トヨタがカローラのSUVモデル「カローラ・クロス」をマイナーチェンジ。ハイブリッドおよびガソリンエンジンの換装や安全装備・コネクティッド機能の拡充などを実施
トヨタ自動車は2023年10月18日、カローラ・シリーズのSUVモデルである「カローラ・クロス」の一部改良を実施し、同日より発売した。
車種展開は以下の通り。
■ハイブリッド車
G:2WD276万円/E-Four296万9000円
S:2WD298万円/E-Four318万9000円
Z:2WD325万円/E-Four345万9000円
■ガソリン車
G“X”:2WD218万4000円
G:2WD241万円
Z:2WD290万円
今回の改良は、ハイブリッドおよびガソリンエンジンの刷新や安全装備・コネクティッド機能の拡充、新ボディカラーの設定などを実施して、SUVカローラとしての魅力度をいっそう高めたことが特徴である。
まずはパワートレインの変更から解説していこう。ハイブリッドについては、全ての電動モジュールを刷新した1.8Lハイブリッドシステムを採用する。エンジンは2ZR-FXE型1797cc直列4気筒DOHCエンジン(最高出力98ps/5200rpm、最大トルク14.5kg・m/3600rpm)を踏襲する一方、2WDおよびE-Fourに搭載するフロントモーターは従来の1NM型(最高出力53kW、最大トルク163Nm)から1VM型(最高出力70kW、最大トルク185Nm)に、E-Fourに搭載するリアモーターは1MM型(最高出力5.3kW、最大トルク55Nm)から1WM型(最高出力30kW、最大トルク84Nm)に換装。モーターの出力向上とエンジンとの協調性のリセッティングを図り、よりシームレスな加速や発進時の素早いレスポンスなど、いっそう気持ちいいと実感できるダイレクトな走行フィールを実現した。また、駆動用バッテリーは従来の2WDがリチウムイオン電池(容量3.6Ah)、E-Fourがニッケル水素電池(容量6.5Ah)を採用していたのに対し、新型は2つの駆動方式ともにリチウムイオン電池(容量4.08Ah)に変更。燃費性能は、WLTCモードで2WDが従来比+0.2km/リットルの26.4km/リットル、E-Fourが同+0.3km/リットルの24.5km/リットルを成し遂げた。
一方でガソリンエンジンは、従来の2ZR-FAE型1797cc直列4気筒DOHCエンジン(最高出力140ps/6200rpm、最大トルク17.3kg・m/3900rpm)から、“2.0Lダイナミックフォースエンジン”のM20A-FKS型1986cc直列4気筒DOHC・D-4Sエンジン(最高出力170ps/6600rpm、最大トルク20.6kg・m/4900rpm)に換装。トランスミッションには従来のCVTに発進用ギアを追加したDirect Shift-CVT(ギア機構付自動無段変速機)を組み合わせて、よりスポーティでトルクフルな走りを実現する。また、燃費性能はWLTCモードで従来比+2.2 km/リットルから16.6km/リットルを達成した。
先進安全運転支援システムに関しては、Toyota Safety Senseの機能を拡大したことがトピックだ。プロアクティブドライビングアシスト[PDA]は「歩行者の横断」「飛び出してくるかもしれない」など、運転の状況に応じたリスクの先読みを行い、歩行者や自転車、駐車車両に近づきすぎないようステアリングおよびブレーキ操作をサポート。また、プリクラッシュセーフティには交差点右折時の対向直進車および右左折時の対向方向からの横断歩行者検知機能を追加するなどした。
インテリアについては、メーターパネルをフル液晶化し、視認性が向上した12.3インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイをZグレードに標準装備したことが訴求点。また、コネクティッドナビ対応のディスプレイオーディオを採用したほか、10.5インチの大画面ディスプレイや車内Wi-Fiを設定した。
ボディカラーに関しては、モノトーンに新色のマッシブグレーのほか、プラチナホワイトパールマイカ、セメントグレーメタリック、シルバーメタリック、アティチュードブラックマイカ、スパークリングブラックパールマイカ、センシュラルレッドマイカ、ダークブルーマイカメタリックという計8色を、ハイブリッド車のみが選べる2トーンに新色のアティチュードブラックマイカ×マッシブグレーのほか、アティチュードブラックマイカ×プラチナホワイトパールマイカ、アティチュードブラックマイカ×センシュラルレッドマイカという計3タイプを用意している。