人気のマツダ3/CX-30/CX-5に、レトロスポーツエディションが登場した。レトロスポーツエディションは、従来からのブラックトーンエディションをベースに、「レトロモダン」の世界観で各部を仕上げたスタイリッシュモデル。カルチャー感を加味した、スポーティコーディネーションの提案である。デザイナーは「ここ数年、レトロとモダンの融合が支持されています。若者には新鮮で、年齢を重ねた世代には馴染み深い味わいを大切にしたのが今回のモデルです」と説明してくれた。
発想のきっかけは、ジルコンサンドのボディカラー。ジルコンサンドは、鋳造の砂型に使う砂をイメージしたアースカラー。CX-5フィールドジャーニーのイメージ色としてデビューし、アウトドアイメージを高めた。一方、ロードスターとの組み合わせではレトロ感のあるカフェレーサーのようなテイストを発散する。
さまざまに表情を変える面白さに惹かれ、レトロスポーツエディションはジルコンサンドをキーカラーに選択。各パーツを黒で引き締め車両全体をコーディネートした。エクステリアは、ドアミラー/ホイール/シグネチャーウイングを黒で統一。インテリアは、テラコッタと黒のコントラストで独自の雰囲気を演出している。
印象的なのはシート。3車とも合成皮革をベースに、中央部にスエード調のヌバックを採用した上質仕様。カラーリングが個性的なだけでなく、機能にこだわるマツダらしく、座り心地とサポート性も優秀に仕上げた。各部に配したテラコッタのステッチとともに、独自の世界観を主張する。
ボディ色はマツダ3/CX-30で全9色、CX-5は全8色から選択可能。インテリアは全色共通。ユーザーの好みを反映できる展開になっている。レトロスポーツエディションは、台数や期間限定ではなくカタログモデルと同様に購入できる特別仕様車である。
マツダ3レトロスポーツエディションはファストバック(285万100〜390万2800円)とセダン(298万4300〜325万9300円)に設定。ファストバックのパワーユニットは1.5リッター(111ps)/2リッターMHEV(156ps)/1.8リッターディーゼルT(130ps)/2リッタースカイアクティブX(190ps)の4種。セダンは2リッターMHEV(156ps)/1.8リッターディーゼルT(130ps)。駆動方式はFFと4WDが選べる(セダンはFFのみ)。メカニズムは標準車と共通。ファストバックのボディサイズは全長×全幅×全高4460×1795×1440mm(写真は輸出仕様)
CX-30には2リッターMHEV(156ps)と1.8リッターディーゼルT(130ps)を用意。駆動方式はFFと4WD、トランスミッションは6速ATのみ。価格は316万6900〜367万8400円。イメージ色のジルコンサンドはベージュ系の色味ながらボディの硬質なメリハリを強調。ブラックで引き締めた各部とのコントラストでスポーティさを表現。CX-30(そしてマツダ3)はインパネのミドルパッドにブラックスエードを採用。シートは中央にはCX-60と同様のコードバン調アクセントを装着。ボディサイズは全長×全幅×全高4395×1795×1540mm
CX-5には2.2リッターディーゼルT(200ps)と2リッター(156ps)を用意。駆動方式はFFと4WD。トランスミッションは6速ATのみ。価格は342万6500〜397万6500円。エクステリアパーツは上級のスポーツアプアランスと同様のブラックで引き締め、アルミは19インチ仕様。シート中央のヌバックはパーフォレーション(穴加工)仕上げ、シートサイドには黒のパイピングアクセントが入る。デザイナーのお勧め外装色はジルコンサンド/マシングレー/ポリメタルグレーの3色という。ボディサイズは全長×全幅×全高4575×1845×1690mm