私のクルマ好きの原体験は、2009年まで東京都日野市にあった「多摩テック」という遊園地。ホンダ関連の遊園地だったので、本格的なゴーカートがあったんです。そこで「乗り物を操るって楽しいな~」ということを小学校低学年の時に覚えました。
そこから時は流れ、中学生になった頃。街中であるクルマにひと目惚れします。それまで、クルマを見てカッコイイという感情は持ったことがなかったのですが「あぁ、クルマってカッコイイ乗り物なんだ!」と、ズキューンとハートを射抜かれちゃったわけです。それがポルシェ944でした。
ところが「ん?! ポルシェといえば確か…スーパーカーだったよね…」。そう、私はスーパーカー消しゴム世代。カウンタックLP400やフェラーリ365BBなどと一緒に、ポルシェ930ターボがあったのを思い出したんです。
「そうか…。スーパーカーとなると、なかなか手が出ないだろうなぁ。ん?! でもこのなんだか似てるクルマなら手が出るかもしれない。そうだ! 免許を取ったらこのクルマを買おう!」と、その時決意したのがマツダ・サバンナRX-7(FC3S)でした。
「うん、RX-7もカッコイイぞ。でも、どうやらプアマンズポルシェなんていう、ありがたくない愛称で呼ばれているらしい」そんなことを知っても、私の審美眼は間違ってなかったなんてほくそ笑んでいました。買うなら何色がいいかなぁ~なんて、妄想を膨らましていた頃「マイアミバイス」という海外ドラマを見て、主人公が乗っていた白いフェラーリ・テスタロッサがカッコよく目に映り「うん!白いRX-7にしよう!」なんて思ったりしたものです。
ちなみにポルシェについては「おばあさんがスポーツカーに乗ったら、絶対カッコイイよね。そうだ! 60歳になったらその時の最新ポルシェを買おう」という目標を立てました。当時は中学生でしたしたら、60歳はすっかりおばあちゃんだったんですよね(笑)。
その頃は私の周囲にクルマに興味がある女子は皆無でした。とくにRX-7と言っている子はゼロ。それだったらまだMR2のほうがいいじゃんとか、やっぱり大人っぽくプレリュードとかソアラじゃない?! 輸入車だったらアウディかなぁ、なんて声が多かったですね。しかもあくまで助手席に乗せてもらう限定。自分で操りたいと思っている子はいませんでしたね。
そして、免許が取れる年齢になったものの、家庭の事情もあり、私が免許を取得したのは22歳の時。RX-7はすでにFD3Sになっていました。これはこれでカッコよかったけれど、ちょっと大きいし、ポルシェとは違う。なにしろ免許取り立ての私には、とても扱える感じではなかったので、自分で所有するのはあきらめました。でも当時仕事で携わっていたレーシングチームでFD3Sを走らせていましたので結構満足できました。さぁ、あとは、60歳でポルシェを買うために頑張らなくちゃ!