少し前までは、お仕事トラックとか配達用バンとしてしか認識されていなかったハイゼットですが、最近はホビーカーとしてもニーズが高まっているんです。お仕事で使う以外に、趣味のガレージ、移動式書斎、キャンピングカーなど、さまざまなニーズで人気沸騰中。「軽バン&トラック」というカテゴリーができているくらいなんですよね。
そんな盛り上がりに対応して、最新のハイゼット・シリーズには、ワンボックスタイプのカーゴの他、4名乗車の室内スペース+オープンデッキを持つユニークなデッキバン、後ろにスロープを内蔵し福祉車輛としても使いやすいスローパー、2名乗車+オープンデッキのトラック、2名乗車のキャビンを広げ、シート後方にエクストラスペースを設けたジャンボなど、さまざまなタイプをラインアップ。使い方を想像するだけでもワクワクしてきます。
ハイゼットは、それぞれがしっかりとした機能を実現している点が特徴です。たとえばカーゴやトラックは、クラス最大の積載量を誇る実力派。隅々まで工夫が盛り込まれています。さまざまなユーザーニーズに応えてくれる、まさに頼もしい相棒に仕上がっています。
最新装備系もしっかり充実しています。さすがにACCは一部グレードにしか装着されていませんが、衝突被害軽減ブレーキをはじめとする、いわゆる安全装備は全車標準になっています。一方、オーディオなどの快適装備は、ほぼオプション。グレードによってはラジオさえ付いていません。とはいえ、この「レス」設定は、好きなように仕上げられ、自分らしくコーディネートがしやすいということにもなります。お部屋感覚で作りこむことができるんです。
お仕事兼用車として使われている方も多いと思うのですが、そんな場合に利便性が高そうなのが、シート後方にエクストラスペースを設けたジャンボ。2名乗車+オープンデッキのトラックタイプだと、手荷物を積むのにも悩んだりするのですが、ジャンボなら安心。後ろ側のスペースは予想以上に広いので、さまざまに活用できます。
個人的にはミニバンタイプのカーゴを車中泊仕様に仕立てたり、ユーモラスなエクステリアを持つデッキバンを、遊びの秘密基地的なキャンピングカーに仕立てたりすると、実に楽しそうだな~なんてDIY的夢が広がります。
走りは意外なほど活発。さすがに高速道路は苦手ですが、日常ユースは不満なし。MT仕様のトラックは、田舎のワインディングで最速、という伝説もあります。
ハイゼットのルーツである軽3輪トラック、ミゼットは人気者だった。ダイハツは、「荷物がしっかり積めて、小回りの利く安価な3輪トラックがほしい」という街の声に真摯に耳を傾け、まず249ccのエンジンを開発。ボディは2輪車の気軽さと、しっかり積める機能性、そして雨でも走れる耐候性をポイントに設計した。全長は約2.5mと超コンパクト。市販車は1957年8月に誕生。形式名はDKA型を名乗り、乗車定員は1名。独立したドアはなく、屋根はソフトトップだった。
グレード=トラック・エクストラ(2WD)
価格=5MT 113万3000円/CVT 118万8000円
全長×全幅×全高=3395×1475×1780mm
ホイールベース=1900mm
トレッド=フロント:1305/リア:1300mm
車重=790(CVT 810)kg
エンジン=658cc直3DOHC12V(レギュラー仕様)
最高出力=34kW(46ps)/5700rpm
最大トルク=60Nm(6.1kgm)/4000rpm
WLTCモード燃費=15.6[CVT 16.5]km/(燃料タンク容量34リッター)
(WLTC市街地/郊外/高速道路:13.9/17.1/15.6[CVT 14.9/18.0/16.4])
サスペンション=フロント:ストラット/リア:車軸式リーフ
ブレーキ=フロント:ディスク/リア:ドラム
タイヤ&ホイール=145/80R12+スチール
駆動方式=FR
乗車定員=2名
最小回転半径=3.6m