北米トヨタが第9世代の新型カムリをハイブリッド専用モデルとして発表。“ハンマーヘッド”の新フロントマスクはコンフォート系とスポーティ系でデザインを差異化

トヨタ自動車の北米部門が7年ぶりにフルモデルチェンジした新型カムリを公開。より洗練度を増したセダンボディに、新造形の“ハンマーヘッド”フロントマスクを採用。パワートレインには2.5Lガソリンエンジンに第5世代のトヨタハイブリッドシステムを組み合わせ、FWDモデルが最高出力225hp、AWDモデルが同232hpを発生。グレードはコンフォート系のLEおよびXLEと、スポーティ系のSEおよびXSEをラインアップ。北米市場での発売は2024年春を予定

 トヨタ自動車の北米部門であるToyota Motor North America(TMNA)は2023年11月15日(現地時間)、第9世代の新型カムリ(XV80)を発表し、さらに同年11月16日(現地時間)には実車をロサンゼルス・オートショー2023で初公開した。

▲北米トヨタがハイブリッド専用モデルに刷新した第9世代の新型カムリを発表。グレードはコンフォート系のLEおよびXLE(写真・左)と、スポーティ系のSEおよびXSE(同・右)をラインアップする。発売は2024年春を予定

▲北米トヨタがハイブリッド専用モデルに刷新した第9世代の新型カムリを発表。グレードはコンフォート系のLEおよびXLE(写真・左)と、スポーティ系のSEおよびXSE(同・右)をラインアップする。発売は2024年春を予定

 

 7年ぶりの全面改良を果たした新型カムリは、よりスタイリッシュなエクステリアや、先進装備を豊富に配したインテリア、2.5Lガソリンエンジンに第5世代のトヨタハイブリッドシステムを組み合わせたパワートレイン、最新の安全運転支援システムなどを採用し、北米市場におけるベストセラーセダンとしての地位の継承を、より高いレベルで目指したことが特徴である。グレードとしては、コンフォート系のLEおよびXLEと、スポーティ系のSEおよびXSEをラインアップ。開発および製造に関しては、すべて米国内で実施した。

▲エクステリアは米国のデザインスタジオの拠点であるCALTY(キャルティ)が担当。よりスタイリッシュで洗練度を増した4ドアセダンのスタイルに仕立てる。フロントマスクには台形のハンマーヘッドグリルやシャープな造形のコの字型LEDヘッドランプなどを採用。ボディサイズは全長192.3~193.1×全幅72.4×全高57.3インチ/ホイールベース111.2インチ(同4885~4905×1840×1455mm/2825mm)に設定

▲エクステリアは米国のデザインスタジオの拠点であるCALTY(キャルティ)が担当。よりスタイリッシュで洗練度を増した4ドアセダンのスタイルに仕立てる。フロントマスクには台形のハンマーヘッドグリルやシャープな造形のコの字型LEDヘッドランプなどを採用。ボディサイズは全長192.3~193.1×全幅72.4×全高57.3インチ/ホイールベース111.2インチ(同4885~4905×1840×1455mm/2825mm)に設定

 

 米国のデザインスタジオの拠点であるCALTY(キャルティ)が手がけたエクステリアは、よりスタイリッシュで洗練度を増した4ドアセダンのスタイルを基調に、フロント部には台形のハンマーヘッドグリルやシャープな造形のコの字型LEDヘッドランプなどを、サイド部にはシームレスで彫りの深いラインや流麗なルーフ造形、新デザインの18インチまたは19インチマルチスポークアルミホイールなどを、リア部には抑揚のあるフェンダーや厚みのあるバンパー、C字形状のLEDコンビネーションランプおよび横長のガーニッシュなどを採用して、存在感あふれるルックスを創出する。コンフォート系とスポーティ系でハンマーヘッドグリルの差異化を図ったこともトピックで、コンフォート系は横桟基調、スポーティ系はハニカム基調で構成。またスポーティ系には、エアロダイナミクスエアダクトやフロントサイドカナード、リアディフューザー、リアスポイラーなどを配備して空力性能を高めた。ボディサイズは全長192.3~193.1×全幅72.4×全高57.3インチ/ホイールベース111.2インチ(同4885~4905×1840×1455mm/2825mm)に設定。ボディカラーは新色としてオーシャンジェムとヘビーメタルを追加し、また従来モデルで人気の高かったアイスキャップ、ウィンドチルパール、セレスティアルシルバーメタリック、アンダーグラウンド、ミッドナイトブラックメタリック、スーパーソニックレッド、リザーバーブルーなどを継続して採用する。XSEにはミッドナイトブラックメタリックのルーフを組み合わせた2トーン仕様もラインアップした。

▲リアビューは抑揚のあるフェンダーや厚みのあるバンパー、C字形状のLEDコンビネーションランプおよび横長のガーニッシュなどを採用して存在感あふれる後ろ姿を創出。XSEにはミッドナイトブラックメタリックのルーフを組み合わせた2トーン仕様のボディカラーを用意

▲リアビューは抑揚のあるフェンダーや厚みのあるバンパー、C字形状のLEDコンビネーションランプおよび横長のガーニッシュなどを採用して存在感あふれる後ろ姿を創出。XSEにはミッドナイトブラックメタリックのルーフを組み合わせた2トーン仕様のボディカラーを用意

