアおよびフラッシュサーフェス化したアウタードアハンドルなどを採用。ボディカラーはシルバーを基調とし、ここにEVであることを強調するエレクトリックイエローのアクセントを随所に施した。一方、内装には8インチのデジタルメーターディスプレイや15.6インチのタッチパネルセンターディスプレイといった最新システムを配して、機能性を大きく高める。肝心のパワートレインには、35kWの最高出力を発生するモーターと総電力量28kWhの駆動用バッテリーを搭載し、航続距離は参考値で200km、最高速度は100km/hを実現。また、物流の改善ポイントとして注目される “ラストワンマイル(届け先との最後接点)”は、150kmを想定しているという。

▲VIZION-Fは日本でも輸入・販売しているダイハツ・グランマックスをベースとした小型商用バンBEVのコンセプトモデル。現地のADM R&Dが企画・製作を担当した

▲VIZION-Fは日本でも輸入・販売しているダイハツ・グランマックスをベースとした小型商用バンBEVのコンセプトモデル。現地のADM R&Dが企画・製作を担当した

 

 なお、ダイハツはインドネシアにおけるカーボンニュートラル実現へ貢献するべく、マルチパスの考え方をもとに、インドネシアのユーザーが多様な選択肢の中から最適なクルマを選択できるよう、徹底的な現地化にこだわりながら、低燃費、省資源でLCA(Life Cycle Assessment)視点で環境に優しく、LCGCに適合した良品廉価なエコカーや、HEVおよびBEVといった電動車など、様々な研究開発を進めていくとコメントしている。

 

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