コンパクトハッチのマツダ2とコンパクトSUVのマツダCX-3がマイナーチェンジ。マツダ2の一部機種およびCX-3の全機種にコネクティッドサービス対応のマツダコネクトを装備。マツダ2には新しい用品架装パッケージ車「SCI-FI(サイファイ)」を、CX-3には新しい特別仕様車「Vivid Monotone(ビビッド モノトーン)」を設定
マツダは2023年9月21日、商品改良を果たしたコンパクトハッチのマツダ2とコンパクトSUVのマツダCX-3を発表し、同日より予約受付を開始した。発売はマツダ2が本年12月下旬、マツダCX-3が2024年2月を予定する。
車種展開は以下の通り。
[マツダ2]
■SKYACTIV-G1.5(高圧縮)車
15C・2WD:6SAT154万8800円
15C・4WD:6SAT176万8800円
15 BD・2WD:6SAT174万1300円
15 BD・4WD:6SAT196万1300円
15 SPORT・2WD:6MT208万3400円/6SAT208万3400円
15 SPORT・4WD:6SAT230万3400円
■SKYACTIV-G1.5車
15 MB:6MT176万8800円
■SKYACTIV-D1.5車
XD・2WD:6SAT195万5800円
XD・4WD:6SAT217万5800円
XD BD・2WD:6SAT208万4500円
XD BD・4WD:6SAT230万4500円
XD SPORT+・2WD:6MT240万2400円/6SAT240万2400円
XD SPORT+・4WD:6SAT262万2400円
[マツダCX-3]
■SKYACTIV-G1.5車
15S Touring・2WD:6SAT227万9200円
15S Touring・4WD:6SAT252万1200円
15S Urban Dresser・2WD:6SAT253万2200円
15S Urban Dresser・4WD:6SAT277万4200円
15S Vivid Monotone・2WD:6SAT270万8200円
15S Vivid Monotone・4WD:6SAT295万200円
■SKYACTIV-D1.8車
XD Touring・2WD:6SAT279万6200円
XD Touring・4WD:6SAT303万8200円
XD Vivid Monotone・2WD:6SAT319万2200円
XD Vivid Monotone・4WD:6SAT343万4200円
なお、マツダ2では15 Sunlit Citrusが、CX-3では15S/15S Super Edgy/XD/XD Touring・6MT/XD Super Edgyがカタログから外れている。
今回の商品改良は、コネクティッドサービスへの対応のほか、用品架装パッケージ車や特別仕様車を追加設定したことが特徴である。
まず、マツダ2とマツダCX-3ともにコネクティッドサービス対応の新世代マツダコネクトを新採用。センターディスプレイの大型化(8.8インチ)や音声/映像のデジタル伝送化による音質/画質の向上だけでなく、従来対応できなかったコネクティッドサービスの提供を開始する。コネクティッドサービスの活用により、急病や車両故障など、いざという時にはオペレーターが救急や警察、販売会社と連携してユーザーのサポートを行うマツダエマージェンシーコールやマツダアドバイスコールといった“安全・安心”領域から、カーファインダーやリモートコントロールなどの“快適・楽しむ”領域まで、最新のコネクティッドサービスが適用される。新世代マツダコネクトはマツダ2の15C、XD、15 BD、XD BDにメーカーオプションで、15 SPORTとXD SPORT+に標準で装備し、一方でCX-3には全機種に標準で組み込んだ。
各モデルの改良内容に話を移そう。
まずマツダ2は、多彩なカラーコーディネートとして「ROOKIE DRIVE(ルーキー ドライブ)」や「CLAP POP(クラップ ポップ)」をラインアップした15 BDとXD BDにおいて、用品架装パッケージ車「SCI-FI(サイファイ)」を新たに設定したことがトピック。コンセプトは「さりげなく垣間見えるディテールに、自分らしいこだわりを楽しむパッケージ」で、フロントグリルやリアルーフスポイラー、フルホイールキャップなどに鮮烈なライムグリーンのアクセントを施し、ダークなボディカラーとのコントラストが際立つデザインとする。また、ライムグリーンのアクセントは各パーツの裏側に採用することでさりげない遊び心を演出。派手すぎずにこだわりと自分らしさを表現できるパッケージに仕上げた。ボディカラーとしては、マシーングレープレミアムメタリックとジェットブラックマイカの2色を推奨。パッケージ価格は11万6600円(取付費込)に設定している。
