アウディが新世代フルサイズ電動SUVクーペのQ8スポーツバックe-tronにSモデルの「SQ8スポーツバックe-tron」を設定して日本で発売。パワートレインにはシステム最高出力370kW/最大トルク973Nmを発生する前1基、後2基のモーターと、総電力量114kWhのリチウムイオン電池を搭載し、0→100km/h加速4.5秒、一充電走行距離482km を実現。CHAdeMO規格の150kW急速充電にも対応
アウディ ジャパンは2023年12月19日、新世代フルサイズ電動SUVクーペのQ8スポーツバックe-tronにSモデルの「SQ8スポーツバックe-tron」をラインアップし、同日より発売した。車両価格は1492万円に設定する。
今回発表されたSQ8スポーツバックe-tronは、新世代のQ8スポーツバックe-tronシリーズの高性能バージョンに位置。パワートレインはフロントアクスルに1基のモーター(最高出力157kW)、リアアクスルに2基のモーター(それぞれ最高出力138kW)を配してクワトロ(4WD)を構成し、システム最高出力は370kW、最大トルクは973Nmを発生する。通常走行時はリアモーターのみが作動し、素早い加速が必要な場面や滑りやすい路面状況ではフロントモーターがトルクを発揮。また、リアモーターは左右独立しての制御が可能で、コーナリング時には左右輪のトルクを変えることで旋回性能を向上させる「電動トルクベクタリング機構」を組み込んだ。駆動用バッテリーには、従来モデル比で+19kWhを果たした総電力量114kWhのリチウムイオン電池を搭載。従来よりバッテリーの総容量に対して使用可能な正味エネルギー容量を増加させ、さらに空力性能やモーターの効率をアップすることにより、一充電走行距離はWLTCモードで482kmを実現する。また、従来モデルに搭載されたバッテリーの製造工程で生まれる電極材の隙間を、スタッキング方式と呼ぶ折り重ねて配置する方法に刷新し、隙間を極力なくすとともに、セル内の化学物質の配合を変更。これにより、バッテリー寸法やモジュール数を変更することなくエネルギー密度が向上し、バッテリー容量を増加させた。また、CHAdeMO規格の150kWまでの急速充電に対応し、充電時間の短縮を成し遂げている。性能面では、0→100km/h加速4.5秒の俊足を達成した。
エクステリアについては、標準モデルよりホイールアーチを拡大して全幅を+40mmの1975mmに設定するとともに、Sモデル専用デザインの前後バンパーやアルミニウムルック エクステリアミラーハウジング、5Vスポークデザインの10J×20アルミホイール(タイヤは285/45R20サイズ)などを装備して、ダイナミックさを強調。また、シルバーで仕上げたフロントバンパーリップやシングルフレーム、ドアインサート、ディフューザーといったアイテムが、Sモデルのスポーティな個性を際立たせる。機能性を高めるマトリクスLEDヘッドライト/ダイナミックターンインディケーターやオートマチックテールゲート、パワークロージングドアなども標準で組み込んだ。
内包するインテリアは、ブラックのカラーリングを基調にダイヤモンドステッチを施したSロゴ付きバルコナレザー表皮Sスポーツシートや、エクステンデッドアルミニウムブラック/ブラックグラスルックコントロールパネル、S専用ビューを配したバーチャルコックピットプラスなどを標準で採用。また、機能装備として前後席シートヒーターや4ゾーンデラックスオートマチックエアコンディショナー、ワイヤレスチャージング、Bang&Olufsen 3Dサウンドシステム(16スピーカー)などを標準で配備する。ラゲッジ容量は標準モデルと同様の528リットルを確保した。
機構面に関しては、アダプティブエアサスペンション スポーツやプログレッシブステアリングなどを標準で採用。アウディプレセンスフロント/プレセンスリアやアダプティブクルーズアシスト、アウディサイドアシスト、エマージェンシーアシスト、カーブストーンアシストといった先進安全運転支援システムも標準で組み込んでいる。