メルセデス・ベンツが4ドアクーペのCLAとステーションワゴンのCLAシューティングブレークをマイナーチェンジ。エクステリアの刷新や機能装備の拡充、ガソリンエンジンへの48V電気システムとBSGの搭載などを実施
メルセデス・ベンツ日本は2023年9月25日、スタイリッシュな4ドアクーペのCLAとステーションワゴンのCLAシューティングブレークの商品改良を実施し、同日より予約注文の受付を開始した。
車種展開は以下の通り。
■CLA
CLA180(BSG搭載モデル):573万円
CLA200d:607万円
メルセデスAMG CLA35 4MATIC(BSG搭載モデル):854万円
■CLAシューティングブレーク
CLA200dシューティングブレーク:617万円
メルセデスAMG CLA35 4MATICシューティングブレーク(BSG搭載モデル):864万円
なお、今回注文を受け付けるのはCLA200d/CLA200dシューティングブレークとメルセデスAMG CLA35 4MATIC/メルセデスAMG CLA35 4MATICシューティングブレークで、CLA180は本年11月以降に注文の受付を開始する予定。ユーザーへの納車はCLA200d/CLA200dシューティングブレークとメルセデスAMG CLA35 4MATIC/メルセデスAMG CLA35 4MATICシューティングブレークともに9月25日より順次スタートする。
今回の改良は、エクステリアの刷新や機能装備の拡充、ガソリンエンジンへの48V電気システムとBSG(ベルトドリブン・スタータージェネレーター)の搭載などを実施して、スタイリッシュクーペ&ステーションワゴンとしての訴求力をいっそう高めたことが特徴である。
まずデザイン面では、“Sensual Purity(官能的純粋)”という近年のメルセデス・ベンツの基本思想に基づきながら、スポーティさをより強調したことがトピックだ。フロントマスクはマットクローム仕上げの小さなスリーポインテッドスターを無数に散りばめたシングルルーバータイプのスターパターンフロントグリルを採用。AMGラインパッケージでは、下部に広がる台形とその両サイドに大口径のエアインテークを配したバンパーを装着し、いっそうアグレッシブかつパワフルなマスクを創出する。また、LEDヘッドライトはよりシャープな造形に刷新した。さらに、CLA35 4MATICには縦ルーバーをあしらったAMG専用フロントグリルを配備。ボンネットエンブレムも新デザインに切り替えた。一方でリアビューは、スポーティかつ安定感のある新デザインのディフューザーや、シャープな造形のコンビネーシュンランプなどを組み込んで、より印象的な後ろ姿を演出。足もとには全モデルで新デザインのアルミホイールを採用し、CLA180とCLA200dの標準仕様には18インチスポークアルミホイール(51R)、AMGラインパッケージには19インチAMGアルミホイール(RVZ)、CLA35 4MATICには19インチAMGアルミホイール(RTI)を配備する。また、ボディカラーの新色としてハイパーブルー、スペクトラルブルー、ローズゴールドの3タイプを追加設定した。
インテリアに関しては、インストルメントクラスター上方のカウルを廃止し、代わってワイドスクリーンディスプレイを配置したダッシュボードや、ジェットエンジンのタービンを思わせる印象的な造形でアレンジした5つの円形エアアウトレットなどを踏襲したうえで、新世代のステアリングホイールを採用。オプションのAMGラインパッケージでは、3本のツインスポークにより近未来的なスポーティさを演出する。ナビゲーションやインストルメントクラスター内の各種設定や安全運転支援システムの設定を手元で完結できる機能も組み込んだ。また、従来はタッチコントロールボタンへの接触やステアリングホイールにかかるトルクで判定していたアクティブディスタンスアシスト・ディストロニック使用時のハンズオフ検知機能のために、新たにリムに静電容量式センサーを備えたパッドを装備。これにより、ステアリングホイールにかかるトルクがなくてもドライバーがステアリングホイールを握っていることが認識され、アクティブディスタンスアシスト・ディストロニックの使い勝手が向上する。さらに、センターコンソールに設けていたタッチパッドを廃止し、よりすっきりとしたコクピットに仕立てた。
シートについては、標準仕様にコンフォートシートを、AMGラインパッケージにスポーツシートを、CLA35 4MATICにスポーツシートとAMGパフォーマンスシートを設定。表皮のレザーARTICO/ファブリックの中央部には、100%リサイクルから得られた原料を使用するファブリックを採用した。
装備面では、最新の対話型インフォテインメントシステム「MBUX(メルセデス・ベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)」の搭載が訴求点。自然対話式音声認識機能は多くのインフォテインメント機能(目的地入力、電話通話、音楽選択、メッセージ入力・読み上げ、気象情報)に加え、クライメートコントロールや各種ヒーター、照明など多様な便利機能にも対応する。また、メルセデス・ベンツの最新世代のナビゲーションシステムとMBUX AR(Augmented Reality=拡張現実)ナビゲーションを搭載。従来は目的地を設定して行先案内をする場合、地図上に進むべき道路がハイライトされるが、新世代ではそれに加えて車両の前面に広がる現実の景色がナビゲーション画面の一部に映し出され、その進むべき道路に矢印が表示される。一方、安全性を高めるアイテムとして交通状況に応じてハイビームとロービームを切り替え、ヘッドライトの照射範囲を自動で調整してあらゆる状況下において常に最大限の視界を確保する先進ライトシステムのアダプティブハイビームアシストを標準で装備。さらに、快適性を高めるアイテムとしてブルメスター社と共同開発した2つのFrontBassスピーカーを含む13個のハイパフォーマンススピーカーと9チャンネルのアンプなどで構成するBurmesterサラウンドサウンドシステムをオプションで設定した。
パワートレインについては、CLA180にベルトを介してクランクシャフトと接続される、スターターとジェネレーターを兼ねるモーターのBSGと48V電気システムを組み込んだ“M282”1331cc直列4気筒DOHC直噴ガソリンターボエンジンを新搭載。一方、CLA200dには“OM654q”1949cc直列4気筒DOHCコモンレール式直噴ディーゼルターボエンジン(最高出力150ps/3400~4400rpm、最大トルク320Nm/1400~3200rpm)+8G-DCT(電子制御式8速AT)を引き続き採用する。一方、CLA35 4MATICにはBSGと48V電気システムを配した“M260” 1991cc直列4気筒DOHC直噴ガソリンツインスクロールターボエンジン(最高出力306ps/6100rpm、最大トルク400Nm/2500~4000rpm)を搭載。駆動用リチウムイオンバッテリー(約1kWh)を新たにセットし、燃料消費の低減だけではなく、パワートレインの総合性能を引き上げている。