ユーザーの要望や販売状況に即した機種および装備体系の見直しも図る。機種体系では、15 Sunlit Citrusを廃止して機種を集約。多彩なカラーコーディネートをラインアップして好評を博す15 BDとXD BDの選択肢の幅を拡大させることで、ユーザーの様々な要望にきめ細かに応える態勢を整えた。一方で装備の面では、15 SPORTとXD SPORT+にボディ同色のルーフ/ドアミラーカバー/シャークフィンアンテナを新採用。また、ブラックのルーフフィルム/ドアミラーカバー/シャークフィンアンテナをメーカーオプション設定とし、ユーザーの好みに応じて選べるようにすることでより自分らしさを表現できるようにアレンジした。ほかにも、XDで要望の多いユーティリティパッケージをメーカーオプションから標準装備に変更するなどして、ユーザーのニーズに対応している。
パワートレインに関しては基本的に従来を踏襲し、ガソリンエンジン車に高圧縮タイプの“SKYACTIV-G 1.5”P5-VPS型1496cc直列4気筒DOHC16V直噴ガソリンユニット(最高出力110ps/6000rpm、最大トルク14.5kg・m/3500rpm)を、モータースポーツベース車両の15 MBにプレミアムガソリン仕様の“SKYACTIV-G 1.5”P5-VPS型1496cc直列4気筒DOHC16V直噴ガソリンユニット(最高出力116ps/6000rpm、最大トルク15.2kg・m/4000rpm)を、ディーゼルエンジン車に“SKYACTIV-D 1.5”S5-DPTS型1498cc直列4気筒DOHC16V直噴ディーゼルターボユニット(最高出力105ps/4000rpm、最大トルクAT25.5kg・m/1500~2500rpm/MT22.4kg・m/1400~3200rpm)を搭載している。
CX-3の変更内容に話を移そう。
最大の注目点は、スタイリッシュで都市的・先進的デザインをコンセプトに、色彩を抑えシックにまとめながらも要所に大胆な柄や素材を取り入れた特別仕様車の「Vivid Monotone(ビビッド モノトーン)」の新設定だ。エクステリアは従来の「Super Edgy(スーパー エッジー)」で採用したブラックキャビンや光沢のクラッディング塗装を配し、テーマカラーとして新たに導入した「エアログレーメタリック」の上下をブラックで引き締めることで、SUVながらスポーティなクーペスタイルを表現。また、ラジエターグリルを縁取るシグネチャーウィングにブラッククロームをCX-3として初採用し、グロスブラックのグリルとの相乗効果で引き締まった表情に仕立てる。さらに、足もとには新デザインの専用18インチアルミホイールを装着。ブラックメタリック塗装に施した細身の切削加工によって、軽快感と躍動感を演出した。
インテリアについては、スポーツウェアをイメージした特別なアレンジを実施する。インパネやドアトリムのソフトパッドにはドット模様の青味のあるグレーを、空調ルーバーやステッチにはカッパー色を、アクセントとして配色。色調を抑えたモノトーンの空間に、差し色として意外性がありながらも馴染むコーディネートとしてファッショナブルに仕上げた。また、シートは滑りにくくリッチな肌触りのスエード調人工皮革のレガーヌを張って体を保持しつつ、乗り降りで擦れる部位には合成皮革を使用。さらに、レガーヌには光沢のある特殊加工に個性的な柄を施すことで、先進性を表現する。合わせてシート背面のドット模様や肩口のラインといった異素材の組み合わせにより、遊び心を持たせながら、スタイリッシュな印象を創出した。
CX-3はデザイン面での一部変更も図る。15S Urban Dresserではブラックグロッシーパッケージをメーカーセットオプションから標準装備とし、高いデザイン性をいっそう強調。また、15S TouringとXD Touringではホイールカラーやシートデザインなどを変更し、エレガントさやスタイリッシュさをさらに進化させる。ボディカラーについては、従来のセラミックメタリックに代わってエアログレーメタリックを新たに設定した。
パワーユニットに関しては、“SKYACTIV-D 1.8”1756cc直列4気筒DOHC16Vコモンレール式直噴ディーゼルターボエンジンの改良を実施。出力の向上とともに、より広いエンジン回転域で力強いトルクを発揮する燃焼制御を行うことで、アクセルを踏み始めた瞬間の応答を大幅に高めた。なお、“SKYACTIV-G1.5”1496cc直列4気筒DOHC16V直噴ガソリンエンジンは基本的に従来を踏襲している。