▲コンフォート系とスポーティ系でハンマーヘッドグリルの差異化を図ったこともトピック。コンフォート系は横桟基調、スポーティ系はハニカム基調(写真)で構成

▲コンフォート系とスポーティ系でハンマーヘッドグリルの差異化を図ったこともトピック。コンフォート系は横桟基調、スポーティ系はハニカム基調(写真)で構成

▲新造形の18インチまたは19インチ(写真)のマルチスポークアルミホイールを装着

▲新造形の18インチまたは19インチ(写真)のマルチスポークアルミホイールを装着

 

 内包するインテリアは、“オープンスタイル コクピット”をテーマに、水平基調のインパネや洗練された素材などを配して、快適なリビングルームを彷彿とさせるモダンなキャビン空間を演出する。グレードごとの個性を際立たせたことも訴求点。スポーティ系ではSEにボルダーまたはブラックのスポーティで大胆なホワイトのアクセントが特徴のSofTexトリムシートを採用し、他方でXSEにはサイドドアトリムとシート面の両方に“シューティングブレード”パターンのパーフォレーションを施したレザートリムインテリアを配する。また、2グレードともにアルミ製スポーツペダルとパドルシフト付きの本革巻きステアリングホイールを標準装備。さらに、XSEはブルーのライニングが入ったブラックと、鮮やかなコクピットレッドの2タイプの内装カラーを設定した。一方、コンフォート系のLEは海の波から着想を得たアレンジを施し、インテリアトリムとボルダー、ブラックのシート面に織物のエンボスパターンを採用。対してXLEは、カムリとして初めてレザーとDinamicaマイクロファイバートリムのシート表皮を張り、カラーはライトグレーとブラックを設定。このパターンは、フロントドアパネルとダッシュボードにも展開する。全グレードに装着するシートクッションの形状と密度を変更し、座り心地をより向上させたことも、新型のアピールポイントである。

 機能装備に関しては、12.3インチまたは7インチのフルデジタルメータークラスターや10インチの大型ヘッドアップディスプレイ、12.3インチのマルチメディアタッチスクリーン、ワイヤレスチャージャー、USBソケットなどの先進機能を豊富に設定。乗員の開放感を高めるパワーリトラクタブルサンシェード付きパワーチルト&スライドパノラミックルーフもオプションで用意した。

▲“オープンスタイル コクピット”をテーマに、水平基調のインパネや洗練された素材などを配して、快適なリビングルームを彷彿とさせるモダンなキャビン空間を演出。先進機能として12.3インチ(写真)または7インチのフルデジタルメータークラスターや10インチの大型ヘッドアップディスプレイ、12.3インチのマルチメディアタッチスクリーンなどを配備

▲“オープンスタイル コクピット”をテーマに、水平基調のインパネや洗練された素材などを配して、快適なリビングルームを彷彿とさせるモダンなキャビン空間を演出。先進機能として12.3インチ(写真)または7インチのフルデジタルメータークラスターや10インチの大型ヘッドアップディスプレイ、12.3インチのマルチメディアタッチスクリーンなどを配備

▲XSEにはサイドドアトリムとシート面の両方に“シューティングブレード”パターンのパーフォレーションを施したレザートリムインテリアを配備。内装色はブルーのライニングが入ったブラックと、鮮やかなコクピットレッド(写真)の2タイプを設定

▲XSEにはサイドドアトリムとシート面の両方に“シューティングブレード”パターンのパーフォレーションを施したレザートリムインテリアを配備。内装色はブルーのライニングが入ったブラックと、鮮やかなコクピットレッド(写真)の2タイプを設定

 

 パワートレインについては、A25A-FXS型2.5リットル直列4気筒DOHC・D-4Sガソリンエンジンに、第5世代のTHS(トヨタハイブリッドシステム)を組み合わせたハイブリッドシステムを搭載。駆動機構にはFWDとオンデマンドAWDを設定し、最高出力はFWDモデルが225hp、AWDモデルが232hpを発生する。一方、足回りの面では再設計を図ったサスペンションとブレーキシステムを採用した。

▲パワートレインにはA25A-FXS型2.5リットル直列4気筒DOHC・D-4Sガソリンエンジンに、第5世代のTHSを組み合わせたハイブリッドシステムを搭載。駆動機構にはFWDとオンデマンドAWDを設定し、最高出力はFWDモデルが225hp、AWDモデルが232hpを発生する

▲パワートレインにはA25A-FXS型2.5リットル直列4気筒DOHC・D-4Sガソリンエンジンに、第5世代のTHSを組み合わせたハイブリッドシステムを搭載。駆動機構にはFWDとオンデマンドAWDを設定し、最高出力はFWDモデルが225hp、AWDモデルが232hpを発生する

 

 先進安全運転システムとして、最新のTSS(Toyota Safety Sense)3.0を装備したことも見逃せない。機能としては、歩行者検出機能を組み込んだプリコリジョンシステムやステアリングアシスト付きの車線逸脱警報、フルスピードレンジダイナミックレーダークルーズコントロール、緊急運転停止システムを追加したレーントレーシングアシストなどを組み込んでいる。

▲先進安全運転システムとして最新のTSS(Toyota Safety Sense)3.0を装備

▲先進安全運転システムとして最新のTSS(Toyota Safety Sense)3.0を装備

 

 なお、新型カムリは2025年モデルとして、2024年春から北米市場での発売を予定している。

 

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